Kaikoura さんぽ

NZにはマオリの言葉がついている地名が多い。Aorakiとか、Aotearoaとか、Wanaka、Tekapoなどもそうだ。日本語と同様ポリネシア由来の言葉ということで、響きが似ている。どれも漢字で書くことができそうだ。
カイコウラも同様。甲斐子浦とか、櫂小浦とでも書けそうだ。マオリの言葉で「伊勢エビを食う」という意味だそうだから、食い甲羅とでも書くべきか。

今日の朝日。ガンダムのオープニングみたい

野生動物の多いところで、イルカスイム、クジラツアーなどが有名。こんな場所でクジラが大きくあしらわれた母島Tシャツなんか着ているとクジラフリークかと思われそうだが、僕はそれほどクジラやイルカには思い入れはない。そういったツアーに参加してもいいが、金に糸目をつけるほどではない。いづれまた小笠原へ行くだろうから、一緒に泳ぐなら暖かい海のほうがいい。海パンもカメラの防水ケースも持ってきてないし。
それ意外にも、カイコウラではたくさんのアクティビティができる。釣り、カヤック、アシカと泳ごう、ダイビング、サーフィンといった海系、山登り、乗馬、4WDツアー、ワイナリー巡りなどの陸のもの、スカイダイビングやクジラ見学フライトといった空のものまである。小さな町だが、これほど多くの遊びがあるところはないのではないか。
しかも今日は最高の天気。こりゃ日陰で開高健読んでいる場合ではない。

乗馬も面白そうだしアシカカヤックは小笠原でもできない。が、今日は自転車借りてサイクリング+散歩。宿のMTBもよく整備されている。

海と山を横目に見ながら快走。いやーやっぱり自転車だわ。何しろ風が気持ちいい。
自転車って風を一番快適に感じられる乗り物なのではなかろうか。車で100kmで走ったって、風は抵抗と騒音のもとになるだけだ。


半島の先端で自転車を降りて、岬を一周する散歩道を歩く。今日も快晴。水平線の彼方まで雲一つない。心地好いことこの上ない。
確かにアシカがたくさんいる。人間を恐れずに、すぐそばまで寄ってくる。

10m以内に近づくな というサイン。本当にそれくらい側によってくる

散歩していると、犬猫のごとき身近さであしかが昼寝している。

先日のミューラーハットのように身体を削りながら行くようなところでなくても、このようにため息のでるような自然美に気軽に出会えるのがニュージーランドの良いところだ。子供や老人でも歩けるようなところだが、先日のマウントクックに比べて美しさにおいて劣るということはない。
それならば苦労して雪山登る必要ないのではと思うかもしれないが、苦労して登って誰も見られないような光景を味わうというのにはきちんと価値があるので大丈夫。美しさの種類も違うし。

町中から徒歩圏内の、コンビニでも行くような感覚で絶景を見られる。僕は日本の自然美もNZに負けず劣らず美しいことを知っているが、日本にはそんなに簡単に行けるところにはないからな。都市と都市の洪水の海にわずかに残った離れ小島のような存在だ。
NZの場合は、村の中、あるいは村のはずれがすでに大自然の世界だ。昔の日本あるいは世界の大部分では町の外にちゃんと郊外を持っているのだろうが、NZは下手するとすぐそこの郊外が世界遺産だったりする。
NZの村と村の間にも美しい自然はきっと多いのだろう。しかしそこは山道すらなく、普通は行けない。

ぼやぼや昼寝したり散策していたら、銀行が閉まってしまった。4時半までの営業で、目の前で閉められた。現金が少ないのでカード生活。僕は現金主義者なのだが。

持ちかえりのメニュー買って宿で食べた。持ちかえりでも注文してから作ってくれて、アツアツでおいしい。しかもとても安い。
Blue codっていうのは写真を見るとアイナメと同じ顔をした、白身の魚。

(2005/10/28 Kaikoura)