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フランスでは、あるいは日本以外の国はたいていそうなのかもしれないが、町と町の間、郊外には何もない。「何も」というのは正確には売店、道路以外の人工物がない。そのような郊外で、昼飯時になった。それだけならばまだ良いが、水がなくなった。僕は日本にいるときはそう頻繁に自動販売機でジュースを買うことはないが、こうなるとそのありがたみがわかる。
まぁとにかく次の町までは10km程度。30分頑張れば着くはずだ。
何もないところには、具体的には農地だったり、牧場だったり、湿原だったり、正体不明の空き地だったりする。そういうところに地域性が出てきて、面白いといえば面白い。
昨日に引き続き、コンロ用のガスカートリッジを探す。が、見つからない。キャンプ場に並設された売店、郊外にある大型マーケットのホームセンターを探すが、せいぜい昨日かったのと同じタイプががあるだけだ。いっそのことコンロ部分を買ってしまおうとも思ったが、良いものがない。人力で運ぶのには絶望的なもの、何だかとても使いがっての悪そうなものしかない。
寝袋、テントに並んでコンロは野宿に必須の重要アイテムで、これが使えないとせっかく飛行機の荷物チェックで文句いわれながらも持ってきた道具たちも活躍の場がないし、僕の最終的な行動範囲も制限されてしまう。焼きたてのパン、おいしい紅茶、とりあえずパスタ、こういうものが作れない。
このことに関して、これまでの僕の行動にミスはなかったと思うのだが(ネットで調べた結果はスイスあたりでは手に入るとのこと。ガソリンコンロを用意すれば確実なのかもしれないが、そこまでは考えてなかった)、次はマルセイユついたら登山道具屋を探すか。
(2004 8/10)
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