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自転車旅行記 自費出版
本のほうが読みやすいぞ

8月26日

温泉

行程

佐田岬-三崎-佐賀関-大分-別府


8/26:赤と青(航路) 全体図


四国をあとにして、九州へ向かっている。この旅において、もう何度目かの短い船旅だ。
灯台を8時過ぎに出発。間にあわないと思っていた9時半発のフェリーに飛び乗ることができた。

四国には約2週間いただろうか。 一周しようとか思ったわけではないが、すべての県庁所在地を回り、北端や西端、室戸岬も回った。足摺方面は行かなかったが、ほぼ一周したといってもいいかもしれない。
剣山や佐田岬はよかったし、阿波踊りも盛りあがっていた。魚も釣った。 うどんもおいしかった。 しかし行きたいと思っていたいくつかの場所はカットしている。何かやり残したことはないだろうか。

今向かっている九州については、あえて出発前から何も調べていない。 まだ地図も手に入れてない状況だ。
計画を立てるのは旅の楽しみの一つだが、知識を持たずに行きあたりばったりの旅も面白い。 どこかにそういう場所を残しておきたかった。 したがってこれからのことは上陸後に考えたい。

九州へ向かう船上にて


300円。
テントを撤収していると、おじさん登場。テント代として払った。 ほかに選択肢はなかったから別にかまわないのだが、特に設備もないような場所に金を払ったとなると少し悔しい。あと20分あったら跡形もなく片付けられたのだが。

車道はここで終わっている。 が、陸はまだ続いている。自転車を置いてその先まで歩いていった。
20分ほどで灯台まで着いた。九州の陸はかすかに見えている。目の前の海は、宇和海と瀬戸内海が混じりあい、川の瀬のように流れている。 ここで、岬アジや関サバなどのブランド魚が育っているようで、多くの漁船が船団を組んでいる。
地はここで尽きている。
しかたないので来た道を引き返して、三崎港から九州へ向かった。

70分で佐賀関に着く。僕にとっての九州初上陸となる。
さて、何も調べていないから、右も左もわからない。とりあえず大分・別府方面を目指すことにする。
途中の本屋で地図を買い、トンカツ食べながらゆっくりと考えた。

とりあえず今日は別府に行って風呂入ろう。その後は、
 1.由布院のほうから山間の道を福岡まで行く。山登ったり秘湯巡りをする。
 2.国東半島を回る。釣りしたり海水浴をする。
の2つのルートを考えた。どちらも最終的には門司からフェリーに乗る。

このとき思ったのは、自転車で回れる範囲の広さだ。あと一週間ほど時間があるのだが、その気になれば門司までは一日で着いてしまう。 あまった時間をどうするか。山登ってもいいし、釣りしてもいい。島に行ってみるのもいいかもしれない。 時間があると万事気楽になれる。

大分ー別府間の国道は、自転車で走るいやな道100選というものがあれば、必ずやノミネートされるだろう。 2車線の幹線道路で交通量が多く、形ばかり作られた歩道がある。こういうのが曲者で、ガードレールが邪魔で自転車の走れる幅が狭くなる。自転車の走れる歩道を作るか、何も作らないかのどちらかにして欲しい。 あとは、長いトンネルでもあれば完璧だが、それはなかった。

別府。世界最高の湯量を誇る温泉町。
温泉が多く、安い。竹瓦温泉というところへ入ったが(別府の顔らしい)、入湯料100円。まさに銭湯。ちょっと前はもっと安かったらしい。 砂湯が有名らしいが、普通の湯に入った。
熱い。源泉流しっぱなし。水でじゃんじゃんうすめても熱い。
館内は昭和初期のレトロなイメージで好ましい。


竹瓦温泉

町じたいは、昭和中期のいかにもな温泉街だ。飲み屋なんかが多い。
町を散策中、野宿のA級ポイントになりそうな海浜公園を見つけたが、他に宿泊1500円というところがあった。
どちらもよさそうだが、この町の雰囲気にあうのは、飲み屋で飲んで安宿でごろ寝することだろう。

駅前高等温泉。
ここの銭湯の2階で泊まることができる。広間はロッカー代いれて1550円で、入浴もできる。

それから食い食いという飲み屋に行った。小さなところで、主人が色々と薦めてくれる。自炊するのも悪くないが、たまにはこういう店に入るのもとても楽しい。 あお唐辛子とにんにくの味噌、おじやみたいなそうめんが美味しかった。
店にいた客、主人も国東方面を薦めるので、そちらへ回ろうかと思っている。

(2002年8月26日 記)

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本日の走行距離 67.45km
使用金額 9499円
(うちわけ 食費 5059円 宿泊費 1855円 交通費 910円 地図 1575円 入湯料 100円)


本日の写真


九州の風景
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まずはじめに、あなたが僕の親兄弟、友人知人でないことを確認して欲しい。また、中学生以下である場合も、以下の文章を読まないほうがよい。この隠れコラムの内容が、旅人の性欲についてだからである。 私も人間である以上、この問題を無視することはできない。これまでの偉大な冒険者や、長い間閉鎖された状況に置かれる人々は、性欲をどのように処理してきたのか。空海や植村直己、南極越冬隊の隊員たちはどうしてきたのだろうか。 考えられる選択肢は 1.持参  2.現地調達  3.サービス業者に委託  4.自己処理  5.我慢  があげられる。 まず持参。長旅では、これは一部の限られた人でないと不可能だろう。少なくても僕の場合は現実的でない。 次に現地調達。アウトドアの生活では、現地調達できるものは積極的に利用するという原則がある。その意味では非常に有力な方法だが、僕にはそのための才能や技術、覚悟が不足している。 (僕の苗字は安田だが、一平という名前ではない) 3番のお金を使う方法をとっている人もいるのかもしれない。が、嗜好の問題で、やはり僕には向いていないと思う。 4番。自分のことは自分でするという思想は正しい。だけどちょっと月光の砂浜で発電するっていうのは絵にならないよなぁ。 というわけで、消去法によって最も凡庸な、何もしないという5番が残る。 そんなことが可能かというと、可能なのだ。 だいたい最も苦しいのが3〜15日くらいで、その峠を過ぎればあとは平坦な道だ。 スイッチが切れる感じ。保健の教科書にはスポーツで昇華できるとか、いかにも文部省的なことが書いてある。これには異論があるが、スイッチが切れるようなモードは存在する。何かのホームページでそういう実験を行った体験記を読んだことがあるので、結構普遍的なものだと思う。確認はできないが他の人たちもこうしてるのではないだろうか。 毎日ビーチなぞ行って危険ではないか。一度スイッチが入るとリバウンドがあったりするのだが、僕の行く海は近所のがきんちょと家族連れしかいなかったり、プライベートビーチ状態だったりするので、まぁ大丈夫だ。 旅の間若い娘ってあまり見ない。どこにいるのだろう。
やは肌の 熱き血潮に触れもみで 寂しからずや道を行くひと
余計なお世話だ。