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自転車旅行記 自費出版
本のほうが読みやすいぞ

8月20日

市内観光

行程

高知-越知


お遍路さん達はすべてのお寺で納経することを目的としている。
ママチャリで日本一周を目指すものは、スタート地点に戻ることが明確なゴールだ。おそらくその瞬間には何かをなしとげたという達成感が得られるのだろう。

僕の場合はどこかゴールを決めて、そこへつくまでを目的としていない。 旅を終えた彼らも気付くはずだが、一つの目標を達成することよりも、その過程が楽しいのである。
というわけで何かをやりとげるというよりも、一日を充実させていきたい。 いわば毎日楽しく健康に旅を続けることが目標だ。

今日は何をやりたいのか。その為にはどこへいき、何をすればよいのか。 別に誰に指図されるわけでもない。自分で考えて自分で行動すればよい。
実はこれには結構エネルギーが要る。
現在の状態を判断し、情報を集める。天候やタイミングを判断する。自分の健康状態をつかむ。価値基準をしっかり持つ。だらだらすることも、がんがん行くことも価値基準だと思う。 要は楽しければいいと思う。

さて。とりあえず高知までは大体の目安どおり来たが、これからのことは具体的には決めていない。僕はこれから何をやりたいのか。候補としては4つある。

1.上にいく
国道194号を使って今治方面へ。途中、笹が峰で山登り。当初はこの予定だった。日数と標高差がネック。

2.左上にいく
国道33号を使って松山へ。その後、島にでもわたって釣りをする。標高差は少ない。

3.左下へ@
海にそって進んだ後、四万十川にそって宇和島を目指す。

4.左下へA
とにかく海を左手に見ながらすすむ。足摺岬のほうからまわる。

そんなことを念頭に置きながら、とりあえず本日は高知市内を回る。

まずは桂浜方面へいこうと思ったが、桂浜大橋を自転車でわたることは無理なようだ。探してみると無料の県営渡船があったのでそれを利用。
桂浜では、海が光り龍馬が大きかった。


うらどの家は
海と山の間にしがみつくように
ならんでいる

(西原理恵蔵 サイバラ式より)

浦戸の町並みを眺める。僕が四国に来た理由には、坂本龍馬ではなく、高田屋嘉兵衛でもなく、長曽我部元親でも山内一豊でも子規でもなく、西原理恵子の描く世界を見てみたい、というのがあると思う。
たしかにそこらへんの防波堤から、鉄じいがひょいと顔を出す雰囲気を感じた。 野良ペンギンは見かけなかったが。

午後、市内中心部へ向かう。昼飯をとろうとあたりをうろうろするが、いい店が見つからない。

ふと入った市場の一角に、僕の求めるすべてが存在した。
昔池袋の地下にあった、スナックランドの雰囲気。 うどん、ラーメン、かき氷。そこに老若男女が群がっている。

かつおのたたき定食600円を注文。さすが地元にして本場。旨い。
ちょうど地元の明徳義塾が甲子園を戦い、場内は活気に包まれていた。

さて。僕はいったいこれから何をしたいのだろうか。
結論をいえば、上記の2.をとることにした。やはり釣りをするにはどこかで腰を落ち着けなくてはできない。比較的楽なコースで、日程の都合がつきやすいというのもある。
夕方になったが、手頃な距離にキャンプ場があるのでそこへ向かった。

暗くなったころ、その無料キャンプ場へ到着。キャンプ場といっても、河原に水場とトイレが設置されているだけのもので、僕以外に誰もいない。 これならば普段寝泊りしているところとそれほど変わらないが、地図に表示されていて、自分でそういう場所を探さなくていいのは大きなメリットだ。
そこで肉を焼いて食べた。

(2002年8月21日 記)

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本日の走行距離 64.98km
使用金額 2588円
(うちわけ 食費 1874円 雑貨 714円)


本日の写真


渡船

我々の心に生きる龍馬

桂浜

かわいそう

ゆんぼのかあちゃんが出てきそう

焼肉食べながら

テント場の夜
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