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周辺にあるいくつかのハイキングルートのうち、Kessel kogelという山までのコースへ行ってみることにする。距離が適当だし、頂上に登るコースというのがいい。最後は軽い岩場になるというのもちょうど良さそうだ。
このあたりは、イタリア語とドイツの境目のあたりなので、地名も2つある。
イタリア語だとCatinaccio d'Antermoiaというようだ。そのままローマ字読みすればいいから、カティナッチョダンテルモイアと発音すればいいのかな。
ドロミテにはそれほど多くない3000m越えの山。あとから気づいたが、この周辺では最高峰だ。
バイオレット小屋。
ヨーロッパの山小屋は景色のいいところに建っているなぁ。
我々の泊まった登山口からは30分強、ここに泊まっても良かったかな。
途中、芸術作品の展示ゾーンが現れる。10分に1個くらい、彫刻などがポツンとたっている。
こんな景色の中に自分の作品が設置されていることを想像できるなんて、この作者たちは、さぞや愉快だろう。
Principe小屋から岩登りルートへ向かう。
峠は風が強い。
「ワイヤーで安全化されているルート」とは何のことかと思ったが、こういうことか。
危険個所にはワイヤーが通してあり、みなそれにカラビナをひっかけて歩く。ワイヤーのつなぎ目でも自身を確保するために、カラビナは2つ必要。このおかげで、子供でもけっこうこのルートを登っている。
ワイヤー以外にも、ある程度足場が整備されているようだ。ところどころ、高度感のある急な岩場はあるものの、それほど難しくはない。いちいちカラビナ引っ掻けるのが面倒になり、確保せずに登るようになる。
ツェルマットの日本人率は2割くらいは居た気がするが、ドロミテでは、我々以外の東洋人ハイカーは見かけなかった。
しかし、ハイキングコースとして、この地域は非常に多彩で魅力的だと思う。景色がすげー格好いいし、お散歩コースからちょっとスリルのあるコース、本格的クライマールートと、あらゆる層が楽しめる。
しかも、なんか計画もたてやすそうだ。
察するに、景色のいいところがこれだけたくさんあって、山小屋の数もこれだけあれば、空き部屋を見つけるのはそれほど困難ではないのではないかと思う。
出発前、ドロミテのハイキング情報ははあまり多くなかったが(それほど熱心には調べなかったが)、
・アマゾンで地図買って
・レンタカー予約する
くらいで、奥多摩の登山計画たてるくらいの容易さで楽しい冒険ができると思う。
日は長く、日本の山のような夕立も少なそうだ。
ドロミテ行かないでどーする、という感じ。
この地図だ | ドロミテ東部はこの地図。 現地よりアマゾンのほうが安いくらい | この本も便利だった |
無風、快晴。
周辺のすべての山が見下ろせる。
しあわせの山頂だ。
そりゃあこんなに天気がよければ、我々の仲も丸く収まる
周囲にはかっこういい岩峰がたくさん、幾重にも。
それでも、今日の夕方行こうとしているドライチンネのほうは、どうやら見えていない。
鳥が飛んできた。
もう親よりも大きくなった雛が、おかあさんに餌をねだっている。
頂上でリンゴを撮る行為を異人さんに笑われた。
人気の山で、けっこう次々と登ってくる。
が、ここは周遊ルートになっていて、不文律でおおむね片側通行状態になっている。
あんまりすれ違う必要は無かった。
下山ルートも登りと同じような感じ。結構な岩登りであるが、ワイヤーはずっと張ってあるので怖ければカラビナつければいい。
しかしこれは、我々にとってはマッターホルンへと続く道だ。なるべくワイヤーは使わずに、練習と言いながら降りていく。
峠まで降りると、Principe峠小屋までのトラバース。一段と人が増える。
あとは来た道を戻る。朝よりもさらに人が増える。
犬連れであったり、子連れであったり、クライマーであったり。
ガルデッチャ小屋に戻ったのが15時ちょい前。おおむね予定通り。
素朴で親切な小屋のお兄さんから荷物を受け取り、ちょうど出発するバスに乗って下山。
長さ、難しさが丁度良く、すげー景色のいい、気持ちのいい登山だった。
夕方からはドライブ。
今回は偵察旅行だ。せっかくドロミテまで来たので、とりあえずおおむねのエリアを回ろう。
峠のパーキングエリアでジェラード。
いろんなところからロープウェイが出ていて、格好いい山の一部は全然歩かないで登れちゃう。
この町もすごい。コルティナダベンツォ。
岩山に囲まれてる。
こういう景色を故郷に持つ人の心境や如何に。
今日の宿泊は、ドライチンネン(イタリア語だとトレチーメ)の周辺が目安。
山小屋まで行って満員でもつまらないから、ちょっと手前のミズリーナ湖あたりで探してみようか。
湖畔を散歩すると、妻はこの景色をだいぶ気に入ったようだ。
目の前の3つ星ホテルで空き部屋を確認。なんか割高な気がしたが、運転も面倒くさくなってきたし、宿泊することにする。
後ほど冷静になって考えてみると、べらぼうに高いわけでもなかったとも思う。
(2011/8/10)
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