登山ガイド予約


未明に目を覚ますと、期待した通りに星が輝いている。曇りがちの日でも、明け方前に雲が消えることってけっこう多い。


今日はいったん町に下って登山ガイドの情報を調べてみる。
マッターホルンへは、ガイドレスで登ることは考えていないが、何やらテスト登山が必要らしい。空き状況、価格等、電話でコミュニケーションするよりも事務所出向いた方が確実だろう。

高い電車賃払うのも癪なので、歩いて下る。
これが意外に気持ちの良い道だ。リッフェルアルプまでは徐々に高くなるマッターホルンを見ながら、リッフェルアルプからは北欧の樹林帯の道。2時間足らずで下山可能。



町の外れまで下りて、牧場のようなところでランチ。買い置きの食料を切って食べる。

ガイド協会で聞いてみると、予想以上にスムーズ。
・正確には分からないが、練習登山は必須ではない雰囲気。岩登りの経験が浅いと言ったら薦められた程度。
・マッターホルンへは希望の日程の予約は一杯だが、キャンセル待ちリストに入れてくれた。
・練習登山コースは、リッフェルホルン、ポルックス、カストール、ブライトホルンハーフトラバースの4コースがある。リッフェルホルンは昨日近くを通過した3000m弱の山だが、岩登りのゲレンデ、といった感じ。ブライトホルンは最も容易に登れる4000m峰だが、西峰を往復するのではなく、反対側から岩登りしながら縦走するコース。妻は知り合いからこのコースを薦められたらしい。
カストル、ポルックスの双子の山は、ブライトホルンよりも遠くにあるのでトラバースする距離が長くなるが、ブライトホルンよりもちょっと簡単らしい。
・ガイドは夕方に決まるので、まだ誰だか分からない。

ということで、ブライトホルンのハーフトラバースコースを申し込んだ。
集合場所は本日宿泊予定の山小屋近くのロープウェイ乗り場ということで、万事都合が良い。

今回の旅行の冒険的要素として、どこかしらの4000m峰に挑戦しようと考えている。
ロープウェイ山頂駅から雪上のトレースを1時間も歩けばついてしまうようなところではあまりにも満足感を感じられないだろうから、ガイドレスで比較的容易に登れそうなビスホルン、国境を除外したイタリア最高峰のグランパラディーゾを候補に考えていた。
ガイドをお願いする場合は、もっと難しいところ、有名なところに行くこともできるだろう。マッターホルンを目指すためのガイド登山というのは、非常に満足のできる選択だ。
とりあえず明日は4000m峰の短い登攀コースに挑戦し、そのあとはまだどうなるか分からないが、マッターホルン行けるかもしれないし、別コースに行くかもしれない。


ロープウェイの運行時間に注意だ。
案外緯度が高い上にサマータイムまであるので夕方であることを忘れてしまうが、ロープウェイの運行は16:30とか17時で終わる。
ギリギリの時間に乗り、しかも途中駅でケーブルカーの乗り換えミスでさらに時間を食った。


虹が見えた

係のおじさんにせきたてられながら、最終客として無事に到着。(直行するケーブルカーは運休してたのかもしれない。そのままロープウェイに乗り続けていれば良かったようだ)


ともあれ、無事に山小屋到着。駅からは30分弱、ガンデーグ小屋という稜線間近の展望の良いところ。

とてもハイテンションなお姉さんが受け付けてくれた。昨日予約を入れた電話の応対は怪しかったが、先方でもなんかきちんと受け付けられていなかった感じがする。ともあれ、ベッドの確保は特に問題はない。

この山小屋は、さすがに標高も高くシャワーまではついていないが、やはり食事はコースで出てくる。少ないスタッフ数で各自に一皿ずつ運んでくれるので恐縮してしまう。
美味しさもかなりのものだ。
明日の高山病対策としてワインは封印したが、やはりボリュームが多くて満腹満足。
ドイツ語を話す集団の笑い声を聞きながら、早めに就寝。



●今日の行程:
 

(2011/8/5)