白毛門

ホーム  △次の山  △前の山
>写真

2001年8月23-24日

台風11号到来。
そして北へ去る。そのあとには大量の雨水と好天を残す。

白毛門。星の写真の前景となる山を求めて、分県登山ガイド「群馬県」のページをめくっていたときにこの山を発見した。
谷川岳の岩峰を間近にとらえることができる。早速カシミールで確認すると、まさに理想的だ。ここに沈むオリオンをとってみたい。
まぁこの季節沈みゆくオリオンは無理だが、台風一過の8月23日、この山に対する憧れを現実のものとすべくテントを担いで家を出た。

おにぎりをこしらえ9:50ごろ家を出る。池袋10:23発の電車に乗らねばならないので結構ぎりぎりだ。緑の窓口は込みあっていたので、途中車掌さんから切符を買おうと思い、とりあえず130円の切符を購入。 赤羽、高崎、水上で乗り替え土合を目指す。えんえんと3時間以上電車に乗ることになる。

問題の切符だが、学割で買いたいと頼むと駅名が書いてないだの乗車前に買えだのといわれて降車駅でやってくれということになった。

そして土合駅。噂には聞いていたが独特の雰囲気だ。坑道のようなホームのなかほどから遥かとおくまで階段が伸びている。冥界の底から地上へと続く道。その先端は光の点だ。5段ずつに区切られた階段を規則正しく登っていく。改札を出る前に登山をするのは始めてだ。途中ベンチがあったり段数が書いてあっ対するのが微笑ましい。

そして改札。予想していたとおり無人駅だ。改修工事をしている工夫はいるが、駅員は見当たらない。例えいたとしても皆さんお忙しいでしょうから、そのまま失礼することにした。
なかなか豪快なキセルをしてしまった。いや、乗車時の切符しかなかったからキセルにすらなっていない。ははははは。

日本一のモグラ駅のかわいらしい駅舎をあとにして、5分ほどで登山口までつく。さすが、「近くてよい山」である。付近は登山者向けのロッジ以外には何もない。 土合橋のバス停の奥にある駐車場を抜けると登山口だ。

白毛門の登頂記を読むと、どの記録にも「急登だ」、「きつかった」とある。3kmちょいで1200mの高度差を稼ぐわけだから、平均斜度40%、確かに急登だ。 まぁいくら急でも登っている分には恐くはない。 途中、7、8人の登山者とすれ違う。奥多摩あたりに比べると随分少ない。 一時間も登ると確かにきつくなってくる。木の根っこに掴まるのはいいが、岩場は多少緊張する。 一時はかなり疲れを感じたが、その後ペースをつかみ、4:30ごろ野営地の第一候補である松ノ木沢ノ頭に到着。
はい、展望といい場所といい文句のつけようもございません。谷川岳の岩壁も白毛門もいい眺めです。

日暮れには多少時間がある。また明日はバイトがあるので早く帰らなくてはならない。そこでこの時間、荷物を軽くして頂上を目指すことにした。
ここからは展望がきく。ジジ岩、ババ岩とはどれだろう。門というぐらいだから多分あれとあれだ。この季節には白髪にはならないが。などと考えながら登る。
途中鎖場が一つか二つあった。空はよく晴れている。夕日の照らす遠くの山もきれいだ。が、完全に逆光となった谷川岳のシルエットは常に雲をかぶっている。 さすが魔の山だ。夜からは晴れてくれるだろうか。

頂上。ちょっとガスっている。日没も近くなっているので早々に引き返す。
時折夕日が雲をつきぬけあたりを照らす。その瞬間は世界が鮮やかになる。 6時過ぎ、再び松ノ木沢ノ頭に戻る。三脚を用意し、テント設営。空は澄んでいるが、ときおり大きな雲が流れる。

テントの中に寝床を作り終えるとだいぶ安心する。谷川岳上空には4日の月が残されている。 空から太陽の光が抜けてくるころ、棒の望みどおり雲も随分と少なくなった。夏の天の川だ。ラーメンを食べつつ写真撮影。
ここで一台のカメラにトラブル。完全機械式だからたたけば直るかと思ってがんがんやるがなおらない。かくなるうえは分解だ。よせばいいのに工具も乏しい中、針金とペンチだけで分解するも原因はわからない。結局あきらめることになったが、随分と熱中してしまった。おかげで写真の枚数が減った。
12時くらいから流れてくる雲が増える。これでは写真を取れない。寝る。

そして朝まで晴れあがることはなかった。天の川をバックにした谷川岳、朝の光に照らされる谷川岳をとりたかったのだが。 朝食をとり荷物をまとめて7時ごろ下山開始。10:22の電車に間にあえばよいのでのんびりできる。

約2時間で下山。 登山口のそばにあるペンションにて入浴。おふろは準備できていないとのことだったが、シャワーだけでもかまわないので入れてもらった。 タオル、歯ブラシ、飲み物がついて1000円。温水プールのようなぬるいおふろがかえって気持ちよかった。

(8月26日 記)


リンク

付近の山: 

ホーム  △次の山  △前の山


この山に行こう


土合/水上まで

電車

JR えきねっと|時刻・乗換案内

バス
水上からはバスもある。こちらの方が本数は多いようだ。

路線バス 関越交通
水上-土合橋


地図を手に入れよう

国土地理院 

カシミール 言わずと知れた3D地図のソフト

その他の情報

Yahoo!


ホーム  次の山  前の山