南アルプス 鳳凰三山 ほうおうさんざん |
2005年 11月12日−11月13日 積雪期の鳳凰山、というのがかねてからの一つの目標だ。 ●0630 起床。雨、眠い。部屋も散らかっているが、山から帰ったら片付ける暇はない。山行くのを面倒に思う。雪もあるの
だろうし。 ●0730 最寄り駅を出発。中央線は高速バスと競合しているため回数券の割引率が高いが、韮崎までならば、正規料金とあま り変わらないようだ。 ●0830 八王子で特急に乗り替え西へ向かう。晴の区域に突入。空が青く広がり、山間に雲が沸く。紅葉している。 ●0945 韮崎着。ここから青木鉱泉行きのバスに乗るつもりだが、乗り場は分かりにくい。それは良いとして、乗り場に着い てみると1日3本のバスは10分ほど前の時間だ。さらに、青き鉱泉までのバスがあるのは10月一杯までだった。 要するに、時間も季節もあっていない。出発前に時刻表は一応調べているのだが、いったい何を調べたんだろう。 ●0955 しかたがないのでタクシーを利用。その前に、駅ビルのパン屋があまりにも香ばしい。神戸屋のシュークリーム10
5円うまし。 ●1100 今回利用しようと思っているのは中道と呼ばれるルート。青木鉱泉からは30分ほど林道を歩くだが、せっかくのタ
クシーなので林道終点までお願いする。この時期、日没まで余裕はない。30分の短縮は大きい。 ●1115 登山開始。 ペースができてくると、頭がぼーっとしてくる。脳味噌の6割くらいは多分眠っている。残りの2割が道や状況の判断をし、2割でとり とめのないことを考えつづける。とりとめのないことを5、6時間考えつづける。寝付きの悪い夜の、布団の中の状態に近い。 途中、標高1700mほどのところで林道終点付近と合流。車が2台止まっている。タクシーのおっちゃんとここまで来れたという可能 性もあったわけだ。僕は山へ歩きにきたのだから別にかまわんが。 山頂に至るまで、すれちがった人間は4人。その中の一人は小屋の人のようで、「この時間でこの場所は遅めですよ。今日は救助に行ける 人いないので気を着けてください」と心配され、不安を感じる。 いや大丈夫、多分起こり得るほとんどの状況が想定できていると思うし、想定した状況は最悪の場合でも一人で対処できるはず。それに日 没前に到着できると思う。 雪はそれほどない。標高2300mくらいのところから現れたが、うっすらと地表を覆うのみ。昨夜に降ったもののようだ。歩行の障害 となるほどではない。 ●1600 薬師岳頂上。標高2780m、れっきとした高山だ。それなのに山頂のちょっとしたまで樹林帯となっている。
登高中、基本的には曇っていた。あまり明るくない森の中、落ち着いてはいるがモノクロの世界を歩いていた。それが頂上に着くととたん
に色鮮やかな夕焼けの世界。たった5分ほどで世界が変わる。 ●1615 薬師小屋は薬師岳の直下5分ほどのところ。生まれて始めて泊まった山小屋がここだ。6,7年前になる。自炊、寝 袋持参で3600円。手続きをして、再び山頂へ。夕日。 ●1630−2100 撮影、食事。 ●0838 朝食、支度を終え小屋を発つ。 ●0915 鳳凰三山の最高峰、観音岳。この界隈は多少登山者がいた。半分以上、立派なカメラを持っている。 ●1030−1110 鳳凰山のシンボル、地蔵岳。山頂の標識はオベリスク直下の按部にあって、展望が良いわけではない。
あと一歩 ●1150 色々と噂の絶えない鳳凰小屋。 この小屋から青木鉱泉へ向かう沢筋のコース、御座石鉱泉へと向かう尾根道と分かれるが、御座石鉱泉のほうはこの小屋と同じ経営者らし い。そのため小屋の主人は御座石鉱泉のほうにおりて欲しいらしく、「沢筋は危ない、尾根道のほうが楽で面白い」などとアドバイスする 。こう書いてみると何だか他愛ないが、誹謗中傷するということで、ネットで検索すると色々不満が出ている。僕も今回も言われたし、6 年前もそう言われた。言われているほど悪意のあるいい方ではなかったが。 確かに、登山者にとって山小屋の主人のアドバイスはとても重い。そんな人に偽りの情報、行動を強制するような言い方をされるのは問題 である。 帰りに乗ったタクシーのおっちゃんも、「嘘などつかずに、こっちの温泉は兄弟がやっています、よろしければどうぞと割引券の一つでも 渡せば良いのに」といっていた。そのとおりだ。 薬師小屋に張ってあった、「観光地の良否について」と題された張り紙。 これを読んだだけなら、何を言っているか分からないが・・・ ●1200 沢筋のコースをとる。こちらの道は適度な間隔で滝があり、歩くときの目標にしやすい。 ●1220 五色の滝の滝。商売敵の小屋の主人も「ドンドコ沢コースには五色の滝というのがあるが、それだけだ」という形で 認めていたが、確かにすごい。疲れたので大休止。 落差数十mの滝壺は、だんだん凍りついている最中だ。 ●1550 青木鉱泉着。疲れた。相乗りの望み絶望的。タクシー手配してもらい入浴。 ●1630 温泉で心身ともにとろとろになったところにタクシー到来。思考力の停止した頭で雑談。 タクシーは6310円。往復で13000円ほどとなる。今回はしかたがなかったが、一人で払うのは痛い。わざわざ寝袋かついで、小屋の宿泊料 1000円きりつめている意味、前夜特急券を求めてチケット屋を回った意味が薄れる。 ●1730 韮崎駅発。甲府で特急、八王子で横浜方面へ。意外と座れない。 ●2000 近所の中華料理屋で食事。生ビールと海鮮炒め。 ●2230 もう一度風呂はいって就寝。起きたら会社だ。 リンク付近の山:▲甲斐駒・仙丈 ▲2009年12月 鳳凰山地図上のアイコンをクリックすると、該当ページに移動します :登山記 :今日のごはん :自転車旅行記 |