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チェックインに並んでいると、2列前から挨拶してくる人がいる。
まさかまたもや今回も。
母島で知り合ったO夫妻だ。この人たちも世界各地いろんなところ行くからどこで会っても納得してしまうが。日本の離島で誰かに偶然ばったりパターンはだいぶ慣れてきたが(?)、オーストラリアでもあるのか。彼らの荷物は少なそうだったから、早速三脚を彼らに托し、チェックインもクリア。
話を聞くと、エアーズロックでもニアミスしていたらしい。向こうで会ったら、もっと驚いただろうか。容易に納得してただろうか。
なーんだ。知ってれば一緒に行動したほうがお互い便利だっただろうに。
とりあえず職場への土産くらいは買わないと。税関を通る前の空港の免税店で買ったら、手続きがやたらと面倒くさい。航空券見せてサインして、税関を通った後に受け取る。
さらに、販売員のお姉さんが慣れていないはカードリーダーは故障するはで、たかがチョコ1箱買うのに20分も待たされ、他の土産を買う時間は無くなった。家族や同居人くらいには買おうかなとは思っていたが、食べ残したパスタ1/3袋くらいしか無い。
アウトバックの印象。
赤くて青かった。
大地が赤く、空が青い。どちらもクレヨンのような、折り紙のような、ギンギンの原色。
赤と青の間には、けっこう緑が入る。水の無い過酷な状況で生きている植物たちは、トゲトゲしていて痛い。
緑の中には、いろんな生き物が潜んでいるようだ。とりあえずハエと蚊は空気のように存在するが、バッタ、蟻、蝶など虫はたくさんいる。鳥もずいぶん目立った。インコ、オウム、ハト、猛禽類。トカゲがのんきに道路横断していたり、ディンゴがキャンプ場に餌あさりにきたり、、ワラビー、カンガルーが夜中道路脇できょとんとしていたり。この乾燥している土地がそんなに多趣多様な生き物を育んでいるとは知らなかった。
オーストラリアの自然の魅力は、印象どおりシンプルで型やぶりな規模にあるんじゃないかと思う。
何万年もかかってできた地層が隆起して、何万年もかかって雨に削られてできましたっていうような地学の実験みたいな、時間と空間をたっぷり使った造形。
土地と土地の間は、何百kmもただまっすぐに道路が走っているだけだし、そのへんのオージーはやたらと肥満していて、大雑把で、人が良い。
自分の好みも再確認できて、僕はやっぱり誰も居ない景観の優れたところで、一晩酒飲んで星を見ていたいんだなぁと思う。オーストラリア中央部はいかにもそういうことに向いていそうだと思ったのだが、実際にはできたり出来なかったり。
やっぱり人気のある観光地は管理が必要になってくるので、そういうことはやりにくくなる。
そういうことをやるには、まだあまり人が多く行っていないところに行く必要が出てきて、そのために4WD車を借りた。一人旅でそんなことをするとかなり割高になるが、正しい判断だったと思う。どこに行っても不安はなかったし、車の種類を理由にして自分の行動を制限したくなかった。
昼間は移動して夜は星見て、というスタイルは、やっぱり負担が大きかった。じゃあいつ寝るの?って感じ。
夜景を撮るのに、初見じゃどこで撮ったら良いのか分からない。昼のうちに下見に行く。観光も兼ねている。夜は野生動物も飛び出してきそうだから、長距離の運転も昼間だ。
そんなことをしているうちに日が沈んでくるから、夕日を見に行く。そのまま疲れ果てるまで星を見る。
で、月を見ながら食事して数時間睡眠。
あとは第一目的である写真が満足に撮れているかだが、これはどうだろう。期待していた以上とか、自分で嬉しくなっちゃうほどとかっていうレベルではないと思う。なんか、もっとできることがあったのではないかという思いは残る。
が、まぁ努力した程度には何かしら残るんじゃないか。まったくダメってことも無いだろう。
とりあえず撮影はしたから、現像上がるの待って、整理して、そのときに失望したり納得したりしよう。
(2007/11/25)
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