帰国

まだ暗い、小雨のぱらつく中を空港へ向かう。レンタカーは空港の公共駐車場に止め、職員に鍵を渡せばいいということなので大変便利だ。旅行前、早朝の空港までのアクセスってけっこう気にしていたのだが。
オークランドで乗り替え。現金を全部使った後に出国税$25を求められ、またカードで支払う。飛行機代に入れておいてくれよ。
定刻どうり無事帰国。朝出れば夕方日本についてしまうのだから、南半球も近いものだ。どこかのクリーニング屋の広告みたいだ。
成田エクスプレスには高いばかりで何だかだまされた。横浜までは、快速でも乗り替えなしで結構早いぞ。

淡いブロッケン現象が見られた。毎回窓側で嬉しい。

今回の旅行。
●大変天候に恵まれた
今回も毎日青空だった。天の神様ありがとう。
特にミューラーハットで好天に恵まれたのは僥倖。

●計画どおり、効率的だった
自分でも驚くほど、ほぼすべての行動が順調だった。だいたいこのくらいの時間でできたら良いかな、と思ったとおりのスケジュールでそうなっていった。天気のほかにもいくつかの要因があるだろうが、クライストチャーチもテカポもマウントクックも、一度行ったことがあるというのは大きい。
はじめての町は、把握するのにある程度時間がかかる。中心部を一とおり歩いてみて、情報を集めて、何ができそうでどこへ行けば面白そうなのかを判断しなくてはならない。むろんその過程に驚きや楽しみがあるが、その作業には半日とか1日とかかかる。やりたいことを考えているうちに1週間くらいすぐに経ってしまう。
今回はその作業の必要がなかった。テカポでもマウントクックでも、やりたいことが既に決まったいたので、迷いなく、最低限必要な時間で行動することができた。驚きは少なくなるものの効率はとてもいい。
あとはよっしーが一緒だったら完璧だったのだが。マウントクック以降は二人で行動するはずだったのだが、そうすればもっと気楽で、もっと幅が広がっただろう。

●車の力を思い知った
ニュージーランドは車がないとどこへも行けないなどという人は多い。(あるいは日本の地方都市、郊外でもそうかもしれない。)
しかし車があればどこでも行ける。200kmくらいなら日帰りできそうだし、500kmくらいなら1日で行ける。
東京で車があったって、その3倍くらいは時間がかかるぞ。
道路状況はとてもよく、ちょっと遠く行くと前後も対抗車もいなくなる。渋滞や信号といった他人の都合ではなく、自分の運転しやすい速度で走らせれば良い。目的地や休憩地意外で止まることはない。道路を走っているというよりも、船で大海原をクルーズしているような感覚だった。あるいは、エンジンの耐久試験をしているようだった。こういう道走っていたら、エンジンの性能とか燃費がダイレクトに反映されそうだ。そりゃトヨタも儲かるわ。

前回バスで移動したときは宿から宿への荷物の移動がけっこう大変だった。全部の荷物を部屋まで持っていき、広げ、一泊したらまたつめ直す。車の場合は宿には洗面用具と着替え、食料、日記を書いているPDAだけ持っていけばいいのだから楽なものだ。荷物の大部分を占める撮影器材や登山用具は車の中に散らかしておいても平気だ。
時間に自由もきく。やっぱりバスだと出発の30分くらい前には準備しないと行けないし、好きな場所へ好きなときに行けないからな。ちょっとそのあたりに夕日をみに行くときなんかも、結構車を使ってしまった。いざというときには車中泊もできるし。
そりゃ自転車NZ旅行も楽しいだろうが、時間が必要だ。1ヶ月くらいは欲しいな。


睡眠不足の頭、旅行の疲労、生ビール、時差(4時間だが)などで、なんだかぼーっとする。
飛行機で読んだ2冊の本、今回の旅行、昔の旅、目の前の現実、10年前の流行歌、どっかでみた風景。そんなものが頭の中で交錯する。早く寝よう。

(2005/10/30 CHCH-Japan)

2002年 NZ旅行記