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4月29日 大磯→修善寺

色々なことがあった一日といえるのではないか。大変だったが旅らしくなってきた。

眼が覚める前から何だか騒がしいと思っていたが、テントから出ると釣りざおの林ができていた。キスねらいのキャスター達のようだが、全然釣れていないようだ。

7時半ごろ出発し、順調に西進する。途中砂浜で朝食を食べる。 早川港のあたりでおじさんに呼びとめられ、タイヤに空気を入れておけ、と忠告される。

そして今月5回目の(!)真鶴道路で20円を払ったのち、今回は真鶴半島を一周してみることにした。


店先で干物とか作っている

真鶴岬のところは遊歩道になっていて、家族づれ、恋人づれ、友人づれ、一人旅の人などがそれぞれの時間をすごしている。


夏みかん200円 おいしかった

所要時間2時間弱で半島を一周し、熱海へと向かう。 峠越え、炊事のためにと水を用意し、副菜でも買おうかと思っていると雨が降り出した。夜まで降らないんじゃなかったのか。

気象庁に文句を行ってもしかたがないので雨の日シフトをとることにした。 ああ、あまりにもハデっちい。

予定変更し、屋内で昼食をとる。伊豆多賀にて、ちらし寿司(並)大盛り1050円ナリ。
郵貯で金をおろし、(郵便局は日本全国にあるので便利だ)いよいよ峠越えへ。


春雨降りしきる中、山伏峠を目指す。新緑はしっとりと濡れ、みかんの木はそれでも鮮やかに、うぐいすはさえずり…
何ていっている場合じゃない。チャリなんて高感度勾配センサーみたいなもんだ。 強調するまでもないが、とにかく疲れる。 雨の濡れよりも汗のムレのほうが気にかかる。

曲がりくねった山道の中をさらに小さなS字を描きながら登っていき、3時ごろ山伏峠についた。標高さ400mを1時間だから歩きよりも多少速い程度だ。

しかし下りは早い。法定速度くらい出る。体を冷やさないようにするのが大変だ。 そして速度計が壊れた。どこかが断線したようだ。走行距離が計れなくなる。残念だ。

そして麓までおりる。ここまできたらもう少しだ、と考えていた。

雨はいよいよ強く、ついに靴が浸水した。かなり体力が奪われている。寝袋はどのくらい濡れただろうか。さすがに今日は野宿は止めよう。

公園の野球のベンチで濡れたシャツを着替え、修善寺駅→温泉。旅館案内所で聞いてみると、民宿はもう一杯でほかは相当高いという。

駅に戻り、そこの案内所で聞いてみるとやはり民宿はなく、他は2食付き15,000円で、夕食はもうできない時間だという。それがだめなら三島まで戻るか自分で交渉するしかないとのこと。

その瞬間思考が止まった。15,000円はレンジオーバーしている。この雨の中他の場所まで行くことはもはや危険だ。うーーーん。どうしよう。

考えても選択肢は一つしかない。とにかく自分で探すしかないのだ。 案内所の申し出は断れても、ずぶ濡れの自転車旅人に断りを入れるのは難しいはずだ。

いくつか探したが見つからず、最悪修善寺の寺泊り(泊れるのか?)まで考えた。 修善寺には無料露天風呂もあるし。

そして「福井民宿」の文字。だめもとで当たってみると、泊めてくれるという。 ねらいが当たったようだ。
きくと一つ大きな部屋があいていたのだが、一人客は断ったという。やはり一人旅で宿を探すのはいろいろと不利だ。タイのドミトリーみたいなものがあればよいのだが。

食事。まぁまぁ。金目鯛がおいしかった。隣の親子関係、夫婦関係、友人関係を含めた4人づれの中年(一人老年)と長話をする。

温泉。春雨のふる露天風呂に入る。おつである。


2001年4月29日 記



本日の写真


乾物と観光船

樹相が美しい真鶴

登る

山伏峠

山麓の農村

春雨の夜
 


本日の走行距離 100km前後?
使用金額 食費 1533円 交通費20円

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