本日から夏休み。
船を購入する動機として、花火大会を見に行くというのを上げるのも多いらしい。 確かに、他人を誘っても食いつきのいいイベントである。
が、夜の海を運転しなければいけない。それも、見物船で込み合った中で。どちらか一方でも大変なのに、それが二つ重なる。
前日まで行こうかどうか躊躇していたが、希望者が集まったので決行することにした。
マリーナの人に聞いてみると、浜離宮に行けば見やすいとのこと。何艇か出るので、一緒に行けばいいというのでそうすることにする。慣れた人達と一緒に行けるのは、とても安心感がある。
マリーナから浜離宮は、たいした距離ではない。が、船の調子が悪く、ずいぶん時間がかかった。これは僕の、かなり初歩的な誤操作であることが判明。ちょっとしたことなんだけど、経験が浅いというのは大変なことだ。
東京湾の花火は、だいぶ豪華な感じだ。大きいのがでたりキティやハートが出たり。 大花火大会という感じ。
船で花火を見に行くというのは、初めてやってみたが、ずいぶん良いものだった。 先週は歩いて江戸川の花火を見に行ったが、それと比較して具体的に良い。 何しろ人ごみに巻き込まれないので楽だ。
船なんて、食卓にエンジンつけたようなものだから、団欒の場がそのまま移動できる。花火見ながらダラダラ酒飲んで、撤収作業もろくろくせずに、人ごみに巻き込まれずにそのまま帰れる。 そこに雰囲気の良さが加わり、優越感も感じられる。 皆も喜んでくれたようで、船を出した甲斐があった。
夜の操船初体験。怖いと言えば怖いが、予想していたほどではなかった。(前後の船を何度か見失ったが)
夜の山の稜線上を歩くのと同じくらいの怖さ。夜の山道を、無灯火で走るくらいを想像していたが、そこまでは怖くない。
慣れた海域なら不可能ではない感じはする。(知らない海では自殺行為だと思う。車と違って道がある訳ではないし、ヘッドライトないし。)
明日も船に乗る予定。マリーナまでの往復が面倒だったので、船に泊まってみる。
これが結構快適だった。船には3人程度、無理すれば5人くらいの寝るスペースがあって、テントや車中泊よりずっと良い。船の近くの浅瀬から蚊が湧いてくるらしく、蚊遣りの準備が面倒だったくらい。
またやろうかな。
今日は会社の後輩と、先輩家族を乗せて軽くクルージング。
まぁ幼児もいるし、船の紹介程度に近場を回った。羽田で飛行機見たり、お台場の入り江に行ったり。
海から眺める機動戦士。最初聞いたときは、ヘンなもの作るなぁと思ったが、実際に見てみるとこれは素晴らしいぞ。
あぁガンダムってこれくらいの大きさなのか。人間よりもだいぶでかいが、高層ビルほどではない。まぁ劇中でもそれくらいに描かれているが、実物を見るともっと想像が広がる。
こうなると、確かにズゴックがほしいね。ザクも捨てがたいが、このロケーションを生かすならズゴックだ。お台場の海からガンダムを狙うズゴック1/1。そのうちフジツボがついたりしてしまいそうだが、それはそれでリアリティがあるかもしれない。
天王洲のTYハーバー行くつもりで連絡してみると、予約が入って桟橋が使えないらしい。横抱きにすれば良さそうなものだが。
途中、操舵のところにトラブル。ハンドルのところからオイルが漏れ、オイルででろでろに汚れた。せっかく掃除したのに。
原因はオイルシールの寿命。やっぱり中古船だと、何かしら起こるものなのか。
上の運転席が使えなくなったので、下の運転席を利用。運転しにくいが、運転席二つついているのは、こういうときの保険にもなっているのかもしれない。
今日のクルーズごはん、横浜タイクーンのエスニック料理も候補だった。
横浜までは行かなかったが、エスニック料理食いたいなぁという気持ちは残った。
なんかそういう感じの献立にする。
部屋の片付けの日。
案外同居人も手伝ってくれた。結婚して多少は成長したのだろうか。
だいぶ部屋が片付いた。 ベランダ片付いたのが嬉しい。
近所にクライミングジムがあるということを最近知った。
天候不順のため山へ行かず、家でぼーっとしている同居人誘って、体験クライミングに参加。
道具を使わずに登るボルダリングと、ロープ使って登るクライミングと、それぞれ1時間弱ずつの体験コース。我々含めて4人が参加。
ボルダリングはあまり高くは登らず、4、5m。短いが、身体の動かし方が難しい。 が、ここの課題は、一番簡単なのはだいぶ優しい。我々のような初心者でも普通に登れて、とりあえず達成感を得ることができる。
ロープのほうは、もう少し簡単なホールド。傾斜は90度前後、一般登山道の一番難しいところの延長上にある感じだ。(ボルダリングは、普通の登山とはだいぶ遠いところにあると思う。)
グレードが5.10だったか何だか記されていたが、なんだか忘れた。一番簡単なやつだろう。
ボルダリングよりもホールドが簡単で、とりあえず目の前の支点つかんで登っていく。結構あっと言う間に登れ、たまに下をみるとギョッとするほど高くなっている。むしろ、あっと言う間に登らないと体力が持たない。
講習終了後、閉店まで使っていいとのことなので、ボルダリングを続ける。 登れたり登れなかったりなのだが、疲労とともにどんどん登れなくなる。頑張れば頑張るほどできなくなっていき、目標をどんどん下げる。次の手を迷ったり、無理な動きをすると、どうにもならない。 が、なんだろうね。止められないのは。
関東有数の大きなジムのようだが、チャリで15分程度の便利なところにある。これは嬉しい。会社帰りでも行けるかもしれない。
何しろ、1、2本登ればあっと言う間に疲れる。毎日ちょっとずつやるのが効果的なんじゃないかと思う。
仕事落ち着いたら、次の講習申し込んでみるかな。
ようやく軽油の免税申請を出してきた。
しかし、受け取りに行くのにも、更新するのにも、直接税務署行かないと行けないらしい。
半年に2回会社休めってか。世間はサラリーマンにとって不便だ。
なんと、恋人を持つことになった。
お互いに相手を恋人だと認識すれば恋人関係、ということになると思うが、恋人に何を求めるかということについて意見交換したのちに、ではそういう方向でやっていきましょうかということで同意がとれた。
晴天の霹靂なのか、何を今更なのか。
人々にとって、喜ぶべきニュースなのか、嘆き悲しむべきニュースなのか、興味を引かない些事なのかわからんが、僕本人にとっては、突然の話でもないのに、なんだかビックリしている。
恋人いない歴が31年で終わり、嬉しいような寂しいような。
外食する。
僕のように粗野な人間でも、たまにはコース料理を食べることもある。大体どこに行っても、値段なりに一定以上のおいしさはある。が、思い出に残るほどおいしい店というのは、それほど多いわけでない。
4年前の夏休み、家族と一緒に来たオザミトーキョーは、数少ないそんな店だ。
最高の食材を仕入れ、それなりに無難な調理をする。そうすれば、まずはおいしい料理ができる。 おいしいことはおいしいが、食材の調達さえできれば、自分で料理しても手に届きそうなレベルだと感じることも少なくない。
このお店は、そういうレベルではない。なんていうか、手の込んだお菓子の手法を料理に持ち込んだ、という感じだろうか。
いろんな食材にいろんな工程で調理したのを組み合わせて一品作る、みたいな感じ。
そして何より、組み合わせのセンスが素晴らしい。メニューを見て想像するもの以上のものが出てくる。
魚料理の二品目も素晴らしかった。
タイだかイサキだかのカルパッチョ。トマトをシャーベットにして、それをソースとして使っている。甘くないシャーベット、トマトが清涼感を演出。そんな使い方もあるのか。
まさかメインでも組み合わせの妙を味あわせてくれるとは!
牛タン、フォアグラ、ナス、キノコと聞いて、盛り合わせでくることを想像していたが、それを一つに合わせて使ってくるのね。
なるほどナスか〜。牛タン、フォアグラと濃いもの二つ持ってきて、そのトロトロ感を生かしたままにしつこさを消すには、ナスしかありえない。
食べて納得。素晴らしい組み合わせ。驚愕、感動。参りました。
メインのもう一品はシカのステーキ。こちらは素直に普通においしく、赤ワインが進んだ。
フォアグラ食べたいなとは思っていたが、3品はフォアグラはやりすぎだったかな。どれもおいしかったので構わないが。
まぁ、安い食事ではないにしろ、この価格でこのおいしさならば、むしろ割安なんじゃないかと思う。
料理がおいしく、ワインもおいしいとなると、これはもうものすごく貴重だ。
二人でワインをたくさん飲んだので、それなりの価格になってしまったが、お酒も大変においしかった。
丸ビルにて、友人のコンサートのポスターが張ってあったのを発見。考えてみればすげえタイミングだ。
船が治った。予定どおり、午後から船を出す。
今日は八景島まで行って、入り江でアンカリング。花火をみて、そのままそこで一泊。明日は大島上陸を目指す予定である。
お昼をだいぶ回ったころに出航。横浜湾内を軽く回り、予定どおり夕方に八景島の入り江に到着。
この海域くるのはずいぶん久しぶりだ。ひところは良くこのあたりのマリーナのレンタルボートを利用していたが、4、5年前だろうか。
島の影、海水浴場の前でアンカーをいれる。しばらく経っても流されていないことを確認。安心して泊まれる。
大して波がある訳ではないが、ゆら〜りと揺れる。寝転がっているとちょうどよいが、気をつけていないと船酔いしそう。浜離宮のときはまったく揺れなかったが、アンカーうつだけより、横抱きにすると揺れないのかもしれない。
八景島の花火大会。
連日1万発以上やるっていう割にそんなにビッグタイトルとして名前を聞かない。そこから想像できる通り、1発1発が大玉ではない。
日本的というより、ラインダンス踊ってバックスバニーが登場する、その後ろに上がってくるような印象の花火大会。ポップで軽い感じだった。
船での見物客は、もう一、ニ台いた程度。
少し疲れたんだと思う。体調が悪いと酔いやすくなる。
ゆりかごのように揺られ、けっこうよく眠れた。
野外に出ていれば、日の出とともに目覚めるのが自然である。朝5時に、もう行動できる。 遠出する時は、船中泊が本当に有効だ。房総に上る朝日を見ながら南下。
観音崎を回り、水深深い水域に出ると波も静まる。
エンジンをフル回転させられる。フルスピードで23、4ノット、40km/hくらいかな。
大島は、まだ靄の向こう。船をほぼ真南に、一直線。
右岸のに三崎を越し、左の房総側も抜ければ、大島もずいぶんはっきりと大きくなる。
もうすでに外洋。湾内じゃないね。トビウオが飛んでいる海だ。海も黒潮の深い青に変わってきた。
この分なら8時ごろには上陸できそうだ。
ところが。
ガキガガガンガガ
と、プロペラからとても嫌な音。何かしらトラブルだ。
すでに東京湾を出て1時間ほど、浅瀬もなく、危険な海域ではないはずだ。一様な海の上を走っていて、何が起こったのか。そろそろ波浮の港が近づいてきて、入港経路探さないとな、と考えていたころである。大島まで本当にあと一歩なのだが。
いろいろいじくってみると、プロペラが片方しか利いていない。エンジンは両方生きているものの、推進力として働いていない。
だいぶ重症な気がするが、もしかしたら、何かプロペラに引っかけたのだろうか。なんかの拍子に外れることを期待して、いろいろいじくっているうちに、リモコンレバーも利かなくなり、左エンジンを止める。いよいよ重体。
今まで快調だったエンジンが、いきなり壊れるという感じもしない。恐らくエンジンとプロペラの間、マリンギヤあたりのトラブルだろう。
波にゆられる海洋の上で手を施すというのも現実的でない。知識も技術もないが、それがあったところで海の上じゃどうにもならんだろう。どこかへ上陸せねばなるまい。
一番近い港は大島だが、大島についたところでどうにかなるのか。
東京湾に戻ったほうが確実だ。館山いけば造船所あるだろうし、三崎周辺まで戻ればマリーナもある。
船を選んでいた時に、「エンジン2基ついていたほうが良い。何かあったときに戻れるからね。1基じゃ情けなくなるほど遅くなるけど」
という話を聞いたが、それを実感することになる。
確かに一基じゃスピードがでない。馬力は半分になるはずだが、抵抗分が大きいのだろう。三分の一ほどの速度になり、安定感が落ちて揺れも大きい。
が、ちゃんと進んでいる。このときにもう一基も壊れたら、黒潮に乗って太平洋のどこかまで漂流してしまう。救助をまつしかなくなってしまうが、右の一基はちゃんと回っている。自分の力で戻ることができる。
東京湾に入ればだいぶ安心できる。朝9時になり、マリーナにも連絡が通じる。
「他のところで見てもらうとお金がかかるから、大変だけど戻って来い」とのこと。やっぱりそうか。仕方がない。
このペースでも、まぁ日が暮れるまでには戻れるだろう。 食料はもうないので、保田漁港のばんやにて食事と休憩をとることにした。
18時間ぶりに陸地に上がる。僕はだいぶ船酔いぎみであまり食欲がない。寿司を何貫か食ったくらい。
同行者は目の前で旺盛な食欲を見せる。大食い選手権のように、うれしそうに次々と皿を片付けていった。天晴れだ。
東京湾を北上する。
7〜8ノット。(約15km/h)。まぁカヤックよりは速い。
トラブルがあったのは7時ごろだったので、途中2時間の休憩を含め、たっぷり10時間ほどかけて帰港。
快晴の凪、絶好の航海日和で、のんびり進んで行くのも案外悪くなく、まぁ、無事セルフレスキューできた。
予定していた航路の中で、最も遠い辺りで起こったという意味では悪いタイミングだが、行きで起こったというのは幸運だったかもしれない。時間がたっぷりあって、天候も良く、本日中に無事戻ってこれたからな。帰り道ならどこかでもう一泊だった。
マリーナついて見てもらうと、プロペラの手前にあるユニバーサルギヤのところが疲労破壊したみたいで、原因はおそらく数日前の誤操作だろうと。一歩間違えたらかなり深刻な事態に陥るところだったようだ。
こりゃ色々対策が必要だ。勉強になったが、だいぶ高い勉強代となってしまいそうだ。
まぁ、お金で取り返しのつく問題で終わって良かったとも言えるが。
保田で買ってきた、干物やらなにやら。
タチウオの干物はとても美味しかった。
夏は生野菜かじっていればいいので嬉しい。