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2014/7/19(土)

今回の富山旅行の目的は、妻が同期入社の仲間や元上司への挨拶をするということと、立山周辺でのハイキング。 金曜夕方である程度挨拶はできたようなので、土日の二日間は、立山周辺のハイキングに使うのが大まかな計画。

だが本日の天気予報は、それほど良いわけではない。
梅雨明けするんだかしないんだか、雨が降るんだか晴れるんだか、まぁ確実に完全に荒れる予報ではないが、短時間にせよ雷雨や豪雨のリスクもかなり高そうだ。

一日ハイキングに費やすのはやめにして、街で昼食後、午後は移動日にしよう。明日の方が天候は良さそうだ。

妻お気に入りのフレンチ「ビストロヨシダ」にて、彼女の元上司と会食。
会社では部長だが、彼女の所属していた山岳部でも部長なので、二重にお世話になった方だ。 お店のすぐ近くにお住まいのようだが、この店の存在はご存じなかったようだ。

住宅街の中の、田圃に囲まれた、隠れ家的雰囲気のお店だが、案外テーブルもすぐ埋まった。周囲の田圃を借景にした店内にもやっぱりセンスを感じさせる。

奥さんの控えめながらシャープな動きは、これぞプロの給仕の仕事、という感じ。 こんな立地の悪い、目立たない場所で広告もそんなに打っていなそうな小さなお店だが、夫婦で手の届く範囲で質の高い満足感を提供するぞ、という戦略が聞かなくてもよく伝わるようなお店だ。


昼食後、移動開始。アクセスは2時間くらい。

宿泊は天狗平にある天狗平山荘。この小屋は、室堂の手前にあるバス停の目の前。 当初は雷鳥沢周辺の温泉のある山小屋に泊まろうと思っていたが、室堂からの30分程度の歩行時に豪雨に遭うリスクを恐れ、予約を変更した。

天狗平もずいぶんと良いロケーションだ。大山脈を支える尾根が緩やかになった高原に位置し、室堂周辺に比べて景色が伸びやかなんじゃないかと思う。ヨーロッパアルプス回ったときにこういう雰囲気のところが多かったように思う。


なんと部屋から剣岳が見える。

山小屋の定義って何だろう。
ヨーロッパアルプスでも悩んだが、やはりこの小屋でも悩む。

お風呂、個室、歯ブラシ、浴衣、クレジットカードの使用。この小屋では、すべて使える。食事も二食フルサービスだ。
それでもこの小屋は、山小屋の文脈で作られている。受付、客層、名物オヤジ、食後の映像鑑賞。典型的な山小屋の雰囲気も感じられる。山岳という立地は山小屋の必須条件ではあるが、隣に建つ宿泊施設はホテルを名乗っていて、実際にそういう雰囲気だろうから、山岳に建っていれば必ずしも山小屋というわけでも無いだろうしなぁ

まぁ何であれ、一歳児連れて泊まる山小屋は、こういう普通のペンションに近い山小屋が狙い目ということは確かだ。そういうところはそれほどたくさんは無いが、いくつかはある。


夕日にも良いロケーション。全然期待していなかった割には赤く染まった空を見れた。

2014/7/20(日)

この小屋はラジオ体操で朝が始まる。「偶然かもしれないがこれを初めて以来、宿泊客に大事故が起こっていない」とのこと。いい習慣だと思う。 ラジオ体操中、娘はフリーズ状態。こういうの好きかと思ったが。

天候は、昨日の予報よりも良さそうだ。予報は割とよく変わるが、分かりやすい好天パターンでも悪天パターンでも無いのだろう。「そんなに悪くなさそうだけどもしかして一時的な集中豪雨くらいあるかもしれない」という感じ。


最初は歩かせたが


すぐに背負う

ともあれ、徐々に晴れ間も広がっているようだし、まずは室堂まで歩こう。その後の計画は天候次第。


やっぱりよく寝る。室堂までは30分くらい。

立山山頂は未だ曇っているが、一ノ越の峠は見えてきた。確かにこの傾向なら、そのうち晴れ間も出てくるかもしれない。

前回立山(雄山)に登ったときは、妻とつきあい始めた(仮恋人契約期間だが)ころだ。 飲み屋を2,3軒はしごし、深夜遅くまで飲んでいたのに早朝5時頃に「立山行きましょう」と迎えに来たのはビックリした。寝不足もいいとこだったが、大した苦労なく登頂できた記憶がある。
3000m峰とはいえ、雄山くらいなら気軽に登れる。妻はそのまま三山縦走コースに向かうことを提案しているが、往復後時間あまったら室堂周辺を散策するくらいが良いだろうか。


ものすごい登山者の数。行軍万里、といった感じ。
確かに今や7月連休は、ゴールデンウイークやお盆以上に観光客が多いのでは。
真面目に一列縦隊で登っている登山者の列の脇を、幼児背負いながら割と良いペースで登っていく。

娘は大人気だ。すれ違う登山者の百人以上から可愛いだの何だのと声をかけられる。どういう訳か、ベビーキャリア使っている登山者をほかに見なかった。
山の赤ちゃんアイドルとしてデビューし、グッズ展開でもできそうな勢いだが、まぁこんなに人気があるのは幼いうちの特典だ。物心ついたころには黄金時代は終わっているに違いない。


順調に登頂。お祓いをしてもらった。
祭神はイザナギとタヂカラオ。

三山縦走したところでそう極端に下山時間が長くなるわけではないとの意見にそそのかされ、そのまま大汝山方面へ。登ってくる登山者の渋滞とすれ違うのは気が重いのも確かだ。




まったく登った気がしないが、大汝山のほうがわずかに高いらしく、ここが立山の最高峰。
大国主の命の別名はオオナムジだから、彼をまつっているのだろうか。
タジカラオは伊勢神宮の天津神系で、オオナムヂは国津神系だ。このあたりはどういう裏があるのか。


富士の折立で三山目。
この三山はほぼ平坦で歩きやすく、記念撮影する程度の休憩で一気に歩いた。
日帰りで楽しめる3000m級の縦走路。



真砂岳の手前あたりで昼飯休憩。鱒の鮨を食べる。
真砂岳は立山三山には該当しない、というのは登頂後に判明。
前述のとおり、雄山、大汝岳、富士の折立を立山三山と数える。
ほか、雄山・浄土山・別山を三山と数える場合もあるというのがwiki先生の教え。

「大走り」という尾根から下山。こちら側のコースを選んだときから危惧していた場所だが、手っ取り早く標高を下げやすい尾根だ。娘は背中で何やら歌っている。


花もちょいちょい咲いている。花状態のチングルマも久しぶりに見た。
名前がわかる花ってあんまりないなぁ。以前、ちょっとだけ覚えたけどもう忘れた。

と思ったら、雷鳥沢のテント場が見えだした頃から雪渓歩きとなった。周囲の登山者にはスニーカーや中高年も多く、やや緊張しながら歩いている。 僕は下りの雪渓は割と喜ぶクチだが、幼児背負っているのですっころぶわけには行かない。やっぱり緊張する。娘はお気楽で、僕が少し足を滑らせるとハシャいで喜ぶ。

雪渓歩きから雷鳥沢までの30分ほど雨に捕まる。が、風はないし、長く降り続いた訳でもないので、シャワー浴びたくらいな感じ。


雷鳥沢に着いて下山したつもりでも、室堂を経由して天狗平の山小屋に着くまでも案外長い。

16時ごろ行動終了、結局8時間行動。終わってみれば割と登山日和で、日帰りなのに思いがけず3000m峰の縦走を楽しめたが、終始娘は背中に背負ったままで遊ばせなかったのが反省点。
まぁ君がもっと大きくなるまで、アルプスの縦走なんてしばらくできなくなるだろうから、今回は許してくれ。

ケーブルカーは団体客しかいないなぁと思ったら、電車の接続がとても悪い便で、立山駅で1時間待ち。 そんな我々のために、駅にはスナックが存在しているのでビール飲んで反省会。
娘はちまきが気に入ったようだ。

妻にとってこの地は青春の舞台だ。飲兵衛の彼女は、行きつけの店をたくさん持っている。 その中の一軒で、刺身をついばんで酒を飲んだ。
娘は掘り炬燵の中でかくれんぼでもしながら、やや夜更かし。完全に落ち着けるわけではないが、子連れでも飲み屋に行けるようになったのだから、それなりに行動半径は広がっていると思う。

2014/7/21(月)

宿泊したホテルは富山市街中心部から車で15分くらい、呉羽山にある富山観光ホテルというところ。なんだかこの呉羽山には縁があり、富山に来るたびに訪れている気がする。
中心部の宿は込み合っていたのでこちらにしたが、部屋も広く、お散歩コースも近いので、単に昼頃の飛行機に乗るだけの日程においては都合が良かった。

昼過ぎに羽田着となる便だったが、何だかんだで帰宅は夕方になる。

晩飯は富山旅行の反省会なので鱒の寿司。これまでも色々食べ比べたが、お店によって結構差が大きく、好みは分かれる。 差が大きいことは毎回認識しているものの、どこが美味しかったのかは大体忘れる。

今回の旅行では3,4種類食べたが、一番美味しかったのは「吉田屋」というところのだった。

2014/7/22(火)

山行後の連休明けの出勤。前回会社に来たのがはるか昔のように感じる。こういう感覚は久しぶりだ。

デジカメの有名サイトの開発者インタビューに、かつての同僚(主に後輩たち)がたくさん出ていてビックリした。これまで、インタビューって割と課長クラスの人が多かったように思うが、現場の実務者に語らせようという方針になってきたのかな。
あいつらも頑張っているようだなぁ、という感じ。

2014/7/23(水)

粗食だとは思う。
味噌が自家製の手前味噌、冷奴にかけたタレは味噌作りの副生物である醤油らしきもの、ワサビは生ワサビ(だいぶ傷んでいるが)というあたりが、おっさんらしいプチ贅沢なつもり。

2014/7/24(木)

有明の国際展示場で行われている技術展に一日外出。
客寄せの景品として、ボールペンや付箋紙ではなく、お菓子や水、団扇、ハンドタオルなどが配られる。 確かに、そういう現物支給的なもののはつい貰いたくなってしまう。

2014/7/25(金)

最近ようやく娘が妻のことを「ママ」と呼ぶようになって来た。 が、今度は僕のことも「ママ」と呼ぶようになる。

これまでは、双方とも「パパ」と呼んでいた。区別していないのか?そんなに似てたっけ?


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