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自転車旅行記 自費出版
本のほうが読みやすいぞ

8月8日 

行程

浜名湖-伊良湖岬-鳥羽-津


 全体図


快走。まだ昇りきらない太陽を背中に、逃げるように西を目指す。
伊良湖岬まで、海に沿ってゆるやかな起伏が続いている。付近は農園が点在し、その中央に国道42号線が走っている。

ユースホステルのような場所には、やはり似たようなものが集まる。18切符、バイクツーリスト、チャリダーなどの一人旅が中心だ。朝が早い人が多く、僕も6時前に出発できた。

道はゆるやかなアップダウンが続く。そのたびにエンヤコーラと登りあがる。そして下りはあ゛ーーっと叫びながら下っていくのが正しい。

伊良湖岬が近づくと、太平洋自転車道があらわれ始める。


準備して、走って10数えて取りに戻る

輝く海を一人じめにできる、快調サイクリングだ。こんな天気のよい日にこんなに気持ちのよい道ならば、僕は何千kmだって走ることができる。

太平洋自転車道とは、
「昭和48年に計画され、銚子から和歌山までの総距離1200km」の自転車道とのこと。部分的には結構走ったことがあるが、まだ完成していないのだろうか。 政治屋さんも土建屋さんも無駄な道を作っていないでこういうものをちゃんと作って欲しいものだ。

伊良湖岬のそばで写真を撮っていると、一人の紳士に声をかけられた。二言三言話をすると、僕と似たような趣味があることがわかる。何だかそういうニオイってあるようだ。
彼は東京在住のアメリカ人で、出版関係の仕事で自転車道の取材をしているらしい。 いつか長崎から横浜まで自転車で旅したいと言っていた。


フェリーで約1時間、海をわたる。確か海上八里とか船中八策とか言うれっきとした東海道の一部だ。 この道をとおった偉大なる先輩として、弥次喜多の二人がいるはずである。(註:どうも違うらしい。海上七里というのはもっと名古屋のほうだ)

鳥羽から30分ほど漕いで二見浦。今日もお昼の海水浴の時間だ。
周りの言葉が変わっている。伊勢湾をわたると関西圏になっていた。

午後。
幹線道路の側道というか農道といえばいいのか、そんな道を津に向けて快走。 西日は強烈だが、左手に広がる田園からの風が気持ちいい。田んぼや小川は天然のクーラーだ。 (三菱や東芝製のものは排他的なクーラーである)
このことは自転車を走らせていると、とてもよくわかる。 海や農地に囲まれた道と大きな駐車場を持つ大型商店に囲まれた幹線道路では、体への負担がまったく違う。

「風を感じる」という表現は、比喩でも詩的表現でもなく、ありのままを述べた、現実的な言葉だ。
いくら暑くても海ぞいの道ならば風が心地いい。
今日も川越街道はあの鉄板のような暑さの中にあるのだろうか。

(8月8日 記)

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本日の走行距離 127.20km
使用金額 4593円
(うちわけ 食費 2903円 交通費 1390円 入浴 300円)


本日の写真


サーファーと海

人通りは無くても彼等は集まる

快走

快晴

伊良子岬


短い船旅だ

田園の道

おばあさんが夕涼みをしていて
露営場所を案内してくれた
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