謝恩会なんて皆で飯食えば良いだけな気がするが、いろいろと民主的に話し合わないと企画が不十分ということになるらしい。 SNS全盛のこの時代でも、ちょっと複雑なことをやろうとすると対面する必要が出てくるのは仕事と一緒で、我が家に集まって会議。プロジェクタ出して、案外すんなり1時間程度で方向性がまとまった。
夕方、姪っ子たちが来てひな祭り。ちらし寿司と蛤汁が恒例。市場で買ってきた食材使ったので美味しい。
花見に備えてビール仕込む。
確定申告無事終了。
どうやってハイテクを実現するか。
結局のところ、いかに効率的に試行錯誤するかというあたりにかかっているようだ。その手法として、高度な理論を駆使したほうが良いときもあるし、気合いと根性で試行錯誤を繰り返した方が良いときもある。最新の機器に頼ると、そのサイクルを短縮できることもある。
ということで、先週設計し終わった部品がもう届いた。3Dプリンタ便利だなあ。
早速組み立ててみる。割と長手番のシーケンスを実現するメカ機構だが、最初の試作で狙い通りの動作。そろそろメカ設計も、この道15年だからな。
そしてすぐに壊れる。設計の悪さというより、現時点での3Dプリンタ部品の信頼性はこんなもん。無事に原理確認は出来たのだから、目的は遂行してくれた。
が、他の人に自慢する前に壊れてしまったから、僕が嘘付いているのか本当にうまく行ったのか、立証することができない。
エンジニアが大量にかり出されて緊急ラインを形成し、不良品対策をやらされる年度末の風物詩。 弊社の悪習といえるが、まぁドローンウインチの仕事は今一段落しているし、久しぶりにリール触る仕事も気分転換にはなる。
問題となった機種には、一部僕の設計も採用されているのに、分解するのは何と初めてだ。去年の機種から既に採用されていたのに。
設計担当者はかなりきっちりと仕事を引き継いでくれたんだな。
作業しながら担当者たちに何となく様子を聞いてみるが、なんか不良っていっても、ユーザーにとってそんなに悪質なものでもないようだ。
高級リールにとって重要なのは回転の滑らかさであり、ここ数年は割と明確に品質レベルは上がっているようなのだが、それを判断する基準が検査員の官能評価だからな。
結局相対評価になるので、全体レベルが上がると、なんとなく基準も一緒に上がり、不良率は一定のまま変わらない。
まぁユーザーの要求品質も上がっているのだろうが、ユーザーの要求品質は、検査員よりもさらに相対評価の重みづけが強いだろう。店頭性能、実釣性能という使い分けが、製造側では頻繁に使われているが、お店で一生懸命アラ探しすれば、そりゃまぁ相対的に悪い個体も見つかるだろう。
どうやら、正しく設計して正しく組み立てても出てしまうばらつきの中に、目標値が設定されてしまっているようだ。
やっぱり基準が曖昧というのは良くないなぁ。会社は儲からないし、ユーザーだって大して必要のない性能にこだわって、その結果は最終的に自分の財布に転嫁されることになってしまうのだし。