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2019/1/26(土)

畑と市場へ。
パソコンを新調。今まで使ってたのは、キーボードがだいぶ効かなくなってきた。結婚前くらいに衝動買いで買ってきた気がするので、7,8年使ったのかな。

新しいやつも中古。3万円くらいの、オフィス用のやつ。アマゾンで買ったが、割ときれいな個体なので外観的にはアタリ。

2019/1/27(日)

数年前から元上司が地域の天体クラブに入り、写真展を開くというので見てきた。
僕は最近天体写真をめっきり撮らなくなったが、デジタルの画像処理が一段と皆うまくなっている印象。

夕方、妻は酒飲みイベントへ。子供の面倒を見ることになったが、なんと3人とも同時に昼寝して、だいぶ楽だった。

2019/1/28(月)

寝違えて首が痛い。もしかしたら子供を肩車しすぎたのかもしれない。
前を向いている分には大丈夫かと思って自転車をこいだら、衝撃がけっこうきつい。 帰りは電車で帰る。

サピエンス全史

すげー面白い。ここ何年かで読んだ本の中で最高に面白い。
お正月に妻の実家で見たNHK特集で興味を持ったが、そのときは冒頭10分くらいで子供の寝かしつけ時間になってしまった。 その後気になって買ってみたが、期待以上だ。

これは一体何の本だろう。
歴史の本なのかも知れないが、良い国作ろう鎌倉幕府みたいなことは全く出てこない。 帯にはビジネスマン必見、みたいな広告が書いてあるが、ほとんどの人の社会人にとって、実務に直接結びつくことも無さそうだ。 人文科学とあるが、生物学、物理学、化学、統計学といった理系の内容が半分くらいは占めている気がする。

ページをめくる度にワクワクする。
そこには、物事に対する新しい視点がロジカルに展開されるからだ。

知らなかった知識を得て面白いというのもあるが、今まで自分が得た知識や経験は、全体的に見ればそのように解釈できるのかと常識がひっくり返ることが何度も起こる。
初めて相対性理論の内容を理解して、これまでに当然だと思っていたニュートン的世界観がぐにゃりと曲がるような感覚。
相対性理論の場合は、日常的世界では縁の無い高エネルギー状態でしか差が現れず、「そういった考え方もあるのだな」といったくらいしか役に立たないが、この本で得られた新解釈は、身近な話題の相当いろんなところに当てはまる。

特許制度が作られたのは15世紀ごろだが、なぜか。
なぜ保育園が不足しているか。
うちの子たちは、なぜあんなに絵本を読め読め言ってくるのか。
日常生活とアウトドア生活の間で感じたギャップは何だったのか。
障害収入では数学できたほうがギターよりも有利っぽいのに、数学できてもモテないのはなぜか。

どれもこの本に直接書いてあるわけではないが、間接的には書いてある。 それぞれ、人類史の流れの中でどういう位置づけとして起こっているのか、この著者の説明するロジックに沿うと理解できる。 部分的には聞いたことのある知識や、物の見方もあるが、ここまで大きな視点で説明してくれるのってなかなか無いよな。

冒頭からして、視点の移動していく感じがすごい。
ビッグバンから物理学が誕生し、地球が生まれて有機生命体が生まれて生物学が誕生し、人類が生まれて歴史が誕生した。 寄生獣の冒頭って素晴らしく格好いいと思っていたが、それを彷彿とさせる。

「サピエンスたちは」と、我々人類すべてやその常識を第三者的に俯瞰して評する視点は、ミーハー的に真似したくなる。 「カエサルは苦戦したが最終的に勝利した」みたいなことをカエサルが自分で書いたガリア戦記の感覚に近いだろうか。

至近な例をあげ、全体の流れと対比させ、証拠を示し、一般化し、反証もあげてロジックを組み立てていく。 その流れを読んでいるだけで気持ちよくなる。

それでいて、著者が真摯に問いかけてくる問題提起にはそうそう答えを出せない。
人間はどのように生きてきたか。どうすれば幸せになれるか。今後どうなっていくのか。どうしたいのか。
というのが本書のテーマになるのだろうけど、それって哲学の書なのか?
すげえな歴史って。この著者が歴史というジャンルを選んだのは、すごく幸せな選択になったのだと思う。

この著者は割合年齢が近い。すごい人がいるもんだな。
資本主義社会が世の中を制して30年。そろそろいろんなところに出てきた綻びが修正できなくなり、人々は新しい哲学・考えを必要としているのだと思う。 そういったものを提案していきたいと考えてきたが、この本はそういったものの答えを出すための大きな一歩だよな。

新冒険論

この本の作者も割合年齢が近いし、僕がやりたいと思っていたことを高いレベルで実現している。しかも同時期に同じ大学に通っていたようだ。
サピエンス全史ほどの見事なロジックの組み立てではないにしろ、冒険とは何かを論じており、その内容には完全に同意できる。

僕は探検部や山岳部に縁がなく、独力で自転車旅行等をしていたのでなかなかレベルを上げられなかったが、「自転車日本一周」とか「エベレスト登山」とか「百名山踏破」といった、すでにやることが決まっているのはあまり興味が無かった。
お手本通りになぞって決まり切った絵を描くのは、自由な表現手段とは言えず、単なるタイムトライアルになるだけだ。

それを、飄々とした文章で論じている。
羨ましいともいえるし、僕がやらなくても代わりに言ってくれた、とも言える。
僻地まで自分の体力使って移動していくのを基本的な行動パターンとするトラディショナルな冒険は、確かにやりにくい時代になっているし、グーグルマップなんて普及してしまっている現代は猶更だ。 もうあとは、宇宙か地底か海底くらいしか残っていない気がするが、そこまでは自分の体力で行くというよりは科学技術の応用が必要だ。

が、上記サピエンス全史によれば、そんな状況は今に始まったことではなく、先史時代に人類は相当な僻地まで既に到達していたらしい。

トラディショナルな冒険のスタイルは諦めて、別のジャンルに冒険を求めたほうが良いような気はしている。大自然の中で身体を動かすだけが冒険ではないはず。

2019/1/31(木)

展示会と学校訪問で外出した。

一方、可愛い試作機のほうは北陸地方でお披露目会があり、そちらも無事に済んだようだ。
割合メディアでも思った以上に取り上げてくれた。
読売系
朝日系
毎日系
中日新聞
エンルートさんは640万もとっていたのか。

久しぶりに自転車で帰宅。この一週間でだいぶ読書がはかどった。


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