婚家との家族旅行で那須温泉へ。
義父は世間のしがらみで参加できず。うちの家族と義姉親子、義母という女子供ばかりのメンバー。必然的に、荷物運びとして付き添うような役割になる。今回は公共交通機関を利用していくので、ドライバーの役割は解かれているが。
子供と遊びながらのんびり過ごす、というくらいのコンセプト。 子供が可愛くて楽しかった、という以上には他人に対して主張すべきこともない。
女性陣(主に妻だろう)が食事代奮発したらしく、確かに豪華な食材使っている。
部屋食なので割とのんびり酔っぱらえる。宿の前にあった酒屋で調達してきた地酒も割合美味しかった。
初日と最終日は移動日。中日も大した計画があるわけでもないが、動物園でも行ってみるか。
那須動物王国というのが隣の尾根にあるのでそこへ行く。那須湯本からのアクセスは無く、タクシー頼めば良いやと思っていたが、予想以上に高く、時間もかかった。結局この地域はドライブが便利で、せめてレンタカーでも借りた方が安かった。
牧場のように大きな動物園。展示される動物も家畜中心。
特徴として、動物との距離が近いように思った。ずいぶんと触れる動物が多い。
園内の移動もアトラクションのようで、都心の動物園よりも人口密度が低く、気疲れしない。
幼児連れには良い設備だと思う。
子供たちは、けっこう早い段階から動物の名前を覚える。
言葉を覚える過程からいって、ママ、パパ、ごはん、の次くらいに、ライオン、ぞうさん、チーター、きりんさん等々、動物たちは子供たちにとって身近な存在だ。
が、それって何でだろ。
僕の約四十年の人生の中で、本物のチーターを見たことって1,2回あったかどうか。僕もチーターとヒョウの違いも良くわからないが、それが生存競争上、特に不利に働いているとも思えない。
アフリカあたりの大型動物の識別って、赤子が大きくなるために、それほど重要度が高いとも思えないのだが。
息子が四本足動物のほとんどすべてを「ワンワン」と呼んでいたのは、そう古い話でもなく、たしか春先くらいのことだ。それが今では、数十種類の動物のイラストをちゃんと識別している。
これはもしかしたら、画像認識の練習をしているのかもしれないな。
イヌとネコのイラストを区別するのって、ほとんどの人が間違えずにやると思うが、判断基準を文章化したり、プログラム化するのってそんなに簡単なことじゃないと思う。
今でこそ、機械による画像認識も高性能化してきているが、現状は人間の方がまだ能力の高い分野だ。
イヌとネコの違い。ライオンとチーターの違い。記号化されたイヌと写真のイヌ、人形のイヌと本物のイヌ。
アンパンマンとばいきんまんの違い。赤い顔に髭が長ければ関羽だし、虎髭に蛇矛なら張飛。
そういったものの蓄積は、パパやママと知らないおっさんの区別、保育園の先生と八百屋のおばちゃんの区別、お友達の区別に結びついていきそうだし、それなら生きていくのに必要な能力のような気がする。
ライオンやぞうさんは、デフォルメされたものの特徴認識にちょうどいいのだろうな。
ドラえもんとかアンパンマンも同じ役目を持っているのだと思うが。
というようなことを、アルパカに葉っぱあげながら考えていたわけでもないのだが。
主に帰るだけの日。
那須温泉は、東北の湯治場の雰囲気を持つ温泉の中で、もっとも東京に近いエリアだろう。
宿泊した宿の温泉もすごく効能のありそうな泉質だったが、真夏の旅行ではそれほど温泉のクオリティは重要ではないような気がした。 所詮標高800m、比較すれば街よりは涼しいが、真夏日ならば30度くらいにはなる。暑いっちゃあ暑い。晩秋にでも来ればありがたかったかもしれない。
酔っぱらい夫婦が子連れ旅行するのに、部屋食は確かにポイント高い。
旅館の方が、綺麗なリゾートホテルよりも高額なことが多いが、食事がバイキング形式だったりすると子供が四散して落ち着かないことも多い。
結局どこだろうと、子供たち皆で旅行いくのはそれだけで大騒ぎになるので、どこでも良いのだろうな。内房や三浦あたりの気軽にいけるところに、料理の美味しい常宿があれば便利かもしれない。
明日からの展示会の準備はおおむね順調に終わったが、帰りの渋滞が非道かった。たぶん平日夕方として並の混雑具合なんだと思うが、会社の立地条件の悪さを改めて味わった。
乗用車って移動手段として都会向きじゃないよな。
展示会初日。
ブースの狭さは分かっていたので特に気にならなかったが、3ヶ月前のドローン展ほど好評でもなく、素通りしていく人が多かった印象。チラシを勝手に持って行ってくれる人が少なく、一生懸命捕まえて説明する必要があった。
それでも、説明すると好印象なことが多く、ほめちぎってくれる人もポツポツは居て、収穫が無いわけでもない。
まぁ前回の展示会で、市場からの評価は何となく分かっていたので、そのデータが少し増えた、といったところ。大きな方針転換は必要なく、まずは一発、ジャブを打って当ててみるのが大事だろう。
展示会終了後はスタコラ帰って子守りと炊事。
展示会二日目も、おおむね初日と同じ印象。 さすがに前回よりは試作機の完成度も上がってきたみたいで、それほど不安無くデモ動作してくれた。
商社の方は飲み会の開催も仕事のうちのようで、懇親会開催。
新橋の飲み屋は美味しかった。またまた酔っぱらって好き勝手しゃべってきた。
展示会三日目は説明員を後輩に任せ、オフィスでちまちま特許を書く。
情報を引き継ぐこと自体が面倒だったが、いつも要領よく処理してくれる青年で、特に問題もなかったようだ。
僕が説明員やるよりも、真面目な好青年が説明やったほうがウケも良かったかもしれない。 わりとそういうことって多いような気がする。僕が考えたことを他の人が実行する方が、却って実行者はよけいなことを考えずに忠実に努力してくれて、いい結果が得られることってこれまでにもあったような。