富山食べ歩きツアーを5年ぶりに決行。参加者は、我々家族以外に3人と、適宜妻の元同僚・上司先輩が合流する。
初めて乗る北陸新幹線はやっぱり快適で、ずいぶんと北陸地方も近くなった。子供たちも特にぐずらず、車窓の風景に興奮したり、うたたねをしているうちに、昼前に富山着。
雪は皆無で、北陸の1月とは思えない。駅前はずいぶん綺麗になっていた。
前回大好評だった「寿司栄」の支店へ。子連れなので個室のほうが良い。
ノドグロあぶったのがすごくおいしかった。うちも料理用バーナー買おうかな。
ほぼ食べ歩き専門のツアーなので、食事以外の時間はそれほど大きなイベントはない。
「世界一美しいスタバ」を散歩。妻が昔ジョギングコースにしていた公園で、僕も一度付近を散歩したことがある。
良いところではあるが、世界一は言い過ぎな気がする。
妻の元行きつけ店データベース上からは、子連れで素敵な料理が楽しめるお店は見つからず。 グルメな同僚からのおすすめ情報が、「旬の戴きはるや」というお店。
素晴らしく美味しいお店だったなぁ。どのお皿も、すべてレベルが高い。生涯トップクラスだと思う。
どれが特に、という感じでもなく、全体的に美味しかったが、粕汁、茶わん蒸し、揚げ物あたりが絶品。〆のざるそばも嬉しい。
それでいて、新宿あたりの内装だけ金かけたような、量も質も不満を覚えるような飲み屋と同じくらいの金額なのだから、新幹線代もかなり帰ってくる感じ。
お酒も美味しかった。メニューに載っているのは、地元で有名なのが何となく並んでいるが、おすすめを聞くと、メニューに載っていない美味しいやつが出てくる。なんか酒屋との付き合いとかあるんだろうか。
二日目は、妻の元上司の別荘、奥様の実家を改装したという古民家で宴会する。
元上司であると同時に、山岳部の部長でもあり、公私ともどもお世話になった方。山岳部のOB、元同僚等、4人加わる。
やっぱり今日も飲み食いにすべてをかけていて、チェックアウト後は食材調達。氷見の観光市場へ向かう。
車を降りると、目の前に僕の同僚が居た。高岡の実家に帰っていることは知っていたが、こうもニアミスするとは。さびれつつある雰囲気の氷見の商店街とは裏腹に、道の駅に併設された観光市場は大賑わい。それだけ集中的に人を集めている証なのかもしれない。
氷見に来れば容易に氷見ブリを入手できるかというとそうでもないが、何とか最後の半身をゲット。ブランド魚なのでコスパは良くないが、美味しそうだ。
その近くの気多大社。どのくらい昔からあるのかよくわからない、大社を名乗っちゃうくらいの大神社。
オオナムジを祀っているから、国つ神系だ。古代の北陸は、伊勢神宮のヤマト政権にはなびいていない感じ。
出雲とか伊勢、諏訪とかと並んで、北陸にも一大政権があったのだろう。
このあたりは、以前自転車旅行に来て野宿をしたところに非常に近いはずだが、当時はこんな神社があるの気づかなかったな。
古民家に到着すると、その趣向の凝りように驚く。
欄間から茶室、至る所に文化と伝統の蓄積が。僕の言葉ではその素晴らしさを的確に記述することができないが。
昨日の酒屋でも思ったが、歴史ある地方って豊かだよな。 たぶん、資本主義的な価値観だと、東京のほうがはるかに市場価値あるのだろうけど、どこか薄っぺらな感じはする。 例えば外国人旅行者から見れば、その価値は逆転するだろう。こういう文化の蓄積からくる美しさって、一朝一夕にできるものではないし、世界中のどこでも見られるわけでもない。
出自は分からないが、庄屋様階級なのかもしれないが、たぶん一般庶民の範疇で、特に貴族や王様というわけでもないと思う。 地域として、江戸時代の加賀百万石の統治下、稲作でこれを貯めこんだのだろうか。
最終日はほぼ移動日。
撤収後、富山駅で皆と別れたあとは、いつになく効率的に行動し、一風呂入って昼過ぎの新幹線で帰宅。
今回も何食べても美味しく、楽しい旅行だった。子供たちも皆でワイワイ行ったのが非常に楽しかったようで、旅の終わりを寂しがっていた。
土産屋で買った、ますの寿司の白エビバージョンは非常に良かった。