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2015/10/24(土)

保育園の運動会。たった2〜3時間だが、今年から父母もいろいろと競技のお手伝いに借り出され、わりかし忙しかった。
娘は緊張のせいなのか何なのか、おおむね動きが固まっていたものの、一応お遊戯のフリはそれらしい動きをしていた。
1歳児から小学校入学直前まで、一学年の差を顕著に感じる。うちの子も大きくなってきて、半日おとなしく座っていられるようになったんだなぁ。それぞれの子の個性、体格の差なども、段々出てきているような。

2015/10/25(日)

「未来は何があるか分からない」ということなのか、単に人間側に将来を実感として予測する能力が欠けているだけなのか。
昨日は家族全員で、父まで呼んで娘の運動会をのんきに眺めていた。 一昨日の診断結果もあり、赤ちゃんはもしかして来週末くらいに出てくるのかも知れないね、とか何とか言いながら。

が、急転直下。
今朝未明に、妻がお腹痛いような気がする陣痛かも、とか言いはじめ、病院どうしようかとか言っていたら破水。日が高くなる前に無事出産。母子ともども異常なし。天の配慮に感謝。

予定日の十日前に産まれるなんて、ごくありふれているし、出産の状況なんて千差万別、急に産気づく事例なんていくらでも聞いたことがある。我が家の状況も特に珍しい部類ではないと思う。お腹の子がもうすぐ産まれることは確実だったから、今朝の状況も十分に予測できるはずだ。が、実際に起こるまで、今朝方産まれてくるなんて全然予想していなかったし、2人目になっても赤ちゃんは産まれてくるまでその存在をなかなか実感できないよな。

破水後、一旦陣痛が収まり、すぐに産まれる状況ではないということだったので、娘をなだめて一緒に寝ていたら、早朝妻から呼び出された。 娘をお隣さんに預け、徒歩3分の病院についた途端に出産。かなりスピード出産だったようだ。
夫の役目は、主に妻の愚痴を聞いて気休めになることだが、まぁ今後罵られない程度には立ち会えた。

娘は風邪ぎみのようで、赤子との対面は延期。

2015/10/26(月)

しばらく2歳児と2人きりでの生活になる。とりあえず保育園に預けてしまえば、あとは普段とそう大きな違いは無いはずだ。妻と新生児は既に入院中で、夫の仕事は特に無い。
が、娘はどうも風邪っぽい。一昨日あたりからそんな傾向があったが、昨夜は熱があり、新生児との対面はかなわなかった。本日も保育園休ませざるを得ない。

妻の出産に際し、役立ったのはお隣さん。「遠くの親戚より近くの他人」の言葉通り、父は大した戦力にはならなかった。その贖罪の意識があるのか、今日は孫の対面と妻の看病に来ると言う。それなら僕は一日仕事休むことも無い。娘を父に託し、午後から出社。

晩飯は父が作ってくれた。娘の風邪は大したことがなく、ママや赤ちゃんとの対面も適ったようだ。

比較的順調に一日が終わったか。
そう思っていたが、帰る間際に父が告白。夕方にあげたお菓子が原因なのか、娘にじんましんが出ているらしい。

娘にじんましんは、確かにたまに出る。が、今回はかなり非道い。
あげたお菓子は、メレンゲたくさん入ってそうな焼き菓子。娘の卵アレルギーは、加熱した卵ならドクターストップも解除されていることは確かだが、卵のうち、アレルゲンとなっているのは白身のほうだというくらいの知識ならある。卵アレルギーの程度は、だいぶ軽いほうのぶるいだと思っているが、それでも白身たっぷり使ったようなお菓子は、とりあえず避けたいところだ。

客観的に考えれば、父にそれほど落ち度は無いと思う。わざわざ足を運んで世話してくれて助かったし、卵も加熱したものなら大丈夫になった、と言うことは伝えたので、その範囲内の行動ではある。 が、今回のことは父に対してわりかし腹が立った。

僕は感情よりも理屈を優先させて物事を考えるタイプの人間で、世間の中でもかなり理屈側に比重を置いているんじゃないかと思っている。腹が立つことは、日常的にはあまり無い。 理屈ではそれほど非が無く、むしろ感謝すべき父の行動になぜ腹が立ったのか。いくつかの理由が考えられる。

●自分自身のことではなく、娘に対する加害だったから

自分が我慢すれば済む状況ではなく、か弱いおチビさんで、それもわが子である。
ただでさえママ不在で不安だらけの夜を過ごす娘が、痒みでひどく苦しんでいる。何とかしてやりたいが、気休め程度のことしかできてあげない。無力感を味わい、とりあえずその状況に対して腹が立つ。

●父の心無い一言

これが案外大きいんじゃないかと思う。父は別れ際に、「この程度で済んで良かった」との一言を残して去っていったが、全然「この程度」ではない。確かにこれまでもジンマシンは出たことあったが、ここまでひどくない。それなのに妻はもっと大騒ぎをして、一生懸命対策を練っていた。 娘は一晩中苦しみ、朝になってまた再発した。そのあたりが分かってもらえていないと思うと、やはり腹が立つ。

じんましんが出た原因は、お菓子だけでなく、ちょっと風邪気味だったせいとか、ママ不在でストレスが溜まっているからだとか、いくつか考えられる。たぶん複合的な原因で、お菓子はそのきっかけになっているのではないだろうか。僕が面倒見ていれば、メレンゲは避けたのになぁ。

大体お菓子買った理由だって、妻への差し入れに買ったようだが、子供を産んで母乳出るか否かという母親は食事制限が厳しく、洋菓子は避けるべき差し入れの範疇だ。手ぶらで行ったほうがよほど気が利いている。

父の発言からは、責任のがれをしたいを印象を受ける。日本人的には、「すまなかった」と謝ってもらえれば、ここまで腹が立たなかったのではないかと思う。

●他人のせいにしたい

こんな状態におちいったのは何故か。
僕のせいではない、と思いたいという心理が生じているのだと思う。自分以外の誰かのせいなのだ。少しでも疑いのあるやつがいたら、そいつが全面的に悪いに違いない。

実際には、犯人が1人いるというよりは、関係者全員の共犯であることが多いのだが、自分に責任は無いと思いたがるのが人間心理なのだと思う。

こういう心理は、夫婦喧嘩の原因にもなっているような気がする。1人暮らしのときはあまり感じなかったが、誰かと共同生活をしようとすると、お互いにそういう意識を持ってしまうのは否めない。(ルームシェアでは、1人暮らしの集合体のようなものだったからあまり感じなかった)


理屈に則った行動していても、他人から大きなヒンシュクを買うようなことっていくらでもあるんだろうなぁ。気をつけよう。

2015/10/27(火)

今日も午前休暇。
娘のかかりつけ医に診てもらって、薬を飲ませて保育園に預けてきた。案外すぐに終わり、娘は散歩の時間に間に合い、僕は少し家事やって午後から出社。

2015/10/28(水)

今日はようやく朝から娘を保育園に預けられ、無事に日常を過ごせると思っていたが、夕方保育園から呼び出し。 また蕁麻疹が再発したらしい。

回収したところで医者には相談済みだし、そもそも今日はかかりつけ医は休診だし、何ができるわけでもないのだが、保育園命令とあっては仕方が無い。午後休とって帰ることになる。僕の業務は、基本的に切羽詰ることがほとんど無いから、帰りますといえば大抵帰れる。
しかしなかなか安定した日常を送れない。3連続半休。

おそらく娘の症状は、僕が昨日見たのと似たようなものだろう。保育園の先生も、娘がアレルギー持ちだというのはよく認識しており、いつもの症状くらいなら何も言わずに預かってくれるが、ちょっとビジュアル的にもインパクト強いくらい出たようで、驚いて呼び出したようだ。
僕が着いたころには目立つところからは引いている。産婦人科の検問は厳しめだが、通過できるだろう。とりあえずそのまま妻の見舞いに行く。

じんましんの原因として、「メレンゲ入りお菓子」「風邪」「ママ不在のストレス」の3つを推測したが、卵は昨日今日、まったく食べていない。風邪も一昨日には完治したといって良い。となるとシンプルに考えれば、「ママ不在」の原因が大きいということになる。
まぁその他の原因だって考えられるだろうし、人体は単純な機械ほどの再現性も無いだろう。一度アレルギースイッチが入ると、再発しやすいというのもあるらしいし、原因は特定できないことが多いと医者は言っていた。

でもやはり、「ママ不在」は娘にとって大きいのだろうなぁ。
保育園や人前では、うちの娘はけっこう良い子にしている。家では自分でまったくやらないことも、保育園ではちゃんとやっているようだし、人前でいたずらすることやぐずることもそんなにしない。 が、ママの前では、いくら二歳児とはいえそこまで言うか、というくらいのワガママを言うのが日常だ。泣きぐずり、駄々をこねて自分の要求を通そうとするが、要求が強いというよりもワガママを受け入れてもらうのが目的のような気がする。一種のツンデレというか。

その対象がいなくなり、僕に対してはそれほど理不尽なワガママは言ってこない。ストレスは溜めているだろうなぁ。

子育てを始め、初めて実感したことだが、幼児には24時間保護者が必要だ。 つい先日までママとへその緒でつながっていたが、産まれたあとだって、見えないへその緒で誰かとつながっている必要がある。保護者が見ていれば元気に走り回るが、視線を失うと途端にオロオロする。

保護者になりうるのは、まず唯一絶対の第一位にあるのが母親。やはりこれはそういうものであるらしい。

父親や祖父母、保育園の先生は第二位。母親以外で、長時間接している大人たち。 一時的には母親の代わりができるが、娘の今の状態では、その継続時間は48時間程度だろうか。

第三位に来るのが伯母だとか両親の親しい友人だとか、娘にとっても顔見知りな大人。1時間程度なら両親不在でも預かってもらえると思うが、それ以上なら不安が強くなっていくだろう。

成長と共に、見えないへその緒の距離は伸び、下位の保護者でも耐えうる時間は伸び、やがて自立していくのだろう。

妻と赤ちゃんは、今日から個室に移動。面会時間ギリギリまで、ゆっくりと過ごせた。昨日はなんだかドギマギしていた娘だが、今日のほうが楽しそうだった。 出産は波があるもので、割と多くの新米ママが今日退院していったらしい。

近くのコンビニで弁当買って、病室で一緒に食べる。女子向けダイエット食みたいなのを買ってしまったが、案外腹は満たされた。

2015/10/29(木)

幼児と共に過ごす朝の時間に、「セイフティリード」という概念は無い。いくら準備万端で娘を起こしても、保育園に預けた頃には遅刻ギリギリ。今日もタイムトライアルの領域だが、自転車通勤って気合い入れればなんとか間に合ってしまうから大したものだ。バスだったら、ちょっと踏み切りの通過に手間取るだけで10分遅れることなんてよくあるのに。
とはいえ、ハーフマラソンくらいある距離を連日全力疾走することになるので、やや肉体的な疲労を感じるが。

ようやく丸一日会社で働けたが、今日からは義父母が家に来る。娘と2人で日常を乗り切るという課題はクリアできずに時間切れ。
今日も蕁麻疹が出てしまったらしい。軽めだったようだが、癖にならなければ良いのだが。

2015/10/30(金)

妻と赤ちゃん退院。生まれてきた日と同様、抜けるように真っ青な秋晴れ。
妻の出産に伴う特別休暇は半日休暇には使用できない規則になっているので本日利用。義父母の手があるので、夫が必要不可欠かというとそうでもないのだが。

赤ちゃんの出生届けを出し、正式に命名。母乳は良く出るようで、順調に発育中。
とてもおとなしい赤ちゃんで、親の目を引くことにかけては二歳児のほうがキャリアが上。幼児がギャーギャー走り回っていると、存在を忘れかねない。おっぱいたくさん飲んでよく眠る、母親孝行の息子だ。

市場で買ってきた鯛。2キロ弱、長崎あたりの養殖物。オーブンに入れて塩焼き。


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