ニュージーランドでずいぶんと山歩きしたのだから、国内でもどこかへ行こう。 となると、とりあえずは丹沢大山だろう。春先の娘のお宮参りは下の社までしか行っていないので、頂上の奥の院まで参拝するのが道理である。
車で行っても電車で行ってもアクセスはよいが、電車で行くことにする。飲み会の翌朝に支度してから出かけられるので、ずいぶんと至近だ。
伊勢原駅に着くと、ずらっとバス行列。バス乗り場から改札前まで、バス3台分くらいだろうか。秋晴れの土曜日はえらいことになっている。
バスもロープウェイも増発しているものの、やっぱりところどころで行列ができる。 授乳したりトイレ行ったりしているうちに、結局下の社の出発は12時。
神社の裏手から登山道は始まる。登山道というより、参道だな。
頂上までは1時間強、山登りとして短い部類だが、標高差は600m程度。かなり急な登り。
5分程度ごとに「○○丁目」との表示がある。1割ずつの表示である「○号目」とちがい、距離表示なので10丁目が頂上ではないことに注意。頂上は27丁目だか28丁目だかだ。江戸時代の距離表示のことだな。
小学生くらいの子もずいぶん登ってくるが、そんなに楽な道ではない。ふくらはぎの筋肉にくる。妻はこのコースを見くびっていたようだが、「こんなにキツかったの?」と弱音を吐いていた。 丹沢山塊で最も目立つ山容のピークに直登するのだから、最後まで楽にはならない。筋肉痛コースだ。
とはいっても、標高の低さはごまかせず、時間はかからない。 1時過ぎに登頂。まぁ小学生でも登れるっちゃあ登れる。
帰りは展望台経由のコースをとった。参道よりも若干人は減り、勾配もややなだらかに。
落葉後で展望もよく、気持ちのいいコースだが、ところどころ渋滞した。
下の社からはロープウェイ使わず、歩いて下った。かなりの急坂歩きで膝に来たが、帰り道で男坂を経由してさらに膝を使うことに。まっすぐ降りていく男坂のほうが多少早く着きそうだが、紅葉や大山寺を楽しめる女坂のほうが良かったかもしれない。
短い時間ながら、けっこうしっかり歩いた印象。
下山後は、豆腐料理とビールだ。前回訪れたお店は大変良かったが、昼過ぎまでの営業。ロープウェイ駅直下にある料理屋さんで豆腐も猪も食えるようなので、夕食たべて帰ることにした。
ビールで疲れをいやす。
妻子ともども出かけている間に「今日のごはん」でも書き進めようと思っても、そうは問屋はおろさない。 久々に誰も居ない休日なら、無駄にダラダラ過ごすのが道理である。
宴会で出しそこねたニュージーランド産の牛肉を解凍し、塩コショウ揉み込んでオーブンに放り投げる程度が生産的行動。 とはいえ、ローストビーフってすごく手間かからずに作れるのだな。 肉の素材と、焼き加減のみで決まる料理だ。火加減と言っても、オーブンに入れておけば何とかしてくれるし。
ローストビーフはかなり好評。こういうのは和牛よりもニュージーランドの健康的なサッパリ肉のほうが相応しい。
今度宴会の時にも出すか。
ニュージーランドのスーパーで買ってきたムール貝の薫製は、やはりコロマンデルタウンの薫製やさんとかカイコウラの魚屋さんで買ったやつよりも格段に劣る。お土産として他の人にあげなくて良かった。
ここ数日の研修内容は、金属の素材そのものから部品を削っていく現場作業だ。
僕がこれまでに描いてきた試作図面もこういうところで削られてきたのだろう。
全然知らなかったわけではないが、図面内のちょっとした記述を保証するのにすごく手間がかかる。やれプログラム打ち込んで、やれチャッキングして、入れ替えてバリとって、次の機械にチャッキングして・・・とやっていると、機械もたくさん使うし人手もずいぶんと使う。 大事なところは機械が削るが、それ以外の手間も随分とかかる。
そういった手間は、僕のちょっとしたアイデアを検証する為だけに使われ、アイデア倒れであればすべて無駄。
量産品の作るときも、ちょっと考えればやらなくて済む作業も潜在的に色々とあるはずだから、よく考えて作ろう。
このところ毎日毎日お酒を飲んでいるような気がするが、久しぶりに酒なし。酔っぱらうだけが能じゃない。
娘が初風邪。まぁ、見かけは大変元気なので、すぐに治るんじゃないかと思っている。
ついでに妻もまた風邪。今回は軽いようだが、娘と違って風邪をひくと些細なことでイライラするようになるので、こちらもすぐに治ってほしいと思う。
そしたら僕も風邪ひいた。子供が風邪ひくと、一家全員にうつるという噂は本当だった。 そりゃあ鼻水ズビズビいわせながら、満面の笑顔で抱きついてくるのだから、病原菌も蔓延するわけだ。
まだ転職したてなので有給貰えず、プレッシャー感じるが、まぁ風邪引いて会社休んだところで、ゆっくり眠ることを赤子は許してくれないだろうから、会社行ってた方がマシな気もする。
晩飯はワイン。妻は毎年ボジョレーヌーボーの騒ぎっぷりに苦言を呈しながらも、結局は買ってきて飲む。
しかもワインに合わせた料理を結構がんばって作る。
研修でいろいろとリールの部品を眺め、リールを実際に触っていくうちに、やっぱり自分でも作りたくなってきた。 そうなるとやっぱり3D-CADが使いたい。
僕は前の会社では、CADを3D化した最初の世代で、設計というとPC上に3Dモデルを作っていく作業しかできない。上の世代の設計者たちは二次元図面から頭の中で立体化する能力があるようだが、僕はデジタル世代なのでそういう芸当はできない。 その代わり、3次元CADを駆使する経験においては、先輩たちに対して引けをとっておらず、新入社員の吸収が早い時期から使っていた分だけ有利になって、特許もたくさん書けたんじゃないかなぁと思う。
新しい職場では、主に二次元CADが使われているようなので、僕も二次元図面を脳内で立体化する能力を鍛えればならない。 とはいえ、三次元CADは強力なツールだ。三次元CADによる並の設計者でも、二次元設計の熟練者に劣らないんじゃないかと思ってる。
自分の脳内の妄想をパソコン上の立体モデルにしたのち、試作品作って具現化する。この10年、そんな作業ばかりやっていたので、その流れが滞ると、言葉が通じなくなるくらいのフラストレーションを感じる。
新しい職場でも三次元CADがあるようだから、とりあえず触ってみるか。