■Back ■Next ■Home

2013/11/9(土)

妻の熱はようやく引き始めたようで、どうもやっぱり風邪だったのではないか、という判断。とはいえ、完全に治ったわけでもないようで、まだ微熱が続く。まぁ、育児とか旅行の疲れで抵抗力落ちているのだろうとは思う。

2013/11/10(日)

今週末は子育てや家事で、大して外出もせず。
こういう時に天気がよいと癪だが、まぁ家でダラダラするにはちょうど良いくらいの曇り空だった。

武田 一義「さよならタマちゃん」

ここ数年で最も注目すべきマンガ誌は、イブニングなんじゃないかと思う。山賊ダイアリーとか、鉄工所のマンガとか、そういう異色の作品を世に送り出している。
「さよならタマちゃん」も連載中から注目していて、単行本出たら買おうと思っていたが、まとめて読んだらやっぱりすごく良い作品だ。(ニュージーランド旅行中に読んだ)

マンガ家のアシスタントをやってる作者が精巣ガンになった体験記なのだが、面白いから読んでくれとしか言いようがない。自分の経験と感情、強い思いが素晴らしい形に結晶化されている。こういう作品はきっとそのうち映画化されるんじゃないかと思っている。

この人、絵うまいなぁと思っていたが、本当に傷害残っているのだろうか。 奥浩哉のアシスタントやっていたというと、やっぱりパソコンで描くのがメインになって大丈夫なのだろうか?まぁ技術的なことは分からないけど。
ちゃんと登場人物がそれぞれ可愛いし、結構な情報量あるのに画面がすっきりと分かりやすい。シンプルな絵なのに(GANTSと全然絵柄は違う)、複雑な感情を表現されている。このへんがベテランアシスタントの力量なのだろうか。

この作者はだいぶ年齢が近いようで、同世代として共感を覚えるところが多々ある。 僕も頑張らなくちゃあなぁと励まされる。

加藤 陽子「それでも日本人は戦争を選んだ」

僕もご多分に漏れず、司馬遼太郎の書いた列伝で日本史を学んできたので、昭和初期の歴史は前後関係をちゃんと把握できていない。日露戦争以降の出来事は、「街道を往く」まで飛んでしまう。

妻の本棚にあった気になるタイトルの本があったので、読んでみた。 東大の歴史家の教授が中高生向けにおこなった講義を基にした本で、随分と面白かった。(レベルの高い中高生だ)
この教授がどんな人だか知らないけど、塩野七生とか、有吉佐和子とかと同じ用な、知的で志の高いオバサンなんだと思う。 明治維新が終わり、日清、日露、第一次世界大戦、満州事変、太平洋戦争と、それぞれ1章ごと扱っているので、ちょうど我々が社会の歴史で習わない部分をピッタリと扱っている。

「なんで戦争選んじゃったの?世界中を敵に回して勝てるつもりだったの?」という疑問に、どういう経緯でそういうことになったのか結構ちゃんと説明してくれているが、僕の印象としては、当時の世界情勢から仕方なくそうなってしまったとか、明確な狙いや野心があってそうやったというよりは、「何となくズルズルと」「もののはずみで」国連脱退して、英米敵に回して戦争始めた感じ。当時の日本の中枢にいた秀才たちも、天皇も、事態に気づいて責任感をもって対処しているのに、国としては結局本当に「もののはずみで」戦争始めた印象なのだ。時代の流れ、世界情勢的に仕方がないと言うよりは。
20世紀の時代背景は、今後やもっと過去の時代の価値観から考えると、道に外れるような行為を列強各国はどの国も恥じらいもなくやりまくった時代だと思っているが、それにしても我々の国は、もののはずみで自国の兵士も他国の民衆も殺戮しているのだから、そりゃあ周辺各国が怒るのも無理はない。

誰が主導したわけでもないのに、自主的に戦争を始める。 とてつもなく不思議なことだが、10年間日本人社会の組織に属してみると、我々の民族の作る組織はそういう感じになることもあり得るのだろう、と思えてしまう。

2013/11/11(月)

2013/11/12(火)

2013/11/13(水)

メイドインジャパンであることがブランド力を持つようになって随分たつが、日本で作ることって重要なのだろうか。
物を作る側の立場から言うと、どこで作ったかよりは、誰が設計したかの方が重要だと思う。

日本人が設計し、日本人が工程管理しているものだったら、日本で日本人の作業者が組み立てても、ベトナム工場でベトナム人が組み立てても、そうそう変わらないと思うのだが。(日本人の設計者、工程管理者が優秀だと仮定して)
まぁ実際には中国生産だと現地調達の部品が入ってきたりするので、そのあたりで差がでるかも知れないが、開発者的にはメイドバイジャパニーズに価値があると思っていただけるとありがたい。

2013/11/14(木)

工作機械がずらっと並んだ、油飛び散る職場が本日の研修先。
金属加工の機械をこんなにたくさん見るのは大学の授業以来だ。

転職先はよく言えばコンパクトな会社なので、素材から製品までの流れが実感しやすく、物作りしてる感がある。

それにしてもリールってずいぶんと高級な作り方してるんだな。 こりゃあ一種の工芸品だ。
プラスチック製品ばかり作ってた身としては、結構なカルチャーショックを感じる。 結構なお値段だが、確かにそういう作り方しているよなぁ。 こういうのが、実際に毎月何百台ってお客様が金を払うわけだからありがたいことだ。

2013/11/15(金)

社内では珍しいくらい釣りマニアが少ない部署とのことだが、同じ部署の若手は結構なマニアのようだ。彼によると、釣り人と魚はイタチごっこになっているらしい。

日本はたぶん世界中で最も釣り人濃度の高いエリアなので、魚の警戒心も高いし、海の中にはたくさんの釣り餌が投入される。その結果、魚の習性も変わってくるが、釣り人の方も変化後の魚の習性に合わせて新しい釣り方を考える。

たとえばカワハギ。もともと海底の餌を探す魚だが、近年は下手くそな釣り師の付け餌がメインの食事となり、上からの餌を待っているそうだ。それに合わせ、上を向いたカワハギを狙う釣り人が出てくる。

未来永劫まで、世界中で自然を楽しんでもらうことを職業に選んだ身として、そのような現象は良いことなのか悪いことなのか、まだ整理がついていない。


にほんブログ村 アウトドアブログへ   にほんブログ村 料理ブログへ
■Back ■Next ■Home