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2013/10/19(土)

さて晴れた。
割と晴天率の低そうなエリアだが、僕はこれまでの2回の訪問は、完璧な青空だった。 今回も、昨日は嵐だったが、朝から青空になった。

今回の旅行における優先度の高いアクティビティとして、マウントクックのシーニックフライトがある。
妻が強く希望しているので僕は子守り係。 赤子連れでも乗せてくれるが(赤子は無料)、たぶん泣くし、安い金額でもないし、まぁ留守番してるか。

フライトにはセスナ機とヘリコプターがあるが、ヘリコプターのほうが動き面白そうだし宿泊者割引も効く。




娘と留守番。どこいっても赤ん坊は人気者で、ヒマしているヘリ待ちの人たちに写真を撮られたりする。

大変楽しかったらしい。

晴天はフル活用しよう。
昼食は車内で軽食にして、ハイキングコースに出発。


車による二次元移動でもかなり楽しい。マウントクックに向かっていく。


周辺の日帰りコースでは、僕はセアリーターンズが一番景色が良いと思う。キャンプ場までドライブすれば、ちょっと時間を短縮できる。

この道もよく整備されている。
かなりな急勾配だが、ぐんぐん高度があがる。高度の上昇ともに、景色もどんどん変わる。マンションの1階と10階の景色の違いを想像してほしい。それよりもさらに大きな違いだ。 ちょっと登るとマウントクックも姿を現し、風格を増していく。




登りやすい道だ。休憩1回で標高差400mほどを登る。


ハイキング中、娘はほとんど眠っている。


マウントクックは恰好いい角度。


中腹の池塘がゴールとなるコース。湖面に山が写るはずだが、まだ結氷中。


昼ごはんは定番のサンドイッチ。


今日の授乳。


魚眼レンズで取っても絵になる山容。


日本人ハイカーとすれ違った。新婚旅行かな。
これまでの旅行に比べて、日本人の数がずっと少ない。


下山中もすぐに眠る


今日はマウントクック村のバックパッカーロッジに宿泊。昔来たときはユースホステル以外の安宿は無かったような気がしsたが、記憶違いだったかもしれない。
アメリカ式のバスタブがついている部屋だったので登山後のお風呂が嬉しい。バックパッカー宿のダブル・ツインの部屋と、普通のホテルの部屋との違いが良くわからない。バックパッカー宿だとシャワー占有できない場合が多いが、占有できるところもあるし。まぁそういう部屋は価格も普通の宿とあまり変わらないので、境界は曖昧なのだろう。

この宿は、部屋はすごく良かったが、シェアキッチンがまかない部屋という感じだった。 併設のバーは賑やかすぎて、夕食は部屋に運んで食べた。


部屋はきれいで快適だった。
景色も良いが、記憶のとおりマウントクックは村から見えにくい。
部屋からはほんの一部だけチラッと見えた。


新しい部屋につくと、いつもウキウキしているようだ。

2013/10/20(日)

今日の移動距離は短めなので、午前中も軽くハイキングできる。
このエリアの一番人気、フッカーバレーまでの散歩道も当然候補になるが、10年前の僕の記憶では”Don't miss it”という感じではなかった気がする。やや冗長な割に昨日のセアリーターンズからの景色のほうがきれいだったような。
タズマン氷河の散歩道は、まだ行ったことないし、レンタカーあれば気軽に行けそうだ。そちらに行ってみるか。


タズマンバレーの氷河湖は、もっと簡単に行ける。駐車場から30分もかからない。
氷河の末端が湖になっているところが遠望できる。こちらからマウントクック見たの初めてだな。


小舟(なんかのツアーボートだ)が通ると、湖に浮かんだ氷塊の大きさがわかる


どんどん氷河が減っているという展示。
1990年と比べても目に見えて減っているというのだから驚きだ。

テカポまでの約150km、ガソリンが持つかどうか。途中Twizelまで回り道すれば確実にもつが、そうするとサーモン丼屋さんのランチタイムに間に合わなくなりそうだ。
借りてる車はちょっと古めの日産サニー、大衆車として素晴らしい燃費性能を見せてくれ、エンプティランプも灯さずに到着。


名残おしいサイドミラー

マウントクック行く曲がり角近くの養殖所の鮭も購入できた。
売店は素晴らしいロケーションで、プカキ湖がきれいだ


台湾、中国あたりの新婚さんだろうか。
その後テカポでもすれ違い、たぶん一日中撮影しているのだろう。
イチャイチャ写真撮るのも楽では無さそうだ。


毎回食べている看板メニューのサーモン丼、脂がのってやっぱり美味しい。鮭は、日本で普通に売っているやつよりも格段に美味い。

妻は刺身定食を注文。
どんなネタを使うのかが興味あったが、主にマス中心。釣りのターゲット見るに、魚の種類自体はもっと多そうだが、あまり多種流通していないのだろうな。

このお店は、入店すると「いらっしゃいませ〜」と声を掛けられ、おおむねウェイトレスのお姉さんもおおむね日本人だが(日本語勉強中の中国系のお姉さんも居た)、日本人以外の客に対しても「いらっしゃいませ〜」と声をかけていた。本格日本料理屋であることのアピールになるのだろうか。
お姉さんたちの受け答えを見ていると、やっぱり日本人は優秀な人が多いなと思う。キウイのお姉さんはフレンドリーで親切だが、日本のお姉さんはそれに加えて控えめだが気が利く。頭の回転も早そうだ。 国際的に日本の女性は人気があると聞くが、そりゃあそうだろうなと思う。


今日の授乳


湖畔が広い芝生広場になっているのは、町づくりとして素晴らしいレイアウトだ。


テカポ湖の定番写真。
妻に言わせると、想像してたよりも日常的な場所に建っているとのこと。
確かに、駐車場が近すぎるかもしれない。観光客や車を避けたアングルでの写真は撮りにくいな。


これも定番のアングルだろう。

宿を確保したのち、さらに周辺をドライブ+散歩。
湖を正面にして左側の丘に、天文台併設のカフェがある。 カフェはほぼ閉店間際だが、展望を楽しみに行ってきた。


サザンアルプスやテカポの町、湖の大展望。
NZに来るたびにここにきている気がする。
前回来たときは、カフェは無かったと思う


本日の授乳
妻は大変気に入ったようだ。

ニュージーランドの宿泊施設は、かなりの割合で台所がついている。 我々は食材運びながら自炊するスタイルをとっているので、モーテルやバックパッカーズなど、泊めてもらう時には台所の充実具合はチェックしている。

夕方になるとのシェアキッチンでは、各国の若者(ときには老夫婦)が料理を始める。 西洋人の料理はほとんどの場合かなりあっさりしていて、さらっとパスタでも茹でて終わってしまう。

我々はその中で手際がかなり悪いほうというか、台所の作業時間は平均的な西洋人グループの5倍くらいかかっていそうだし、品数も3倍くらい多い。

料理に手間をかけるのは、おおむね東アジア人のようだ。
今日の宿は、我々よりも強者がいた。20代前半くらいの中国系のドリカム構成男女3人組。 夕方からたっぷりと野菜を刻んで、小麦粉こねて、ギョウザを包んでいた。 3,4時間たって、我々のかなりゆっくりとしたごはんを終え、寝室に向かう時もまだギョウザを包んでいた。

こういうところでも中国の勢いを感じるが、その若い要領の悪さは数年前のわが身を見るようでもある。

2013/10/21(月)

これまでの宿泊は、前半はモーテルを基本に、後半はバックパッカーズを主体にしてきた。 が、日本人経営のB&Bにも泊まってみたい。ということで本日はワナカのB&B、ささの木さんにお世話になる。

B&Bは日本で言う民宿なのだが、ニュージーランドの場合はかなり高額な宿にランクされる。 相部屋のバックパッカー宿は一番安いところだと1泊2000円程度からあるが、B&Bは一部屋(だいたい二人部屋、1日一組のところが多いようだ)が2万円程度する。 今回の旅行でよく使っている宿は、モーテルなら一部屋1〜1.5万円、ユースやバックパッカーズだと二人で7,8千円という感じなので、コストは倍以上。


朝のテカポは青空


鳥が気になるみたいだ

テカポからワナカまでは200km程度。今回の旅行中の移動距離としては、中くらい。 だんだん娘を大人しく車に乗せるツボが分かってきて、眠っている間に到着できたが、途中で休憩すると起きてしまう。トイレ休憩も取れないので尿意との戦いだ。


10年前の旅行では、ワナカは一番気に入った町の一つだ。
妻はその理由を求めてきたが、景色がきれいだとか、町の規模がちょうどいいとか、宿が良かったとか説明しても、あまり伝わらなかった。まぁ天気も悪いし、町の雰囲気ってしばらく滞在してから分かるところもある、ということにしておく。


雨が降ったり止んだり。
昼食後、雨が止んだので町のはずれにあるマウントアイアンというのに登ってきた。 近所の人たちが犬の散歩にくるような、登って下って1時間ちょっとのところ。


ニュージーランドの三角点

天候悪いなりに町を見下ろして満足する。
テカポ湖は、湖・白い峰の遠望、小さな町以外は見渡す限りの荒野だが、ワナカの場合は町の周りも結構緑だ。牧場も多いのかな。

下山するころから小雨が始まり、「ささの木」に到着した頃には本格的に嵐。
佐々木さん夫妻が経営するので「ささの木」という屋号。 元レストランのシェフというように紹介されていたが、現在も料理屋さんもやっている。ご主人が町中でレストラン経営して、奥さんが自宅でB&Bを担当するスタイルのようだ。宿もレストランも同じ屋号だが、宿には看板も表示もなく、住所で探すことになる。

B&Bというのは寝床と朝食という意味なので普通は夕食は出さないが、オプションで出すところもある。ささの木さんは料理自慢の宿なので当然出す。我々としては当然お願いする。

さすが料理自慢を自認するだけあって、きれいに盛られた洋風日本料理。 こういう国に来ると、我々の文化は世界の国の中でも食を大切にするほうに分類されると思う。
ゆっくりと湯船に入れるお風呂も嬉しかったが、子連れでゆっくりディナーが食べられるというのも、一日一組のB&Bに泊まるときのメリットだ。

ニュージーランドで入手できる食材は、肉も乳製品もシーフードも掛け値なく美味しいのだが、北から南まで旅行していても、手に入る食材の種類というとそれほどバリエーションがあるわけでもない。国内に大きめのスーパーは2,3種類あって、基本的にそこで手に入る食材に地域差はないようだ。
今日のディナーも、食材としてはいつもスーパーで見かけるようなものを使っている。釣りしたり、海岸線を散歩したりすると、けっこういろんな食材がありそうな感じもするのだけど、出回ってはいないみたいだ。


ニュージーランドワイン。
これは本当に美味しいし、料理に合う。 こういう和風的な料理にもよく合うんじゃないかと思う。
これまで買ったものは、白はたくさん美味しいのあったが、赤は軽めの華やかなのが多かった。 今日いただいたのは、しっかりとしたやつで、こういうのもちゃんとあるわけだ。南島のこのあたりのやつ、セントラルオタゴのものが良いようだ。

たぶん、「ニュージーランド料理」というのは大して存在しないのだろうな。
本当に独自なのはマオリの素朴な蒸し芋料理(実食はしていないが)で、あとはイギリス系の人が持ち込んだパブとかフィッシュ&チップスとかそういうやつ。それに加え、最近移民してきたアジア系の料理。タイ、中国、ケバブ。和食もかなりなシェア率だ。これらの集合体がニュージーランド料理なのだろう。建国からせいぜい200年程度の国なのだから、この宿の洋風日本料理は、もしかしたら最先端のニュージーランド料理なのかもしれない。

夜が深まる頃にご主人も帰り、いろいろとお話を聞かせていただく。
残ったワインをいただきつつ、これまでの経緯や、キウイに対する愛と愚痴を話してもらった。 日本ではスキマばかり探しているけど、ニュージーランドではスキマばかりだ、と仰っていたのが印象的。確かに、仕事でも遊び場としても、未開拓地がいくらでも残っている感じがする。

この時に飲んだワインもグラスで会計されていて、結構な金額になってしまった。確かにプライスリスト貰ってたけど、勝手にサービスだと思ってしまった。まぁ、良いワイン開けっちゃったしなぁ。


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