ニュージーランドの一大バックパッカー組織「BBH」最大の評判を誇る、Hopewellには3連泊する。
スプリングバーゲンでそれがお得な価格設定であり、我々のプランにもよく適合する。
今日は基本的に休憩日。天気は素晴らしい。 娘の写真を撮って遊んでた。
天気が良くて景色が良いのだから、そりゃあ嬉しい。
午後はカヤックへ。
水深どんなもんかなと竿をおろしてみたら、いきなりアタリ。ベラが釣れた。
ちょっと漕ぐだけで、すぐに20〜40mくらいの深さになる。こりゃあ釣れそうだと、対岸のムール貝養殖所を中心に仕掛けを上げたり下げたり。
アタリはたまにあるが、釣れたのは結局ベラ2尾と、なぜかムール貝。
一度、たぶんタラに似た魚を上げたが、確保する前にばらしてしまった。鯛は釣れず。
妻は調子を崩したようだ。
離乳食作ってくると言い残してから、出鱈目の手順で晩ごはんの支度を始め、中途半端にごはんを作ってそのまま寝込む。
まぁ長旅の疲れが出てきたのだろう。
娘に離乳食与え、冷めたベラの塩焼きつついたのち、野菜スープ作って食べさせた。
一晩寝たら、妻の調子もだいぶ回復したようだ。 まぁ今日も連泊だし、ゆっくり過ごせば良い。
日差しは暖かいのだけど、海水はけっこう冷たい。 ムール貝もたくさん居るのだが、簡単に採れるところは捕られているのだろう。 ちょっと届きにくいな、という水深にたくさんいるので、多少の我慢は必要。
休養日なので昼からビール。
さっそくムール貝。
午後はカヤック釣り。
夕方に風が吹くのは東京湾と同じで、コンディションは良くなかった。対岸まで行かず、近場の適当なところで糸を垂らしたが、アタリすらなし。風が強くなってきたので1時間足らずで切り上げた。
昨日のほうが波は高かったが、風が帰れなくなる方向なので遠出は気持ち悪かったな。
僕のクレジットカードが使えなくなった。
いつかは来そうだと思っていたが、予想よりも早く来た。このカード社会ではかなり不便だ。
自分のカードと妻との共同口座のカードと、2枚のカードを持ってきているが、どちらも同じカード会社だったため、限度額は合計分。
海外ではまったく戦力にならないJCBカードしか持っていない父親の分の料金も肩代わりして、航空券料金も含めて4人分、一か月の生活費となれば、100万円の限度額は割とすぐに来た。
カードの限度額の仕組みってよく知らなかったが、実質2か月分の使用料金になるみたいだ。
飛行機代だけで40万円以上するから、それが結構痛い。まぁあとは現金と妻のカード頼りだ。
買ってきたラムを食べようというのと、そろそろ和食が食べたいという要望が生んだ、やや相性の悪い組み合わせ。
寝かしつけのタイミングと一致し、自室に持ち込んで冷めたステーキとなってしまった。
というわけで移動日は雨。
今日の目標はカイコウラ。やはりマリンアクティビティで有名な町だ。300km程度、3時間程度が順調にいくか。
Hopewellからの曲がりくねった60km程度の山道は、僕が一人で運転することに。
妻と子は水上タクシーの送迎で対岸まで送ってもらった。海況は最悪だが、さすがに入り江だらけの海で、妻によると大した波でもなく、15分ほどであっさりと到着したらしい。
10:30ごろ、対岸のTe MAhiaにて、水上タクシーと僕の運転がほぼ同時に到着。先日泊まったHavelockを過ぎ、隣の街のBlenahamまでの約50kmは順調にドライブ。
Blenahamに近づくころから、ワイン畑に囲まれる。たしかニュージーランド最大のワイン産地だ。
一つくらいワイナリーも見に行こう。ついでに昼飯も食べるか。
インフォメーションセンターでビラもらって、町の中心から一番近いレストランつきワイナリーへ足を運んだ。 「Wither Hills」という銘柄で、スーパーにも良く並んでいる。レストラン・試飲コーナーは立派だったし、でかいタンクもあったから、だいぶ大資本のところなんだと思う。 ワイナリー付近以外にも、周辺にたくさん畑を持っているようだ。
レストランもやたらと雰囲気の良いところなので財布の覚悟もしたが、町の適当なカフェのハンバーガーセットよりちょっと高い程度の価格。ワイナリーにとって、レストランなんて広告費のようなものなのだろうか。
野菜がやたらと盛られた一品。日本の定食とはスタイルが違い、主食や副食の明確な違いがないが、とりあえず一皿頼めば良いようだ。
外食は期待外れになることが多いだけに、ここは大満足だった。
午後のドライブは最悪。
強風に煽られた雨雲が吹き飛ばされ、海沿いの豪快な景色が青空に染められていく中、ハンドルもたまに風に煽られながら、娘の機嫌が最悪。
翻訳すれば、「なぜ抱っこしてくれないんだ〜〜〜」ということになると思うが、どうやらうちの娘は、我がままで甘えん坊で体力と根性がある。30分は優に泣き続ける能力がある。
車を止めて抱っこすれば可愛らしい笑顔を見せるが、走り出せば泣き出す。
チャイルドシートも嫌っているようだ。日本と違って、授乳中は着用の義務がなくなるという例外が無いようなので、泣き続けても泣いてもらうしかない。
多少あやしたところで、車を動かせばまた泣き出す。ブレーキランプと連動しているのかもしれない。特に夕方がひどい。
泣くのを我慢して進むか、進むのを諦めて付近に泊まるかだが、カイコウラまで大した町はないしなぁ。
というわけで娘を泣かせ続けながら、雨のカイコウラに到着。
人気の町だが宿泊施設も多く、オフシーズンの平日、しかも荒天なので買い手市場。
3軒ほど見て、価格と設備と展望のバランスが取れ、今日の寝床を確保。
今日見学したワイナリーの白ワインを開ける。
僕はリースリングという品種の白ワインが前から好きだったが、ここのワイナリーのブレンドワインは、リースリングよりも好みかもしれない。一番安かったが、一番美味しかった。
カイコウラでは海のアクティビティが盛んだ。クジラ、オットセイ、イルカ、アルバトロスなどの海の生物が豊富で、カヤックやセスナ機、小型ボートなど、各種の手段でそれらを楽しもうというツアーがいろいろある。
料金高くなければ、小型クルーザーでも乗ってアシカやアホウドリ見たり、軽く釣りしたり、みたいなツアーでも申し込もうかと思ったが、インフォメーションセンターで聞いてみると、乳児は不可。海関係のアクティビティはセスナ機のツアーくらいしか参加できないらしい。
飛行機乗ってクジラ探すのには、大枚はたくほどの強い動機はないなぁ。となると、今日も最も確実なアクティビティである、自分の足で歩いて行こうというツアーになる。
カイコウラは真鶴半島ほどの小さな半島で、その半島の先にアシカのコロニーがある。この岬のウォーキングコースも、気軽に行けてすごく楽しいコースだ。
ケモノ臭が漂い、海鳥が舞う。
ここはすごいなぁ。町からの軽い散歩で、いきなりNHKスペシャルの世界だ。
スタート地点では昼寝しているのが見えただけだが、こちらは本当に本拠地という感じ。海で遊んでいるのも居れば、ケンカ始めるやつもいる。
食材は割と多いので、魚屋で燻製とメインとなる白身魚とだけ買ってきた。
適当にワインのつまみとなるものを作る。ワインが美味しいからつぶしが効く。
朝日が見えそうなので岬まで行ってみた。
海のエリアを重視した今回の旅行だが、これで海エリアは終わり。
海岸線は日本よりも美しく、シーフードも美味しいが、漁業をあまり頑張っていないというのが大雑把な印象。
今日はクリストチャーチまでの200km弱。、 午前中に移動すると比較的順調。妻の運転で僕が車酔いして後退した程度で、特に休憩もしなかったと思う。 これまで、妻は後部座席の娘の隣に座っていたが、どうも娘は妻に向かって泣き叫ぶようだ。 妻の座る位置を助手席に変えてみたら、いつもより早く諦めて眠る気がする。
さてクライストチャーチ。
南島に首都という概念はないが、あるとしたらここが首都だろう。
僕の海外一人旅で最初に訪れた町、過去二回のニュージーランド旅行ではこの町を玄関口にしてきて、都会(と言って良いのであれば)の中では多少の愛着はある。
東北の震災のちょっと前の直下型地震で、大して広くもない町の中心部がピンポイントに被害を受けたと聞いているが、どうなっているのだろう。
久しぶりの都会なのでたまには外食しよう。
夕食よりも昼食に外食したほうが、赤子の世話的には楽だということで、妻が一生懸命ピックアップしたレストランへ。
しかしどうも、ランチに力を入れるという習慣は無いようだな。ブランチメニューは軽食的なものしか提供しておらず、無念そうにメニューを眺める妻を横目にハンバーガーをオーダー。
町の手頃な位置で、手頃なモーテルで寝床を確保。 ちょっと割高だったと思うが、妻の納得感のほうが重要。
でかい生物には畏敬を抱く。
かつてニュージーランドに生息した、モアというダチョウより大きな巨鳥の骨格標本があるというので博物館行ってみた。
ガーデンシティのガーデンにて本日の授乳。
春の公園を散歩。
桜が咲いていたり、鴨が子育てしていたり。
町の中心は、いまだにレッドゾーンで車の進入は制限されている。が、ところどころ歩行者は通行できる。
東日本の震災のちょっと前だよな。もう2年以上過ぎたはずだが、この復興の進捗具合はいかがなものか。
町のシンボル、大聖堂も崩れたままだ。東京タワーや大阪城がこんな外観だったらすぐに修理する必要があると思うのだが。
疲労がたまってきたので軽い散歩にするつもりが、結構歩いてしまった。毎回そんなことばかりだ。
娘の9カ月祝いに、カイコウラの魚屋で買ったイセエビのディナーにする。
ワイン蒸し煮してみたら、煮る・焼くよりも美味しくいった気がする。簡単な調理器具で可能だし、一番簡単で美味しいのでは。
手鍋に伊勢海老とワイン放り込んで適度に加熱するだけだ。
本日は移動日。200km先のテカポ湖までか、300km先のマウントクックまで行けるかは娘の機嫌次第。
午前中は車内で朝寝をしてくれるので、それを利用できるかが勝負なのだが、本日はあまりうまく行かず。50km程度走ったあたりで起きてしまう。
その後はほぼ泣きっぱなし。車を止めてあやせばにこにこになるが、車に止めたとたんに大泣きする。気晴らしの効果なし。
体力のある子で、30分は余裕で泣き続けることができる。1時間も不可能ではない。娘の大泣きをBGMにしながらのシーニックドライブとなる。
が、さすがにそれくらいで疲れるようだ。テカポに着く30分ほど前から眠り始めた。昼どきを微妙に過ぎてしまったため、テカポでサーモン丼を食べるのも諦め、テカポはそのまま通過。マウントクックを目指す。
その後は順調にドライブ。
全日程の1/3ほどを残し、ここからがいよいよサザンアルプスのエリア。ニュージーランド観光の銀座通りだ。
マウントクック村まで行くか、その手前のホリデーパーク泊まりにするかが今日の選択。
村まで行ってしまえば翌日のハイキングは便利だが、たかが25km、15分程度。
マウントクック村の弱点としては、マウントクックが手前の山のすそ野に隠されてあまり見えないというのがある。
その点、氷河湖の末端、グレンターナーのキャンプ場だったらプカキ湖もマウントクックも結構格好よく見える。ロケーション的にはこちらのほうが良いな、ということで今日の寝床を確保。
キャンプ場と言ってもテント張っている人は少なく、キャンピングカーの人のほうが多いようだ。
その他モーテルユニットやバックパッカー部屋もある。
モーテルユニットはシャワー、台所が占有可能で、バックパッカー部屋のダブルだと共用のシャワー、台所を使うことになる。
僕は広いキッチンで皿もたくさん使えるシェアキッチンのほうが好きなので、そちらに宿泊。安いし。
バックパッカー部屋は4人まで泊まれるダブルルームのほうが9人泊まれる部屋よりも高かったが、9人部屋はシーツ代が別で、ベッドも9人部屋のほうが安っぽかった。
大量の食材を買い込んだ。しばらく無補給でいけるはず。
一日中、嵐のような大雨。
荒野の真ん中のキャンプ場のプレハブ小屋で一日停滞。
どこまで信じていいのか分からないが、明日回復の予報は出ている。天気が良くなれば素晴らしい景観が期待できる場所だし、もう一泊延長することにした。隣の9人部屋は空いていたので、そちらへ移動し、書き溜めている日記を書いて過ごした。 疲労も溜まってきているし、ちょうどいいか。
日暮れのころから、ちゃんと晴れてきた。
こうなるとプレハブ小屋ではなく、一気にゴージャスな寝室になるな。
赤く染まったマウントクックが望めるベッドなんて、両手で数えられるほどしか存在しないのでは。
妻担当の料理。特に当番制にしているわけではないが、料理を作る割合は半々くらいなんじゃないかと思う。
シェアキッチンだと、高い割合でオーブンがある。ステーキはオーブンで焼いた。