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2013/10/5(土)

Catedral Cove coast track(カセドラルコーブ)というのが近隣の有名な散歩道だ。
たぶん石灰岩が海に浸食されてできた、白い洞窟や奇岩と、きれいな海岸線の散歩道。


見どころの洞窟までは、駐車場から30分くらい。


途中の森の中のコースは、というかこの周辺全体的に、シダ系の植物が多い。印象として、雰囲気が小笠原諸島に似ているよな。


潮の干満で洞窟は抜けられたり抜けられなかったり。ギリギリの時間だったのか、波の引き際を狙って走り抜ける。
皆が同じことを考えるので、同じ波を狙う対向者も駆けてくる。


久しぶりにジャンプ


娘は砂浜で緊張していた。


途中の誰も来ない海岸で授乳。


カヤックやったら面白そうだなぁ。


道は集落の前の砂浜まで続き、妻は赤子を寝かせつけがてら歩きとおす。行って遊んで帰ってきて2時間くらい。
海水浴の準備していけばもっとかかると思う。テンションの上がるコースだった。

娘が寝ているうちに移動できるかがカギとなる。今回はそれなりに順調で、昼休み前に半島の付け根まで戻れた。
適当に入った小さな集落のカフェで軽食。


遊ばせておく


芝生でもやや緊張。


今日の目的地はタウポ。温泉とマオリの聖地として有名な、北島きっての観光地。


湖畔を散歩すると、本当にそこらへんからお湯がわき出ていてびっくりする。
日本ならもっとえげつなく温泉街にしてしまうと思う。


鳥たちも入浴中

ニュージーランドでは牛肉が安い。でかくて安いステーキを買ったが、和牛と違ってタンパク質食ってる、という感じ。
見かけよりもさっぱりしていて、案外ぱくぱく食べられる。和牛よりも健康的な感じはする。


やはり温泉はスバラシイ。娘も湯船は好きだ。

宿泊は温泉付きの宿を適当にとる。Birchwood spa motelというところ。
各部屋にスパがあって、値段も安くて好印象だった。湯船は温泉なのか水道水なのかよくわからなかったが、たぶん温泉。この辺の地下水を沸かしても、日本の温泉法的には温泉になる気がするし。
タウポ郊外はモーテルが林立しているが、周辺の「空き部屋あり」の看板に囲まれて、この宿はNo Vacancyになっていた。やり手さんなのだろうか。

2013/10/6(日)

明日は天気も良さそうなので、山歩きをしよう。そのために今日は、麓の町まで移動する。タウポと同じく北島有数の観光地、ロトルアはまぁ昼休み休憩程度という感じで。

一つくらいは観光地も行きたい。
ロトルアとタウポを結ぶ、「温泉街道」の途中にある「WaiO Tapu」という地獄谷めぐりみたいなところへ行く。 雰囲気としては、東北の後生掛温泉の後ろにあった噴火口庭園に似ている。

別府の地獄巡りは行かなかったが、似た雰囲気かもしれない。 ここは結構な入場料をとられたが、後生掛温泉は無料だったので、タラタラ不満を言う。


世界的には珍しい観光地なのかもしれないが、日本も火山国だからなぁ。

しかし、ここまで大規模なところは、日本でも数少ないだろうし、日本なら周辺にたくさん温泉街作っちゃうだろう。
スケール感は確かにすごいし、景観の変化も楽しめる。これで露天風呂もついていれば、それなりに元をとった気がするが、まぁそこは国民性の違いだから仕方がない。良しとしよう。




ロトルア手前の滝が観光ポイントになっている。


勇者たちが、カヤックで激流下りをしていた。ギャラリーたちの目は釘付け。
腕に覚えがあれば、試してみたくもなるだろう。
明日登ろうと思っている、「トンガリロ山アルパインクロッシング」という峠越えの縦走コースは、火山の影響で通過に制限があるとかないとか。ロトルアのインフォメーションで確認してみたら、どうやら問題なく行けるようだ。
パン屋でサンドイッチ買って、ロトルア湖の湖畔でおひるごはん。

対岸の見えないロトルア湖だが、時速100qで移動すれば1時間程度で対岸にある川沿いの町、Turangiへ着く。
マス釣りが有名で、モーテルも10件程度はあり、大きめのスーパーもある、手頃な規模の町だ。 空き部屋はどこでも見つかるが、台所の設備にOKサインが出るまでに3〜4件の宿を巡り、気疲れした。

ともあれ、今日はオーブンも使える立派な台所だ。
鱒の町だが、スーパーにマスはおいておらず、鮭を買う。 妻が赤子の世話をしている間に、父も1,2品作ってくれるが、料理上手だと思う。

2013/10/7(月)

トンガリロ・アルパインクロッシング。NZ国内でも指折りの1日ハイキングコースらしい。
けっこうな距離のあるコースだが、まぁ登山客の多いコースらしいし、赤子連れでも老人連れでもなんとかなるだろう。
スタートとゴールが違う場所になるので、バスの手配が必要。
Turangiの町では、各宿を回ってくれるが、バスを予約した時点ではまだ宿を決めていなかったので、インフォメーションセンターから乗車した。
ゴール地点まで自分で運転して、そこからスタート地点まで乗っていく人も多く、レンタカーの場合はそちらのほうが良かったかもしれない。


父は70歳、山登りは小学生以来というが、最近ウインドサーフィンを始めたとかいうし、何とかなるだろう。
登山口を9時ごろに出発し、迎えのバスは15時、16時、17時。乗り遅れないようにしろよと念を押される。


火山帯の草原から登山道は始まる。
山容は八ヶ岳が似ているかな。東北の山にもちょっと雰囲気が近いかも。


木道が整備され、歩きやすい。


スタート付近の山小屋はパスして、最初の目標は滝。
それなりのペースで歩けているが、授乳分が遅くなるくらい。


急登に差し掛かったくらいからガスが切れ始め、隣のピークがチラリと姿を見せる


登り切ったら大きなクレーター内を歩く。噴火口ということだろう。


クレーターのふちを登るのがもう一つの急登。
この付近が風の通り道になっていて、娘は怯えたようだ。


隣のピークもほぼ姿を現し、風格を感じる。


最も標高の高い点を過ぎると、今度は急降。
コース上で唯一足場が悪く、緊張するところ。


眼下にはエメラルドレイク。


エメラルドレイクで大休止。火山湖で、不思議な色をしている。
多分飲めないだろう。


今日の授乳。
風も穏やか、ピクニックスポット


さらに進んでブルーレイク。こちらは大きな池だ。
それぞれ色が違うのは含有鉱物の違いだろう。


もう一つクレーターの縁を登ると、長い下りに入る。


活火山なので噴煙を上げる。
このあたりが昨年閉ざされていたのかな。


娘は眠っている時間が多かったようだ。


4時40分ごろ下山。授乳休憩分は不利だが、それほど遅いペースで歩いたわけではない。
時間的な余裕はあんまりないバスなんだな。

というわけで、年齢差70の三世代パーティで、北島を代表とする1日コースを無事に歩きとおせた。
20km弱の長いコースだが、さすが人気コースで歩きやすく整備されている。景観の変化もあり、ダイナミックな展望が楽しめる良いコースだと思う。天候も良い感じに変化し、大変楽しかった。
日本の山道は、ここまで広々とした原生林を俯瞰できることはないものの、これに劣らないコースもあるとは思う。そういうのをもっとアピールしても良いのでは。


鶏を丸焼きにしよう。
スーパーで、味付けがされて、あとはオーブンに入れるだけというのが売っていたのでそれを買って焼いた。
こちらの畜産物は、普通にスーパーで売っているやつでも全般的に美味しい。よく、牧場の端っこで(あるいは牧場の柵を乗り越えて)、強そうなにわとりが我が物顔に徘徊しているやつらを見かけるが、そういうのが普通に出荷されているのなら、そりゃあ美味しいだろう。あまりブロイラーで育てているのとかはいなさそうだ。

芋も、こちらのやつは結構おいしい。サツマイモに似た独自の品種(?)が2,3あり、煮ても焼いても甘くなる。

2013/10/8(火)

移動日。
娘が寝ている間はノンストップで移動。いつになく順調で、昼ごはんはBullsという国道1号と3号が合流する町まで。 夕方までに努力目標のウェリントンまで移動できた。


実はニュージーランドの首都はオークランドではなく、ウェリントン。ウェリントンは北島の最南端にある、そこそこの都会。
都会に来たのでたまには外食。

都会で美味しいお店を探すのは案外難しく、適当に雰囲気で入ったお店はなんだか多国籍料理。こういうのが多民族化が進んでる現在のニュージーランドの典型なのだろうか。
味のほうは、まぁ大きな不満は無くても、自分で作ったほうが美味しいよな、というくらい。外食ってそんな感じなのだろうか。 コリアンダーの効いたスープは割と美味しかった。

宿泊は、インフォメーションセンターのお姉さんに探してもらって、割と市内中心部。
これまで泊まってきたモーテルに比べると高くて狭く、日本の普通のシティホテルと同じような感じだが、値段の割に高級感があった。

2013/10/9(水)

午前中は国立博物館へ。
自然の美しさが魅力のニュージーランドだが、原生林はあんまり残っていない。牧場や植林でほとんど開発され、元の自然はけっこう破壊されている、というような展示があった。

この国は国家が成立して本当に日が浅く、だいたい日本で言えば明治維新くらいからの歴史しか無い。
移民も多く受け入れてますよ、というようなことも博物館に展示されている。


マオリ文化の展示も多い。
マオリは、被征服民というよりは先住民として敬意を払われている感じはする。


昼食後、フェリー乗って南島へ。


この海峡を渡る、3時間程度の航海。
ほとんど湾内だが、海峡は大荒れで、僕は寝ていた。


娘は元気にハイハイしていた。


南島上陸。

今日の宿泊はHavelockという小さな町。ピクトンから思ったよりも遠く、1時間くらいかかったかな。
ムール貝の首都を名乗っており、緑色に縁どられたムール貝が名物。

海産物の入手は、結局スーパーで買うくらいしかない。ピクトンのスーパーで確保できたムール貝は多分地元産だろう。
一段と肉厚で、みっちりと身が詰まっている。 すごく美味しいのだが、これが随分とお手頃な値で売っている。白ワインも美味いし、毎日食べてしまう。


〆はリゾット。

2013/10/10(木)

今日は天気もいいし、連泊するし、アクティビティに時間を割ける。
父はニュージーランドの乗馬に興味があったらしい。一回くらい試してみようと、近隣の乗馬ツアーをやってる農場へ足を運ぶ。


が、どうも乗馬ツアーは廃業したようだ。
犬と鶏に囲まれた生活をしているおばあちゃんが出てきて、馬は「Too old,Sorry」とのこと。


生まれたてのヒヨコを見せてもらう。


卵を分けてもらった。何だか絵本のようにのどかな世界。

カヤック借りるのは風が強いとのことで断られ、水上タクシーでアクセスするハイキングコースも、当日手配では難しいようだ。車でアクセスできる散歩コースに行くのは最も確実。


最初のコースは町の対岸にある岬を回るコース。
展望台までの30分程度のコースだが、もう一つ、海まで出る1時間強のトラックがあり、そちらに行ってしまった。


まぁダメってわけじゃないけど、展望台コースのほうが魅力あるし楽だった。


今度は町の反対側までドライブして、川沿いの散歩道。 カフェと橋のある駐車スペースから、10分〜半日以上の散歩コースが5,6本出ている。


吊り橋を渡るコースと、川岸まで出るコースを歩いた。どちらも15分程度。


吊り橋は木製。


海が近いからって油断していたが、ずいぶんときれいな清流だ。


透明度は高いがあまり魚は見えない。父は大きな鱒を見つけたらしい


本日の授乳

今日もムール貝と白ワイン。
オニオンスープは父の得意料理らしい。ニュージーランドで入手したマギーブイヨンは、日本で出回っている固形のやつではなく、ゼリー状のもの。その違いに納得いかなかったようだが、美味しいスープだと思う。


卵は早速オムレツに。

2013/10/11(金)

父と同行するのは今日まで。
ネルソンの空港まで送りに行く。

移動日は雨。
「サニーネルソン」というあだ名を持つ、晴天率の高い地域だが、雨が降ることだってあるだろう。

昼食に入ったお店は、この旅行の中でも有数の満足度。まぁ普通に美味しいピザと魚料理、という感じではあるが。
短い滞在だったが、ネルソンは好印象の町となった。


空港で父を見送る。

本日の宿泊は、「Hopewell」という、入江の奥にある一軒宿。
ニュージーランドには、「BBH」というユースホステルみたいなバックパッカー宿の大きな組織があり、その組織に属する300近くの宿の中で、殿堂入りするほどの評判を得ている随一の宿だ。

水上タクシーを頼むのが早いが、陸路でもアクセス可能。水上タクシーを頼むにしても時間が読めないし、自分の運転で行くことにする。
が、この運転がとっても大変だった。見通しの悪いカーブの連続する道が70km、1時間以上。あまりゆっくり走っていると日暮れの時間になるし、急ぐ必要もある。天候も悪い。
そんな道だと、自分で運転しながら車酔いも感じる。(操船でもよく船酔いするから、自分で運転して車酔いすることもあるだろう)

夕方のドライブは娘の最悪で、それをなだめるために妻もイライラしてくる。娘を落ち着かせるために授乳しながら走ったが(交通違反だが)、それによって母親の体力も奪われるみたいだ。

そんなこんなで非常に苦労したが、いつかは到着する。
これで非道い宿だったら泣きたくもなるが、着いた先のHopewellは確かに隅々まで手入れの行き届いた、気持ちのいい宿だ。 海浜の眺望露天風呂まであり、西洋人カップルがシャンパングラスを持ち込んでいた。
着いたなりにご主人が歓迎してくれ、桃源郷のように思えなくもない。

どうにかこうにか到着し、ピクトンのスーパーで買ってきた食材を調理する。
バックパッカー宿なのでシェアキッチンだが、ここの台所は素晴らしい。 ニュージーランドの台所は、電熱線コンロが普通のようだが、この宿の台所はレストランの調理場のようだ。ガスオーブン2台にガスコンロが10口程度。洗い場も複数ある。


妻もだいぶ疲労したようだが、娘は車から降りるとけろっとしている。
本棚から本を引っ張り出すのが彼女の見つけた仕事だ。

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