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2012/11/23(金祝)

そうかあれはたった一年前だったのか。
ありがたいことに、離婚するほどの喧嘩をすることもなく、死別するほどの病気もせず、結婚式から1年を迎えられた。

昨年の今頃は、全くはかどらない結婚式と写真展の準備を直前に、途方に暮れていたわけだな。

そこから1年が経ち、昨日から妻は産休に入った。もうすぐ出産準備で実家に帰る。 順調に子供が産まれれば、新婚という感じでもなくなるだろうから、今週末が新婚最後の週末だといえる。

新婚最後のデートをしようということになったが、お題目はなかなか決まらない。 何度かの再提出ののち、お互いに手紙を送りあい、クリスマスプレゼントを先取りして買いに行こうということになった。 手紙はもちろん相手のために書くわけだが、書き手本人に対してもプレゼントになっている気がする。
都会での買い物は、二人とも苦手としているが、今日はいつになく順調。

出産を前に、我が妻はこのところやたらと食いの立っている。釣りで言うところの乗っ込みというやつだ。彼女の最後の希望はオザミトーキョー。昨年、結婚パーティーを開いたレストランだ。
妻とつきあい始めた記念に行ったレストランでもあり、母と最後に食べに行った場所でもあり、僕には随分と因縁深いレストランとなってしまった。

僕の中では一般的な結婚式の料理というと、見た目は豪華だが味はそれなりというのが多いと思っているが、このレストランはなんかそういうレベルじゃなく、大変おいしい料理を出してくれた。しかも全メニュー、各テーブルで料理の解説までしてくれて。 我々夫婦にとって、美味しいご飯を皆で食べるというのが何よりも大事な儀式だから、ここでパーティをやったのはいい判断だと思っている。

ということで久しぶりに来たが、担当者の方が顔を覚えていてくれた。我々以来、結婚式に使う人はいないようなので、やっぱり珍しい使い方だったようだ。
なんか頼んだメニューよりもちょっとランクの高い、秘密メニューみたいなのに勝手に変わるし、帰りしなにシェフが挨拶してくれるし、お得意さま扱いを受けて得した気分だ。

近所のレストランよりも値段ははるが、近所のレストランよりも高級感のある料理、雰囲気をちゃんと提供してくれるからな。コストパフォーマンスで言うとたいていいつも満足している。

今回は、トリュフが多用され、フォアグラも目立った。


丸の内もイルミネーション。案外寒くなかった。

2012/11/24(土)

結婚一周年を記念して、味噌を造ることにした。 初回は無難に、オーソドックスな味噌の作り方を試す。 乾燥こうじに乾燥豆等、案外近所の平均的なスーパーマーケットでも一通り材料を揃えられる。 我が妻は、どうせ作るならたくさん作るぞ!というタイプなので、食卓は生産現場へと変貌することになる。

1.乾燥豆を水に戻す。今回は乾燥大豆1.8kg、乾燥糀1.8kgを準備。これは前日からやる。

2.大豆が水を吸って巨大化するのを見てびっくりする。

3.スラムダンクを読みながら煮る。
マンガを読むついでに、時折アクをとったりする。柔らかくなるまで、2時間以上かかった。 我が家には7Lと20Lの寸胴がある。20Lの寸胴は、これまでにビール仕込んだときと大宴会用にポトフ作ったときくらいしか出番がなかった。今回も7Lの寸胴で済むだろうと思っていたが、豆に水を吸わせると、業務用サイズの出番だな、という感じになっている。

4.塩切り糀を作る。
ぬるま湯で戻して塩と混ぜる、という感じ。糀菌自体は死んでしまうが、酵素は残る、ということらしい。

5.豆をつぶす
マッシャーを使う方法とすりこぎを使う方法を試したが、マッシャーの方が早かった。 楽な作業ではないが、途方もない作業でもない。全部つぶすのに1時間かかったかどうか。

6.みそ玉を作る
塩切り糀とつぶした豆を混ぜ、おにぎりのように握る。 空気を追い出してる感じなのかな。 この時点で、確かに味噌の原料っぽい。

7.漬け物樽に味噌玉を放り投げる
これも空気を追い出す作業なんだろうか。泥団子投げ合っているようで愉快だが、調子に乗って全力投球すると味噌が飛び散るので、上司への恨みなんかはぶつけない方が良さそうだ。

8.重石を乗せて冷暗所へ
漬け物石の入手は先延ばしにしているうちに、米5kgがその座に居座ってしまった。 味噌の原料と米、非常食ストックとしては心強い

やっぱりこういうのは自分の手で作ってみると、非常に面白い。 数ある調味料の中でも、日本で生まれた味噌という調味料のすばらしさは、誇りにも思うし不思議にも思うが、一通り生産工程を経験してみると、体感的に理解が深まった気になる。
こうなると次はもちろん、非伝統的な味噌が造れるのかという疑問が沸いてくる。
ヒヨコ豆、空豆、ビール酵母、ワイン酵母等々。これらを使っても、独自の味噌って出来るだろうか。

2012/11/25(日)

天気がよいので、新宿御苑に行ってみる。 新宿区の大学へ通っていた夫と、毎日新宿に通っている妻だが、入園するのは初めてだ。 (と思ったが、父親によると僕はかつて行ったことがあるらしい。)


大都会の真ん中の、すごく広い公園。


銀杏がずいぶんきれいだった


いろいろな名前の付いたバラ園を一回りしたくらいで時間切れ。

僕の結婚式の前に慌てて入籍した姉も、結婚一周年だ。
汐留の高層ホテルにある、展望の良いレストランでそのお祝いパーティ。

父、姉、妻と浜離宮を散歩。まさか新宿御苑から梯子する事になるとは。 浜離宮も、これまでに1回入園したことあるくらいなんだが。

船ではよく来ている。いつもアンカーを入れる海を見に行ったら、大きなスズキが水際を泳いでいた。 ロケーションの素晴らしい茶室で抹茶をすする。

妻がイルミネーションを楽しみにしているようなので、暗くなるまで汐留で屯する。 これはイルミネーションというよりは、仕掛け時計の巨大プロジェクタというか、大きなスクリーンセイバーみたいなものだったが、妻は喜んでいたのでまぁ良しとしよう。




やる気のなさを指摘された。やっぱり写真に表れるのか。

2012/11/26(月)

ハンバーグは近所の美味しい肉屋で買ってきたやつとのこと。

妻が里帰りをする直前なので、頑張っていつもより早めに帰宅したが、なんだか荷造りに追われ、深夜までパタパタしていた。

2012/11/27(火)

今日から一時的に一人暮らしに戻る。
仕事が遅くなったので、晩ごはんは冷蔵庫の残り物を目に付いた順に、フィーリングのみで食べられる形に変えていくようなメニュー。

先日仕込んだ自ビールを開けてみた。クリーミーな泡立ちで、結構美味しいんじゃないかな。

2012/11/28(水)

ずいぶん美味しい豚肉だと思ったら、伊勢屋で買ったやつだったらしい。塩糀にしばらくつけて焼いた。

無事、義姉(年下だが)の出産が済んだようだ。めでたい。
姪っ子ができるのは初めてだから、父親になる前におじさんになったわけだな。

2012/11/29(木)

IT技術の中でも、TwitterだのSNSだの、コミュニケーションに関するものには興味が薄い。が、妻が里帰りしたことをきっかけに、skypeを導入してみることにした。

随分と便利なものなんだな。社内のテレビ会議システムよりも、よっぽど使い勝手がいい。 ハンズフリーでけっこう高音質。動画も違和感なく見れる。僕のPDAは背面カメラしかないので、鏡で写しているが、それでもまぁ使える。 食事しながら、遠隔地にいる妻の愚痴を聞き流すのに、この上なく適した道具だ。

しかもこれが、1万円足らずで落札したPDAに、無料のソフト入れるだけで使い放題。 もう電話代とるっていう商売は成り立たないよな。

というより、既に電話というジャンルの道具は絶滅しているのだろう。
ハードとしては、デジカメでもskypeはできる。マイクもスピーカーもカメラもモニターもついているし、無線LANついているカメラも珍しくなくなってきた。Android搭載の機種も出始めているから、既にカメラで電話することも実現出来ているかもしれない。
ビデオカメラであれば、テレビ電話の端末として使うのに違和感も感じなさそうだし、居間のテレビでskype使うのも、技術的なハードルはそれほど高くないんじゃないかと思う。

一方、電話は電話で、もはや当初の目的がなんだか分からないくらい、超多目的情報デバイスになっている。電話という名が付いているが、最近はみなあんまり電話はかけないらしい。実際の用途はメール端末なのか、万歩計なのか、ゲーム機なのか、拡大鏡なのか、本当何がなにやら。
電話もビデオもカメラもカーナビも、構成する要素としてはほとんど差がないんだろうな。後は大きいか小さいか、使いやすいかそうでないか、というくらい。恐ろしい世の中だ。

2012/11/30(金)

なんだかすごい飲み会があるということで、友達に誘われて飲み会へ。
僕も名前を知っているような、8000m峰を登る登山家の方々の集まる飲み会だった。 趣旨やメンバーがどういうことになっているのか、案外初顔合わせも多いようだったが、基本的に僻地好きが集まっている。田村さんという登山ガイドの方が、日本に一時帰国したことをきっかけに、知り合いやらそのまた知り合いが来た、という形だったらしい。

6000m、8000mの山ってどんな感じなんだろう。
聞いてみたが、自分で登ってみなければ分からないということだった。まぁそりゃあそうなんだろうが。 日本アルプスなんかと、変わらないっちゃあ変わらない、という意見もあるし、高度障害も出るだろうし。 そんな高山には一生登らないだろうと思っていたが、どうなんだろう。体調と天候とガイドに恵まれれば、不可能ではない気もする。

会場となったカレー屋さんは、やはり元登山家が始めたカレー屋ということで、タンドリー釜見せて貰った。
ずいぶん酔っぱらった気がする。


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