睡眠部の部長、K嬢のホームパーティにおじゃまする。
ルームシェア生活の最後を飾る宴会とのこと。
ぼーっとしているようで案外行動力もある彼女は、けっこう顔も広い。 集まる人たちもそれぞれ面白く、マンガや旅行、お酒の話なんかに興じた。
キッシュのレシピ。
祖母の96歳の誕生日プレゼントという名目で、観劇に行くことにした。
劇団四季の「CATS」。会社を通して、都合良く安いチケットが入手できた。
ということで、以下感想。
さすが、という印象。
あまり素養のない人間にとっても、見たらちゃんと面白い。
一流の芸を見ることができて、良かったと思う。
チケットは、定価ならば1万円前後。上演時間は、途中休憩をはさんで3時間くらい。 コストとしては、映画の5、6倍になるのかな。 印象として、それくらいのコストで妥当な感じがする。
何がどう面白いというと、何だろう。
感動のストーリーというのでは全くない。ストーリーは無いわけではないが、たぶんそんなに重要じゃない。
「今夜の舞踏会で、ネコの中のネコをいっぴき決めよう。」というのが粗筋で、各ネコたちのショートストーリーの集合体の話だが、たとえばそれぞれの章の順番を入れ替えても、作品の出来にそれほど影響を与えない程度のストーリーだ。
イギリスの詩を原作としているとのことで、所々に風刺を利かせていたり、何やら裏の意味もあったりするのだろうが、そんな発酵臭の強いロンドンの文化なんて、我々が味わうのは難しい。深読みする人もいるようだが、一見さんにはそんな暇ない。たくさんのネコのキャラクターたちが登場するが、名前は原語のままなので、分かりにくい。
最後に伝えられる結論らしきメッセージも、「ネコには挨拶しよう」というものだから、感動や納得に結びつくほどでもなかろう。
とりあえず、歌とダンス。これが圧倒的だ。
最初から最後まで、ほとんど歌って踊っている。
普通のミュージカルって、普通のセリフももうちょっとあるような気がしてたが、こんなに歌ってばかりいるものだっけ?
いくつかの分野の芸術が盛り込まれている。
バレエ、声楽、ジャズ、タップダンスというようなものだ。
それらを単独で純粋に楽しむには、ちょっと敷居が高い。バレエなんてどこ行って見れるのか分からないし、見たところで、教養が無いと理解できない点が多い気がする。
このミュージカルは、そういうのが楽しみやすい、というのが一つの魅力だろう。何の場面だかわかるくらいのストーリーはあるので、深いこと考えずに楽しむことができるし、歌は日本語なので、難しく考えなくても理解できる。
いろんなジャンルのダンスや歌を、融合して楽しめるのだからお得なのかもしれない。
演じているダンサーたちも、一流の人たちのようだ。「劇団」というから、団員って劇がうまい人なのかと思っていたが、むしろダンスや歌の名人だったのか。
考えてみれば、日本ではプロのバレエ団ってそんなに聞いたことが無いが、その分野の人はこういうところを目指すのかな。
演者たちの経歴を見ると、幼少のころに見たCATSに感激してこの道を選びました、なんていうのが多い。音楽やダンスへの感受性を高く生れついた人には、人生を変えるほどの衝撃を与える作品なのだろう。
あと、照明の使い方や間の取り方など、観客の目を自在にコントロールする技術が見事だった。 皆が一斉に固唾を飲むし、皆が一斉に視線を向ける。裏方や舞台装置も、よく練り上げて作ってあるんだろう。
たまには慣れないこともしてみるもんだ。何度も足を運びたいとは思わないが、何年かにいっぺんくらいはこういうことするのも良い。 祖母も妻もそれなりに楽しかったようなので、良かった。
なんだか無性に疲労を感じる。 片道1時間強運転して、劇観ただけなんだが、慣れないことやって脳が疲れたのだろうか。
近所で軽く外食しようとなって、お好み焼き屋さんへ。
お好み焼き屋って、しかもそれが大阪スタイルなら、店による違いってそんなに生じないと思が、どうだろう。
またまた、献立が地味だと文句がついた。
久しぶりにカレーを作った。
昨日から仕込んだのだが、なかなか深い味にはならない。ちょっと水が多かったか?
富士フィルムの写真展に応募した。展示は今日までなので見に行く。
タイトルどおり、ものすごくたくさんの人の写真が一人一点ずつ展示されている。
写真展のテーマからして、家族写真が多いのかと思ったが、展示作品全体での割合はそこまで高くなく、いろいろあった。目立つところに選ばれるのは、幸せな日常を面白く切り取った家族写真が多いようにも思った。
じっくり見ればそれぞれ熱意や個性が感じられるし、全体として見れば社会の風潮が感じられるような趣向だ。
日本人は、サクラと棚田を写真に収める傾向があるようだ。
出品者の都道府県別、あいうえお順に展示されている。だから、
自分の娘の写真と金環日食と町並みのスナップが並んで展示されたりして、一つ一つ見ていくと世界観の変化に戸惑ってくる。
ざーっと眺めていくと、サクラの写真が集中したり、家族の写真が集中したりするエリアが見えてくる。
苗字が似ていると、作品の傾向が似てくるというのは、単なる偶然だと思うけど。
晩ごはんは、六本木をウロウロして見つけたブルコギ屋さん。
給仕のお兄さんが妙に丁寧で、店の雰囲気も不思議な感じだったが、どうも店の一角では水商売も兼ねているお店らしい。ブルコギとホステスという多角経営だ。
いろんな商売形態があるものだ。
そんなお店だが、これがかなりちゃんと美味しかった。
そもそも、ブルコギって社食とかランチで食べる程度で、ちゃんとした鍋(ジンギスカンに似ていた)で食べるのも初めてだが。
鶏のスープの奥深い味も特筆すべきだ。
お値段は、高いっちゃあ高いが、六本木の駅近くでそれなりに美味しいもの食べたら、これくらいはするだろうな、というくらいだった。妥当の範囲内ではある。
終業後、本日も電車乗って街へ出る。高校時代の友人と飯食って来た。
みなそれぞれ、壮年期という感じ。一人はもうすぐニューヨークに転勤とのこと。家族を連れて、何年居るか分からないという。
とはいえ、我々とはもともと頻繁に会っているわけではないし、物理的に遠くにいるほうが、案外機会があったときには会うものだ。 交通手段の発達した現在、物理的距離は心理的距離よりも問題にならないんじゃないかと思う。
会社帰りにマリーナへ。明日のクルーズに備え、船を下架しておく。
会社から電車でのマリーナ往復は時間がかかるが、桟橋への着岸も一人でスムーズに出来た。
明日は花火大会があるので、船もけっこう浮かんでいた。