マリーナの引っ越しを進めているところだが、それには船台が必要だ。 組み立て船台が安いのでそれを注文したが、となると自分で組み立てることになる。
実際組み立ててみると、けっこう大変だった。並べてボルト締めるだけではあるが、加工精度の問題なのか組立て順の問題なのか、なかなか穴同士が合わない。 部品が重いのと、慣れていないのとで、日が暮れたころにようやく形になった。
妻も一生懸命手伝ってくれたので、酒と食事で報わねばならない。
以前から気になっていた近所の和食屋へ行ったら、これも大当たりだな。お刺身がずいぶん美味しい。
旅行中どこかの港そばで適当にお店がこれくらいの美味しさだったらけっこう嬉しい。それくらいのレベルな感じだ。
海鮮丼の盛りが良い。こういう地域密着型のお店って家賃なんかは払っていなさそうだから、素材のほうにコストかけられるのだろうか。
新宿あたりで食べるよりだいぶ美味いよな。
我々のように世間ずれした夫婦でも、やはり結婚式らしきものはやっておいたほうが収まりは良いのだろう。
特に何も考えず、とりあえず入籍はしてしまったが、何かしらやろうとは思っている。
思っているだけではどうにもならないので、いくつか会場の偵察に行ってきた。
実際見てみると、こういう形にして行こうかとイメージは進んでくる。なんとかなるんじゃないかな。
しかし世の中の皆さんは、結婚式ってどういう手順で進めていくのだろう。 自由を追求した結果、生活の伝統スタイルが無くなった我々平成東京人には、そのへんの手順がよくわからんぞ。
今日は妻が料理担当。 サバ、アンコウは岩手のアンテナショップで買ってきた。酒のつまみに良い。 福島県産の青菜がたくさんあるので、炒め物を作って巻いた。彼女のほうが総じて強い味付けになるが、それがレタスによく合った。
驚くべきことに、オトボネは予定通りライブに出るという。
つい10日ほど前に瀕死の重態で自衛隊機で運ばれた人間が、そんなことできるのだろうか。
ギター一本弾き語りスタイルなのに、アゴ骨折してしゃべることも食べることも困難な状態で何が出来るのだろう。
彼は、破滅型の芸術家みたいなところがあり、独自のジャンルを切り開くのを信条としている。
フランケンシュタインのようにギブスで固められた姿で、絵でも描くのだろうか。ろくに動かない手でなんとかギター弾いて、何かしらを訴えていくのだろうか。
大失敗するかもしれないし、ものすごい表現が見れるかもしれない。
どうなるにせよ、見届けに行かねばなるまい。
会場で会うと、意外なことに普通の人の格好で挨拶してくる。顎の傷口は残っているが、外見上はギブスで固められたわけでもなく、酔っ払ってちょっと転んじゃったくらいにしか見えない。
まぁ、酔っ払って転げ落ちたのには違いないが、MRIかけてレントゲンとってヘリで搬送されたのは、つい10日前だぞ。
初診以降も、半身不随の後遺症だとか首の骨骨折だとかを気にしていたのに。
転院を繰り返した結果、あまり大袈裟にならずに治療してくれるところが見つかったらしい。
何にせよ、思ったほど重症でなくて良かった。相変わらず幸不幸の振幅の幅が大きいというか、不幸中の幸い度合いが劇的な運命の人だ。
とはいえ、口の中はゴムで固定され、口を開くのがやっとという状態だ。中身はフランケン状態とも言える。
スゲエ。ほんとに歌ってる。しかも結構大きな声量で。
何も知らずにこの声を聞いた人は、彼が大怪我していることなど気付かないだろう。
語尾を延ばすなど、難しい発声があるようで、不自然さもあることはあるが、世の中にはこういう歌い方が元々の個性の人もいる、という程度だ。
いつもとは違うが、これはこれで味があって良い、というような演奏。叫びすぎない分、むしろ聞きやすいくらいでもある。
45分というと、けっこうな長丁場だ。途中で口の中血だらけになって退出しないだろうか。
声量が上がるたびに、YKKちゃんは声には出せなくても「ヒィーー」と身体全体で言っている。
多分この男は、表現していかないと辛いのだろうな。有名になりたいとか売れたいというよりは、表現をしていきたいのだと思う。
普段は内向的で、あまり多くを話さない。歯ブラシ使って、黙々と汚れを落とすヘルパー時代の姿が印象的だが、大体いつもとっても静かにしている感じだ。
それがライブになると、踊るようにギターを弾きまくり、叫ぶように歌う。
自分の考えは歌に乗せ、他人とのコミュニケーションはライブによって行なっているのだろう。
歌うこと・表現することは、彼にとって食事とか、排便とか、睡眠とか、そういうことと同程度以上に必要な行為なんだろう。
何しろアゴの骨を治療中で、流動食とることもままならない状態で歌うのだから、食事をとれないこと以上に歌えないことが辛いのだろう。
やはりこの男は、生き物として表現者・芸術家なんだな
途中退出することも無く、無事にライブは終わった。スリルとエネルギーを貰った感じだ。
治療に影響が無いってことはないだろうが、まぁ治癒が1週間くらい伸びたところで良いんじゃないかと思う。先週覚悟していたよりもずいぶん軽い。
いずれ、今回の事件も盛り込んだ歌が作られることを楽しみにしている。
先週あたりから歯痛がある。みかけ上は虫歯はないのだが、虫歯のような痛みである。
素人判断では分からない何かがあるのだろうと歯医者へ。
が、レントゲン撮ってもらっても、よく分からなかったらしい。とりあえず他の箇所に見つかった虫歯を治療してもらって経過観察。
まぁ原因特定って簡単じゃないこともあるだろう。
地震直後に注文した被災地応援茨城産野菜。たくさん注文があったようで、先日ようやく届いた。それは良いのだが、季節柄か葉物ばかりだ。 せっせと使わなくては、しなびてしまう。
毎週水曜日はノー残業デイ。早く帰って家の掃除をしよう、ということにしているが、最近はちゃんとやっていなかった。
今日は久しぶりにせっせと掃除し、働いた感あり。
今日もごはんは葉物中心。一手間惜しまず、塩振ったりスジとったりするように気を使い始めている。そのうちのどれが効果的で何が不足しているのか、まだよく分からないものの、今日のごはんも美味しかった。平凡な野菜が美味いのは嬉しいな。風評被害で苦しんでる野菜はどんどん引き受けるぞ。
原因不明だった謎の歯痛は、やはり虫歯だったらしい。
よくレントゲン写真を見たら、親知らずの奥に虫歯発見。せっかく生えてくれたのに残念ではあるが、来週抜くということになった。
原因と症状については納得がいく感じではある。
結婚式の二次会を拡張させたような写真展的なものを構想しているが、その会場に良さそうなところを探索中。
就業後、会場候補をひとつ見学に行ったが、だいぶ良い印象だったな。場所以外はかなり理想に近い。もっと安ければさらに良いが。
一歩前進した気になった。
帰り道、MKちゃんが以前行って感動したジンギスカン屋に、彼女の頼りない記憶をたどってたどり着いた。
中野、神居古潭 (カムイコタン)というところ。
カウンター5席程度、ラーメン屋のような居酒屋のような小さなお店だが、出てくるお肉が確かにすごい。 ラム肉なのに、クセがまったく無い。上品で上質な感じ。感動の領域である。
焼肉屋って肉仕入れて焼いてもらうだけで、お店側の技術なんて不要なんだろうと思っていたが、店主がポツリポツリと話す言葉から推測すると、どうもそういうものでもないらしい。
こりゃこの大将、なんかすごい技持っていそうだな。
アン肝ポン酢作るときに、筋を丁寧に取り除いて下処理をきちんと行なうと、格段においしくなるというのを教わったことがあるが、そのときと同種の印象を受けた。
このおっさんが仕入れてきたお肉は、それほどの高級種ではなくても、すごく美味しくなるように下処理してしまう気がする。
何をやっているかは分からないが、肉を寝かせる温度、時間の管理や、筋取ったり血抜きしたりと、そういう下処理を正しくこっそりと行なっているのではないかと予想している。
あとで聞いた話では、偏屈店主として知られているようだが、僕が受けた印象としては肉マニアだ。日本酒にも合いますよと言うくらいの触れ込みで、確かに日本酒も美味しかった。
少し飲ませすぎて、酔っ払い夫妻となってしまったが。