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2010/10/16(土)

年に何度かの土曜出勤日。有給を取る人が多い中で、けっこう僕は土曜出勤が好きなのだが、今週は休まねばなるまい。

丹沢の鍋割山荘でキノコ鍋の会がある。何年も前から関心があったものの予定が合わずにいたが、キノコ採りと沢登への関心がかつてないほどに高まった今、会社を休む必要性は十分にある。

というわけで、沢登りも3週連続だ。
丹沢は沢登りのメッカ、アクセスが良いことから、入門者向けに整備されたコースも多いようだ。 とはいえ正確としては登攀的な滝登りが多いようで、ザイルを持っていない現在、行けるところは限られる。 代表的な入門者用コースもいくつかあるようだが、その中から源七郎沢を選んだ。大蔵尾根へ出る沢の中で、巻き道がちゃんとついていそうだ、というのが選定理由。

家を出て1時間半で登山口となる大倉のバス停まで着いてしまうのだから、やっぱりアクセスは良い。 そこから入溪地点となる戸沢の山荘あたりまでは、1時間以上かかる。退屈な林道なので、おしゃべりしながら歩くくらいがちょうど良い。


軽食と身支度で大休止。
ヘリが荷揚げしていた。

丹沢の沢登りはかなりゲレンデ化している。道標もばっちりついている。 が、なんだか非常にうろうろして、入り口付近を30分くらい彷徨った。堰堤があろうが、そのまま素直に進めば良かったのだろうが。まぁ、このあたりは登山道がたくさんあるので仕方がない、ということにしておき、先へ進もう。

なんだかんだでだいぶ遅くなった。ようやく12時に登り始め。
これまで登った3つの沢に比して、ここ源次郎沢は滝だらけだ。それも急峻な滝登りが多い。渓谷歩きというより岩登りに近いルートである。

数年前に丹沢全体に道標が完備され、登山道には「大倉尾根30」のように住所が振られたが、この沢も人の多いコースなので、それと同じ道標がたっており、滝ごとに「源次郎沢F1」などと書いてある。ちなみに、Fは滝の番号だ

F1、F2はそんなに難しくなかったと思う。高度感はあるが、岩登りってこんな感じだったよなと、ちょっと緊張しながらクリア。


恐いと思ったのは、確かF3だったかな。右から巻くように登って行くのだが、トラバースして行くところの一番の難所のところが苔で滑る。ビビるな落ち着けと自分に言い聞かせる。まぁさすがに人の多いコース、一番恐いところにはボルトがうってあって、それを使ってなんとかクリア。

後続のMKちゃんのほうが、クライミング技術は上のはずだが、体格的に僕よりも不利な上、こういうところで彼女はビビりやすい。大丈夫かなと思っていたら、やはりだいぶてこずっている。

ここで役だったのがお助けロープ。支点につけて命綱にする。それがどの程度利いてくるか分からないが、少なくても安心感は湧き、勇気が出てきたようだ。さらに、僕の持っていたロープを垂らし、引っ張り上げる。 これも、それほど完璧な確保ではない。僕もそんなに良い態勢で待ってる訳ではないので、墜落したらとても支えられない。とはいえ、足場の悪い箇所で何十kg分かを支える一手にはなる。何もないよりずっと良いだろう。

ガイド本によると、このコースで一番難しいのはF5。ザイルないし、ここは初心者らしく巻き道を使う。
その前に、見事な滝なので大休止にする。ここまで1時間。ほかに登山者いないし、順番待ちする訳でもなく、時間的には順調なんじゃないかと思う。

巻き道はトレースついているが、かといって楽ではない。滝と同じ程度の斜度の、足場の悪い土を登って行く訳だから、木の根っこにつかまりながらだましだまし登って行くことになる。滝は、滑り落ちたら大ケガをする。巻き道は、滑り落ちたらどろんこになる。滑り落ちる可能性は、滝ほどではないにしろ巻き道もそれなりに高い。そんな感じだろうか。

最初に巻き道から沢に戻れそうな道はパスし、もう少し進んだところのほうが降りやすかった。ここでもMKちゃんは恐り、ロープをなんとか利用して降りてきたが、このときのロープは精神的にしか役立ってなかったように見えた。すべりおちたところで20cm程度おちるだけだったし。
まぁ、安心感が湧くのならどんどん使えば良いと思う。持ってきて良かったね。


F6は標識が壊れてた

F7の手前で水流が消えた。少し戻り、水を汲んでくる。
分岐が多くなり、ガイド本の記述にも少し違和感が出てきて戸惑うが、進んで行くとまた標識が出てくるので間違っていないようだ。


シカの骨かな

水流がなくなると、沢登というよりは岩登りだな。
最後に難しいのがF9で、ガイド本には「確保して登ってみろ」とあるが、やっぱりザイルがない初心者なので巻き道を行く。あんまり覚えてないが、スムーズに巻けたんじゃないかな。

それを過ぎれば源次郎沢もそろそろクリアだ。適当に左の尾根に入り、大倉尾根の登山道を目指す。

が、ここは沢筋が消えるまで沢を詰めるべきだったらしい。すぐに登山道に出るかと思ったが、尾根上の歩きにくい斜面を30分ばかり登るはめになった。
しばらくすると仕事道に出て、無事に登山道に合流。花立山荘の10分くらい手前に出た。終わってみれば順調だった。




ブナシメジ?

鍋割山稜に入ると静かな雰囲気となり好ましい。 大丸のあたりで倒木の周囲を探すと、ここにもそこにもキノコが。 その気で探せばたくさんあるんだなぁ。


このあたりで目立ったのは巨大なツキヨタケ。
毒があっても無くても気持ち悪い。
しかしこれが夜になって光るなら、すごい光景になるかもしれない。


キノコに浮かれ、17時頃到着。

そして待望のキノコ鍋。キノコは、どうやらご主人の草野さんがとってくれていたようだ。HPにはとれるか心配とあったが、例年とは種類が違うにしろそれなりに確保できたらしい。種類も説明してくれていたがよく分からなかった。

そしてキノコ鍋。
この周辺で見つけたキノコは、草野さんが鑑定してくれるようだ。 なんだ、今度からは食べられそうなの見つけたら持っていこう。そして教えてもらおう。

待望の鍋は、想像以上に美味しい。「野生独特の風味、一度慣れれば美味い」というものではなく、王道的にストレートに美味い。 確か、調味料はほとんど使っていないと言っていた気がする。 衝動買いしたキノコ図鑑にも、「キノコは調味料だ」と書いてあった。いろんなキノコを煮るだけで、すごく美味しくなるようだ。 おそるべし野生のキノコ。今年はこの場にいられて非常に良かった。


参加者は30名程度。
賑やかだが、込み合っているというほどでも無い。


イベントのメインはもちろんキノコ料理だが、定番の天ぷら、おでんも。 このあたりは草野さんの意地なのだろうか。


常連さん?の差し入れという松茸を使ったおこわ。
もちろん旨い。

この小屋での夕食は、なんでこんなに楽しいのだろう。
見ず知らずの人でも、一緒に鍋をつつき合うところから生まれる一体感。 近隣の人達と山の話でもしながら、回ってくるお酒をいただいたり、持参の焼酎を回したり。その合間にお代わりをするきのこ鍋、松茸のおこわも最高においしい。
昼間の冒険も満足いった上、こんな夜が待っているのだからたまらない。

消灯後は屋外で2次会をやると言うので、当然のように参加。 草野婦人のK子さんを中心として、靄の向こうの夜景を見ながら酒を飲む。

K子さんは明るく朗らかによく喋り、真面目で一本気な草野さんとは好対照。良い組み合わせだと思う。 結婚するころの話を聞いたが、都心のOLからいきなり山小屋の生活に入ってきたのだからびっくりだ。

2010/10/17(日)

飲み会が終わると、みんな店の前にたむろするだろう。 ここ鍋割山荘は、そんな飲み会後の雰囲気が、早朝から数時間続いている。 シャッター押し合ったり景色を見たり、なんか皆がやたら名残惜しいようで、一晩同宿した登山者たちの出発を見送っている。

まぁ、麓までは2、3時間だし、まだ日が昇ってほんの少しだし、天候がくずれる様子もないし、早立ちする必要性はまったくない。山頂でそんな一団に交じるのも楽しい。


朝ごはん

鍋割山。
ハイキングの対象として、アクセスは良く手頃な大きさだし、頂上からは富士山も見える。登山道も大倉尾根より気持ちが良い。山自体としての魅力も確かにある。

しかし、そういう山なら、それほど珍しくない。
この山がそれ以上に魅力的なのは、この小屋のお陰だ。半日で登れる展望の良い山頂に山小屋があるというのは、夜景好きの僕にとって嬉しいことだが、その山小屋が草野さんに支えられている。山小屋自体が、草野さんの人柄を具現化したような建物だ。何しろ資材をすべてかつぎ上げたくらいだからな。

この山の魅力は、大きな割合で草野さんの魅力なんだな。 草野さんと、その家族の人柄。毎日荷物を背負い、歩きやすく整備してきた道。
僕が今まで一番多く登ってる山って鍋割山なんじゃないかと思うが、アクセスの良さだけがそう指せている訳ではないと思う。 。

下山は特別に工夫せず、後沢乗越から二俣経由で、大倉へ。ミズヒの大滝というのに寄ってみようかと思ったが、それよりもトイレに急ごうという判断で大倉バス停へ直行。
これだけ褒めておいて何だが、やっぱり二俣から大倉までの林道は面白くない。

登山者御用達、渋沢駅前の「いろは食堂」にて。
往時のキノコ鍋を食べる会の様子を聞きながら空腹を満たす。

夕方は久々に来客。がーこ隊長が来て、来月の計画の準備のために相談をした。思ったよりも楽な準備になりそうで良かった。


ニョッキ美味かった

相談後は宴会。ニョッキはフォークで模様つけるのが要領を得なかったが、良い出来だ。
がーことの会話は相変わらず刺激的で、またいろんな方向に世界を広げたくなってくる。 来月の四国大会も楽しみだ。

国さんの大雪山縦走記がUPされてた

2010/10/19(火)

新しい仕事もまだはっきりと方向性が定まらず、最近はけっこうヒマだ。 もうちょっと忙しい方が退屈しないのだが、退屈はしたくないので特許ネタ考えている。

2010/10/20(水)

振動激減装置「ステディカム」の使い方を習ってきた。
これはパッシブと言うよりセミアクティブと言った方が良いかもしれない。案外難しいが、確かに不思議な動きをする。面白いなぁ。

週末に登った鍋割山荘がテレビに出るというので楽しみにしていたが、見逃した。が、YouTubeで検索すると見つかった。削除されるまでは見れるだろう。便利なものだ。(と思ったら、やっぱり削除されたみたいだ)

2010/10/21(木)

一度茹でたままほって置いた、固く干からびた栗をご飯とともに炊いた。ほとんど期待していなかったが、けっこう美味しくなっている。捨てなくてよかった。試してみるものだな。

風邪かアレルギーなのか、区別はつかないのだが頭がぼーっとする。とりあえず風邪と同じ症状だが、ここ数年風邪はひいていないし、近年ブタクサは僕のアレルゲンになっているようだ。ブタクサは今が満開のようで、きれいに咲いている様を毎日眺めている。
なのでこの症状はアレルギーかと思っているが、まぁ何とも言えない。

2010/10/22(金)

あ、こりゃアレルギーではなく風邪だ。 喉にも症状が出たし、熱がある時特有の変な夢もみた。
随分久しぶりに風邪ひいたものだ。前ひいたのいつだったかな。

とはいえ、朝起きたときにはそこそこ回復している。半休とって、もう一寝すればほぼ治りそうな気がする。じゃあ休んじまおうかな。今そんなに忙しくないし。

休まなければどうなるか。それはそれで、悪化する気はしない。すぐに治るだろう。今後、ちょこちょこ休みとる予定があり、休んでばかりと言うのも気持ち悪い。今日は残業しないので働いてもそんなに辛さ感じないだろうし、やっぱり会社行こうかな。

その結果、晩飯の時点でまだ完治はしていない。今夜ゆっくり眠って治すつもりだ。


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