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2010/3/20(土)

天気がよいので、弁当買って河原で食った。
繁殖期なのか、ハトが三角関係を繰り広げていた。五代君、三鷹さん、響子さんということにして、求愛のダンスらしきものを眺める。 緊迫した10分が続いたところで、第4のハト。メスのようなので、明日菜さん鳩だか、八神さん鳩だか、まぁそういうものだとしよう。
この先どうなる?

図書館で本借りてきて、一日中ゴロゴロしてた。

目を覚ますと晩飯の時間で、大変に腹が減った。今すぐ焼きうどんが食べたい。
買い物行くのもめんどうで、有り合わせで作った。

鳩たちの結末は、最初の3羽がどこかへ飛んで行き、八神ハトは残されてった。

2010/3/21(日)

3月のデートは高速バス乗って、平湯で待ち合わせ。8時のバスを逃し、9時新宿発で13時頃着。
山脈の松本側でも雪が降っていた。珍しいらしい。

バスターミナルの隣のレストランで昼食。高級な牛肉の味がしてうまかった。

途中、新島々駅前の深澤酒店という酒屋に寄る。
よく恋人が酒を買ってきてくれるところだが、想像していたほど多くの酒を揃えているわけではないのだな。 それでいて、この店で薦められたお酒はすごく美味しい。並んでいるお酒は、知ってる人は知ってる銘柄なようだが、チェーン店系の飲み屋だとかスーパーで見るようなやつではない。近隣の酒蔵のものも多いが、山陰の小さな酒造が作ったものであったり、ようするに店主が自分の好きなお酒を取り寄せて売っているのだろう。
こういう酒屋が近所にあると便利そうなのだが。

昨秋に続き、安曇野にある泉郷のコテージを利用。 それほど金をかけずに、飲んで食ってだらだらするのに適している。
百棟くらいはありそうなコテージの中から、どうやら前回と同じらしい棟になったのはびっくりした。


とりあえずシャンパンと肉塊

切るだけ、焼くだけといった、あまり手間をかけない料理主体。日本酒に合えば良い、という選択基準。

煮物はおいしく作ってくれた。
凍み豆腐、こんにゃく、干し椎茸と、すべて平湯の特産品コーナーで購入した食材。スーパーで買うよりも値は張るが、それに見合う以上の働きをしてたと思う。凍み豆腐って煮物にすると美味しいのだなぁ。

我が恋人は宴会続きの毎日ということで、前日の宴会の酒の残りをもってきてくれた。

常きげんは、先日、NHKのドキュメンタリーで紹介された杜氏さんの作ったお酒。 期待どおり、とってもおいしい。濁りのない、すーっとしたお米の香り。

鳳凰美田も美味しい。 これはいつだったか日本酒研究会でも飲んだ銘柄だな。
鳳凰美田の方が、華やかな香りがある。こういうのがもしかしたら、花酵母使ったお酒なのだろうか。 常きげんよりも派手な印象だが、常きげんのほうが自然な味だ。 どっちもおいしく、どっちも好きだ。

最近、美味しい日本酒のすごさがようやく実感できてきた気がする。
大量に出回ってる日本酒よりも何段階か上のものが数多ある。どれも原料は同じようなお米なのに、微生物の働きをコントロールして様々な香り、味に展開する。

しかも、意外なほど廉価だったりする。たとえばこの常きげんなんて、国家放送が長期間取材を行うほどの銘酒で、しかもそんなに生産量多くないだろう。そういう銘柄でも、四合瓶で二千円前後で売っている。 最高級の大吟醸ともなるとさすがにそうも行かないようだが、それでも2万円だったり3万円だったりするのかな。

これは、ワインと比べるとどうなんだろう。
ワインの世界も詳しいことは全く分からないが、お酒そのものは、ワインも日本酒も広い世界を持っている、と思う。どちらが奥深い、どっちが上とかは分からぬが、どちらも深い文化があることは確かだ。そして米から作った日本酒には、いろんな料理に合わせやすい特性があって、これは僕にも実感ができる。(これはものすごく優れているのではないか?)
日本酒文化がワインに比べ、格段に劣ることはないと思う。

優れたお酒の一方であるワインは、世界的にもその価値が認められている。
商品経済では、価値は価格に換算される。 プレミアがついたワインの価格は、十万二十万くらいはザラだろう。よく知らぬが、最高級って百万くらいはするよなぁ。 最高級以下のものもそれに準じ、同じクラスの日本酒の十倍程度の値段がつけられているのではないかと思う。

優れたお酒の他方である日本酒は、ワインよりもお買い得と言えるわけだが、言い換えれば皆に認められていないということでもある。その結果、後継者難で閉じてしまう蔵元もあるというし、手間のかかる作業を簡素化する蔵元だってあるだろう。
我々の住むところにある優れた文化が消えていくのを見殺しにしてしまっていないだろうか?

それを防ぐために我々庶民が何をすれば良いかって、美味しいお酒を探して一生懸命飲めばいいのだから、まぁ頑張ればできないことはない。

これだけおいしい日本酒は、もっと高くても良いと思う。 いつもより奮発して、ありがたい気持ちで飲むのに相応しい。
皆が知って価格が上がれば、悔しいことは悔しいが、皆に忘れられて消えていってしまうよりは良い。 日本酒には、海外にも輸出して、新たな雇用を確保できるだけの文化の蓄積があるように思える。そりゃ現在でも多少の出荷はしているだろうが、酒屋で売ってる値段をみると、もっと評価されても良いのではないかと思う。

2010/3/22(月・祝)

宴会の食材は使い切っていない。飲み屋のような朝ごはんとなる。 鳳凰美田も残っている。当然、飲んでしまう。

近くにわさび農園があるので行ってみた。
なんとなく、あのおいしい山葵が育つところをみてみたい、という程度だが、着いてみると意外なほどの人の賑わい。安曇野有数の観光地であるようで、大型の観光バスも停まっている。

派手な施設がある訳でも無く、天気の悪い日に来て潰しの利くようなところでもないので、何故ここまで観光客が来るのかは不思議である。
が、良い雰囲気で、僕はだいぶ気に入った。散歩道として素晴らしい。天気もとても良かったし、絵に描いたような山麓の春を味わえた。


白く格好いい山に囲まれている。こういうところで育つと、山を敬うのでは。


わさびの花の天ぷら

園内にはニジマスが飼われていて、茶店でイワナ等も食べられるようだ。 値段も良心的だったように思う。全然お腹がすいていなかったので、軽く天ぷらつまんだくらいだが、こういうところで食べるのも良さそう。

今回は山登りに行く訳でも無く、だらだらするのが目的である。とはいえ、一日中ぼーっとするわけでもない。 蕎麦でも打てるところはないだろうかと調べてみると、都合よく近隣で蕎麦打ち体験できる施設があった。

粉を混ぜる。そば400g小麦粉100gの、いわゆる二八蕎麦。
そこに水。何割かは失念。

まず、全体の半分の水を加え、混ぜる。全体に均一になるよう、ダマにならないよう、コツを教わった。

さらに、全体の四分の1の水を加え、混ぜる。これも生地が固まらないようにする。均一に大粒になるような感じ。力を加えると固まりになってしまうが、そうすると蕎麦になった時に滑らかにならないらしい。

そして残りの水を、ほんの少しだけ残して加える。最後はその日の生地の状態によって、数滴ずつくらい水を加えて調整するらしい。

ここでようやく固まりにする。最初はボソボソだが、杵で何度もこねていると、やがて赤子の肌のように滑らかになる。折り曲げた時に、ひびが出ない程度が目安。

生地から空気を抜く。菊の花になるようなこね方で、最後にたたく。

いよいよ生地を引き伸ばす。 まずは手で、直径15cmくらだったかな。 そして麺棒。均一になるよう、力をかけ過ぎない。一度延ばしたら45度回転させ、また伸ばす。そうすることで円形になる。
全工程にわたって、いかに均一に作るかということに主眼を置いているようだ。指の跡がつかないよう、一部に力がかかり過ぎないように注意する。

生地が直径50cmくらいになったら、今度は麺棒に巻き付けながら伸ばしていく。 このときは、巻いた後に麺棒を手元に引く動作で生地を伸ばす。全部巻いた後は、麺棒を45度傾けてからほどいて行くと、生地を回転させることができる。
このあたりの作業は、生地が乾く前にテンポ良くやる必要があるらしいが、案外難しいものだ。体で覚えるまで練習する必要がありそうだ。

直径90cmまで伸ばしたら、生地をたたむ。コツもあったように思うが、忘れた。

最終工程。麺を切る。
専用の包丁と定規のような板を使って、細く切っていく。切った時に包丁を傾かせて定規を押すことで細い麺が切れる。

そして実食。ちゃんとできているかそれほど自信がなかったが、茹でてもらったのはちゃんとしたお蕎麦だ。それなりに細く、真っすぐに切れている。 のどごしも、そば粉が固まったようなもっさり感は無く、つるっとした上質感。 安曇野の冷たい水で洗われ、水洗いって言うよりきりっと締められた感じ。

うまくいったなぁ。

以前、友人たちとお土産で買ったそば粉を使い、酔っ払いながら見よう見まねで手打ち蕎麦を作ったことがある。そのときは、そばがきのようにもっさりとしていたし、麺も短く太いものになった。それなりに風味はあるのだが、いかにも野暮ったい、文化的洗練のまったく感じられない食べ物だった。
それが今回は、おおむね同じ材料を似たような工程で作った訳だが、細部にわたって手ほどきを受けながら、伝統のノウハウとちゃんとした道具による蕎麦だ。 細く、長く、高い完成度。

そば粉自体は、普通に使うともっさりと重たい感じになってしまって、けっこう使いにくい特性なんじゃないかと思う。が、麺にしたお蕎麦は、とても軽い食感だ。悪いところを消して良いところを伸ばす、優れた料理法だと思うが、それを実現するためには工程の一つ一つに気を使い、それを身体が覚えるまで練習しているんだなぁ。

ビバ、こねこねハウス。
そば打ち体験は1回4000円弱、二人で行けばひとり2000円弱。そばの料金も含み、いろんなノウハウを体験できるのだから、かなり安いと思う。
そばうちに来ている人だけでなく、単に食事を食べに来ている人も多かった。これだけ手間をかけて1000円程度の金額しかとらないって、けっこう大変なんじゃないか?

生まれてから30年以上過ぎ、おおむね毎日三食たべているが、三食ともざるそばを食べたのは初めてなのではないかと思う。 まぁ、お米を三食食べたことはある。米と蕎麦ならば、どちらかというと蕎麦の方が好きだ。特に問題はないだろう。

2010/3/24(水)

会社の通勤バスが東口を拠点にしているため、大抵は駅の東側のホテルを利用してきた。
が、先週は良く使うホテルがどこも満室だったこともあり、西側のホテルを新規開拓してみたところ、案外良かったので今週も利用。

夕飯も新規開拓。飲み屋でおつまみ二品+生ビールがタイムサービス1000円だったのでそれを頼んだ。

2010/3/26(金)

今週もようやく出張生活が終わった。
が、なかなか家に帰れず、これから直接夜行電車に乗って、北陸へ向かう。

晩飯をちゃんととる暇も無く、電車待ちの時間を利用して牛丼をかっこんだ。

風呂に入りたいなぁ。家に帰りたい。


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