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2009/6/27(土)

友人の父を偲ぶ会に参加。
何度か家に招かれたことがあって、そのときの宴は大変に印象深い、おもしろい時間だった。 その後も友人ともに五島旅行にご一緒する計画もあったが、彼は結局参加できず。亡くなったのは1年ほど前だったと思う。

生涯を技術者、研究者として過ごされた方なので、いま同じ道を進もうとしている者として招かれた。
一緒に五島行った人たちともに老人たちと酒のんできた訳だが、集まった老人たちも知的で理系的で宴会好きな人たちで、まぁなんというか我々の得意分野の上客たちだと言える。

彼らは「若い君達には解らないかもしれないが」「時代が変わってるので」などと枕詞をつけるが、僕の印象はむしろ逆だった。案外変わらないな、というくらいでは不十分で、我々がまさに今直面しているような話題が結構で敵たな、という印象を受けた。彼らの話を聞いて、簡単に今抱えている問題の答えが出る訳でもないが、昔からなんらかの形で存在していた値の深い問題なんだな、という感じは受けた。
細かい話はお互い理解しにくいから、そういう根源的な問題の方が共感しやすい、というのはあるのだろうけど。

印象的なのは、時代の話。特に戦争の時代の話。
何歳で敗戦を向かえたかで、その後の考え方はずいぶん変わると思う。彼らの時代は、個人としての考え方が形成されつつある年代で、社会正義の大転換を経験することになったという。

世界中の歴史を見ても、昭和時代というのは、なんと表現すべきか、ものすごい時代なんじゃないかと思う。自分たちを含めて世界中を不幸にした戦争に熱く一丸となって取り組んだり、すべてを焼き尽くされた後に、わずか数十年で有史以来の莫大な住宅地や都市群作ってしまったり。 (それとも、人生一世代の間には、昭和に限らずその程度の大変化は起こるものなのだろうか)

いずれにせよ、そういう大転換期を生きてきた彼らの話って、もっとちゃんと聞いておかないといけないのでは。 仕事してる時も感じるが、知識や経験を他人に伝えていくのって思った以上に簡単ではなく、意識してやっていかないとできないものだ。人間って自分たちが思っているほど利口ではなく、同じ失敗繰り返すようにできているし、同じ時代に生きていても、世代を越えたコミュニケーションってそれほど多くないし。

2009/6/28(日)

予定が空いているので、久しぶりに船乗るつもりで考えていたが、前日になってみるとそんなに乗り気がしない。行けば楽しいだろうが、出発するまでが面倒に感じられるし、また1日中遊んでいては家事も片付かない。 そんな感じで相棒に相談したら、向こうもほぼ同等の感想をもっていた。 行きたいと言えば行きたいが、面倒と言えば面倒。二人でどうしよっかーと言い合って、今回はゲストもいないし、見合わせることにする。 安田 悠も1年中遊び回っている訳ではなく、パワーダウンする時期もある。今はそんな時期な気がする。 まぁ、パワーダウンしてぼーっとする週末は、家にいても家事すらやらずにぼーっとしてマンガ読んでるのだが。

家にあるマンガも読み飽きたので、図書館に行って本借りた。
その後、映画みてきた。いま気になっている2本のうち、近所の映画館でも上映していたほう。

剱岳 点の記

この映画は、見るよりも撮るほうがおもしろそうだ。
スタッフロールでの肩書が、「スタッフ」とか「キャスト」ではなく、「仲間たち」ということで統一し、それ以外の肩書を一切つけずに流していたが、その気持ちは素直に良く分かる。

CGは一切使わず、ほとんどすべてを現場でのロケで撮影した、と聞いている。
僕も劇中の山岳会と同様、遊びでなら山の中へ行くことが多い。ただ単に行くだけでも結構大変に思うので、それが映画を撮るための機材を運びながら、気象条件を待って長期滞在しないといけないとなると、山の中じゃそうそうズルできないし、とても大変な事業であることは想像できる。

ストーリー自体は、新田次郎らしい素朴な感じ。陸軍の測量隊が、苦労して剣岳を測量しましたという一言で言い切れる程度だし、キャラクター造詣も新田次郎らしい素朴さ。良い人は誠実でいい人だし、ヤな奴も単純に嫌な奴。生意気な男は無駄に生意気だったのちに、あっさりと改悛するような感じで、それぞれの葛藤や裏表を描いた作品ではない。

この作品の主人公は、山々なのだと思う。
山の描写が美しい。紅葉のシーン、夕焼けのシーン、残雪の山々。最近行っていないし、また行きたくなるなぁ。雲海の落日の映像は、不自然な加工をしていない、素直に美しい映像だった。
そんなところを舞台として、男たちが自分の生業をたてるために仕事に挑戦していく。人間の努力によって届く範囲の小ささが、山の大きさを際立たせる良い対比になってるんじゃないかと思う。

映画では滑落、雪崩のシーンがあったが、山に行ったこと無い家族や上司がこの映画を見て、僕もそういう危険にあっていると思われたら嫌だなぁ。あれは映画での緊迫感を増やすための演出だと思う。同じ場所へ行っても、初登頂ではないのだしそれほど危険はない。映画と同じくらいの美しさは目にしてると思うけど。

劇中で男たちが測量をするのと同様、こういう映画をああいう場所で撮影するのは、男たちが高いチームワークで時間をかけていかないと作れないと思う。そういう意味で、この映画を撮ること自体、結構な大事業だ。
友人はこの映画のメイキングムービーを早く見たいと言っていたが、僕も同意権だ。(立山でDVDが流れていたのが面白そうだった)

2009/6/29(月)

2009/6/30(火)

出張先から帰ると、23時頃になってしまう。 同居人がご飯つくってくれていて、嬉しかった。

2009/7/1(水)

かつおも日本酒もおいしいなぁ、というくらいしか主張すべきことがない。
梅雨らしい梅雨だ。その後には、夏らしい夏を期待している。


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