久しぶりに家族旅行。母が死んでからは初めてだったような気がする。
前々から行きたいと思っていた初島の高級ホテルの予約が取れたので、祖母、父、姉と共に新幹線乗って熱海へ向かう。
船は20分強、あっと言う間に着く。横須賀から猿島くらい、母島の沖港から向島くらいだろうか。カヤックこいでちょうど良いくらいかも。
初島は伊豆七島には含まれないものの、たぶん伊豆諸島の一角だ。 これで伊豆小笠原諸島の有人島(一般住民の住む有人島)すべてに上陸したことになる。
部屋の広さに驚いた。HPに載っていた間取りはみていたが、感覚的に知っている宿の部屋の広さの何倍かある。
寝室2つとでかいリビングにバー、僕のマンションの間取りの1.5倍くらいあって、家具類なんかは家ほど多くないのだから、一つの部屋がいちいち広く、ゆったりとしている。
散歩する。
初めての島だし、とりあえずマリーナや最高地点、灯台なんかは押さえておきたい。
島の周囲は全周すべてゴロタ石。
ビーチと呼べるほどのビーチは無いので(遊泳区域っぽいのはあったが)、夏になっても海水浴にはあまり向いてなさそう。
シュノーケリングするには良いと思う。海の生き物はたくさん見えるのでは。
島の土地は大ざっぱに3分割されて、一つは今回泊まった高級ホテル、一つはバーベキュー場や植物園、宿泊施設をもつアミューズメント施設、残りが昔からの漁師が住む民宿街である。
平坦な島だ。そりゃ島なんだから海岸線に多少の断崖はあるものの、ほとんど標高差は無い。 最高地点は電波塔の先か、普通の人間が行けるところではホテルの最上階なんじゃないかと思う。
散歩していて、大変に気持ちが良い。
小さい島で、ゆっくり歩いても1、2時間で1周してしまう。荷物の運搬程度にしか車を使う必要が無いようで、周回道路は車の入れない遊歩道になっている。
ベンチがたくさんあり、ゆっくりとした時間を過ごすのに好適である。
島全体が公園のように整備されているのは、島の大半がホテルとアミューズメント施設で占められ、統一性をもって作られてるからなんじゃないかと思う。たぶんその2つも、同一資本なんだろうし。
初島もずいぶん昔から人が住んでいたはずだが、そんな広大な土地が空き地として存在していた訳でも無いだろう。ホテルがある場所もアミューズメント施設がある場所も、そんなに辺鄙な地形ではない。 もともと住んでいた人達を一カ所に追いやって、畑をつぶして作ったんじゃないかと思う。 じゃあそれが元々の島民を迫害しているかというと、彼らにとっても有益なのでは、と想像する。
●wikiの初島の説明が面白かった。
初島のホテルは、大変魅力的である。そして収容人員がとても多い。 予約するのはけっこう大変なので、毎週末、たぶん島民以上の観光客がやってくる。しかも浮かれた富裕層だから、そこらへんで海産物採ってきて食わせれば、それなりにお金おとしていくだろう。 うまくいってる観光地だと思う。
晩飯はイタリアン。マリーナの横がレストランになっている。
料理は芸術的、感動的というレベルではないが、素直な感じで好印象。
パスタはずいぶんおいしかったな。
サービスと雰囲気がとても良いと思う。 部屋代と違ってずいぶん高いが(まぁそれで利益出しているのだろうから仕方ないが)、妥当な値段だと思う。
こういうホテルに泊まると、「観光をする」というよりも、ホテルに滞在するのが目的になったりする。実際、島に渡ってもホテルの敷地(島の三分の一を占めるが)から一歩も出ない人も多いんじゃないかと思う。姉と祖母はそうだった。 チェックアウトが12時というのも満足感高く、居心地が良い。
ホテルにはプールがあって、そこで泳いだ。とてもすいていて、しまいには姉と二人で貸し切りになった。
プールで泳いだのなんて何年ぶりだろう。「今日のごはん」に書いた覚えが無いし、社会人になってからは海でしか泳いでいないんじゃないかと思う。
足がつくというのは、ずいぶん浅く感じる。このところの僕の嗜好は「より深く」なので、水平移動にはあまり興味が無い。が、垂直移動そ想定した練習はできる。 潜る場合は息継ぎの技術は不要で、どのくらい息が持つかが重要だ。息継ぎなしでどの程度泳げるか挑戦してみたら、25m泳ぎ切れた。まぁ、10m潜る場合、往復で20mは息継ぎなしでおよがなきゃいけないわけだから、それくらいはできないと困るのかもしれない。
今日は午後から波4mという予報もあって、昼食は熱海戻ってからとった方が良さそうだ。 だいぶ白波が立ってきたが、熱海−初島間は風裏になっていて快適な航路だった。
朝食時に、お宮と貫一がやたらと話題になった。例の足蹴にされた銅像。
女々しい男だというのと、女は女で自業自得だ、というのと。
日本人なら誰でも共通のイメージを浮かべる、絵的にインパクトのある場面だが、改めて見るとヘンテコな名所だよなぁ。思わず記念写真を撮りたくなる気持ちは非常に良く分かる。
新幹線に対して、姉とずいぶん意見が別れた。
・弁当食い終わる前に目的地についてしまう交通機関は旅気分を味わえない
・トンネルが多くて面白くない。海側走る東海道線の方が良い。
・熱海程度なら時間的メリットはない。
・踊り子号のフリー切符のほうがはるかにお得
・空いてるんだし自由席の方が良い
と主張する僕に対して、
・新幹線の方が豪華で快適
・90過ぎた祖母が居るのだし、移動時間はなるべく短くしたい
・指定席の方が安心
・売店も便利
というのが姉の意見。そりゃ比較すれば新幹線の方がゆったりした作りだが、金かかるし、乗り換えも遠くなるし、まぁ、好みの問題だと思う。
僕は貧乏臭い東海道線の4人席は大好きだが、姉弟でもずいぶん好みが違うものだ。
久しぶりの家族旅行は楽しかった。行って良かったと思う。
祖母との旅行も、これが最後になるかもしれない、と20年くらい前から言われ続け、今に至っている。
「楽しかったから、長生きしてまた行きたい」とか云っていたから、たぶんまた行くんじゃないかと思う。
週末泊まったのは会員制のホテルだったので、部屋代はだいぶ安かった。が、ちょっと何かやろうとすると、すぐにサービス料やら何やらがどんどんかかる。
それはそれで正当だと思うので構わないが、わざわざ島までいってたくさんお金を使っていて、ホテルにばかりお金が流れ、元々の住人たち、漁師たちにお金がいかないのは、居心地の悪いような矛盾を感じる。
と思ったので、せめて土産にかさごを買ってきた。
天日ものとあったのでもう少し期待したが、塩が強かったかな。あと、骨が多くて食べるところ少ない。変わり種干物とあったが、確かに煮付けにでもした方が向いている魚なのだろう。
最近なんだか、やたらと眠くなる。酒を飲むと特にそうだが、飲まなくても、晩飯を食べ終わると問答無用に眠くなり、寝ようとする前に眠ってしまうことが多い。
最低限台所は片付けてから、とは思っているが、歯も磨かないまま、洗濯機回して干していないまま、書きかけのメールもなかなか書き終わらず、今日のごはんも更新しないまま、眠ってしまう。
で、朝になると5時台6時台に目が覚める。体が勝手に早寝早起きサイクルになってるのは結構だが、残業時間減らされているのに、仕事以外のことにあんまり時間が裂けないなぁ。一頃は、もっと無理して睡眠時間削ってもなんとかなってたが、何でこんなに眠いんだろ。
今日のノー残業デイもやっぱりすぐに寝てしまうが、まぁ床屋は行けたので良しとしておこう。
チャリンコがパンク。音骨ライブに行く途中、猛スピードで縁石に激突。さすがにあれじゃひとたまりもない。急いでいたわけではないが、環七で大型車に追われて焦って、歩道行くか車道行くか迷ってしまった。
仕方がないので電車に乗って、音骨ライブにはギリギリ、ちょうど音骨の出番の前についた。 けっこう人入っている。
ライブハウスでやってバンド形式、こういう状態だったら絶叫している理由が納得いく。 音骨が普通にMCやっていて、感心した。初めて聞いたかもしれない。
僕はあんまり大音量の音楽慣れていないからなのかもしれないが、音が大きすぎて割れてしまうというか、もっと聴かせるところと叫ぶところを使い分けた方が伝わるんじゃないかと思うが、どうなんだろ。
演奏者はたぶん、自分が出している音が大きい方が気持ち良いのだと思うし、技量の限り高速のリズム刻んだ方が気持ち良いのかもしれない。
でも聴いている方としては、ずっと大音量聴いて、ずっと叫び声聴いていると、それが普通だと思ってしまうし、楽器の音が大きすぎて言葉が分かりにくくなる。言葉を伝えたいところと叫びたいところのメリハリをつけて、楽器と声のバランスを取った方が良いと思う。
そういうメリハリをつける意識も感じられるんだが、本人たちがやるよりも、演奏者と聴者の間にたって、お互いのバランスを取る立場の者がいると便利なのかもしれない。表現したいものがあるのだから、それを多くの人に伝わりやすい形に仕上げる技術に気を配ると良いんじゃないだろうか。