八丈島への道は、海路から空路に変更し、10時頃羽田に集合。
昨夜の海も荒れていたようだが、今日は強風。まぁ予想どおりというか、飛行機は欠航。
残念だが仕方がない。海の神様も空の神様も、今回はやめておけ、ということだろう。 我々は所詮、単に遊びに行くだけだ。行きたければまた次の機会に行けば良い。
とりあえず、暇人がいっぱい集まった。何をやろうか。ということで、とりあえず川崎で昼ごはん。
我々の旅仲間は、それぞれ見上げた行動力で、皆頻繁に遠くまで行く。 とはいえ、どこへ行ったってやることがそんなに変わる訳ではない。どこであろうと、皆でうまいもの食って酔っ払っていれば楽しいということは、だいたい分かっている。
というわけでわが家で酒宴。せっかく飛行機代返ってきたから、豪勢な食材を買おうと型のいいクロダイを購入。これは本当においしかった。
それ以外の食材もけちったつもりは無いのだが、合計金額からすると大したこと無い。まぁ普段から身についた経済感覚の域を出られない。
兎も角、旅行に参加できなかった人も宴会には参加できる。まだ日が高いうちから飲み始め、眠くなるまで続く。
なんだか最近そういうのばかりだ。
冷蔵庫に鯛の贓物が残っている。
臓物はばくち要素が強く、臭みのある残った嫌な料理ができるかもしれないし、感動的な料理ができるかもしれない。
今回はどうだろう。
目指すのは、フランス料理のような濃厚なソース。鯛の肝をフードプロセッサでどろどろにして、バターと牛乳とともに熱する。コショウやハーブをなんとなくいれて匂い消しにして、塩で味を調える。
アスパラ残ってたのを蒸して、その上にかけた。
びっくりだ。完全に高級店の味。思いどおりになった。
スープはやや失敗。だしはたくさんいれたが、塩分が不足してた。塩分控えめにも程がある。
今夜もホテルに泊まる必要があるのかどうか、はっきりしないまま終業時間。結局泊まる。 けじめの無い仕事の進め方は、なんだか良くない。
江戸時代の船乗り漂流もの。
上巻の導入部は少し退屈だったが、それ以降はハラハラと先の読めない展開で面白かった。
他の漂流もの、大黒屋光太夫とか高田屋カヘエほどにはメジャーじゃない話ではないかと思う。知らない話で結末を知らず、あらすじを読まないように気をつけた。
個人の人生のほんの偶然と歴史の流れ、望郷の思い、そんなところがキーワード。
江戸時代の漂流ものってけっこうあるが、大体どれも面白い。生き残った船乗りたちには誰も、当時の船乗りの誠実性、信心深さ、人間としての質の高さを感じる。
ようやく最新巻発売。
なんだけど、ゆっくりした展開だなぁ。次出てくるまでにまた1年くらいかかるのだろうか。
この作者、一人で描いているとか聞いたことある。話は面白いのだから、もっとはやく描いてくれれば良いのに。
面白い。
けど、前作の「プラネテス」のような圧倒的共感が無い。話の密度も、前作の方が濃くて好きだ。
主人公よりも、周囲の登場人物の方が魅力的。主人公は敵討のために強くなろうとして、終始イライラしてるだけだが、この先どんな成長物語にしてくんだろ。
西原理恵子は、すごく誠実な人だ。
マンガの中では計算高く、腹黒く、豪快な自画像を描いているので、そのように受け止めている人が多いと思う。確かにそのような一面はあるのだろうが、それよりも、すごく誠実でサービス精神旺盛な人、という印象が強い。
どんなに下品なこと描いても、いくら他人の悪口描いても、彼女の作品には一種の高潔さが感じられるのは、根がすごく誠実だから、というのはあるんじゃないだろうか。
この本は、最初また共著本の挿絵描いているのかと思ったがそうではなく、西原理恵子自身のほとんど文章のみという割と珍しい本。
家族、教育など、西原理恵子が熱くなるキーワードがいくつかあるが、その最たるもの、「お金」について、中学生くらいを対象に書かれた本。口語体で自身の半生を題材に、いろんな価値観について語る。
なので、普段と違って笑いにもっていこうとせず、その誠実さが分かりやすい。確かにこの人ほど、お金の価値観を上から下まで身体感覚で味わった人って少ないだろうなぁ。ものすごい一冊だと思う。
なんだか愛情とか誠実性とか執念とかが体の奥に溜まっていて、それが発酵食品のように独特の風味を出してるような人だ。初めて読む人の中にはびっくりするような人も多いだろうし、一度味を知るとやめられなくなる。
悪かった天気予報が、だいぶまた良くなっている。相変わらずの自分の晴れ男ぶりに感心する。