ここのところ、だいぶ日が長くなってきた。光の春だ。
今日は月齢26、旧暦で言えば1月26日なのだと思う。1月を初春と言うのにも納得がいく。
太陽はもう春だが、地上はまだ寒い。そして山の上はまだ雪の世界だ。
白い雪の世界を、長い時間ゆっくりと楽しむことのできる季節なのである。
雪山を遊びに、北八ヶ岳へ。
渋の湯は真冬もバスが運行する貴重な登山基地だが、今回は友人の自家用車でアクセス。 茅野駅からは30分くらい、13時過ぎに出発。
そこから高見石小屋を目指す。昭文社の登山地図では2時間半のルートだが、もっと楽なコースだと思う。
ゆっくり遊びながら登っても、2時間弱で着いた。
外で飲んだ方が明るく気持ち良さそうなので、厚着してテラスで乾杯。
飲みかけが凍る。
小屋の裏には、高見石展望台がある。
昔来た時は大きな岩がずいぶん登りにくかった印象があるが、この季節は雪がその間を埋めてくれていて、気軽に行ける。
高見石展望台からは、夕日の方向は手前の山に隠されている。 もっと良い展望を求めて、丸山へ。小屋から20分くらい。 こちらは北アルプス方面も、麓の街も、良く見える。そして寒い。
樹林帯の中は展望もないが、風もない。
ひとたび展望のあるところに出ると、直接風に吹かれ、体感温度がものすごく寒くなる。わずか10m程度樹林帯に入るだけで、まったく違う。木は偉大だ。
帰路、不思議な色の空に遭遇する。 紫というかピンクというか、 たぶん、日が沈んだ直後に数秒間だけ出るような繊細な色なんだろう。 一応撮ったが、デジカメじゃこういう微妙で大きな空気感は写りにくい。
今回は自炊。安いし食事の時間も自由に選べるし、便利だ。
いろいろ作って、豪華な晩餐。消灯ギリギリまで飲んだくれた。
そのあとは星の時間。
せっかく赤道儀持って登ったのに失敗多し。
電池がなかったのか、セッティングがゆるかったのか。
というより、酔っ払ってたからか。
昨日もお酒いっぱい飲んで、夜更かしした。今朝も暗いうちから起きてた。
当然眠い。
山小屋の朝の喧噪が収まるまで、ゆっくり朝ごはん、支度。
高見石小屋ではクロスカントリースキーが無料でレンタルできるので、試してみることにする。
山でやるスキーっていろんなのがあるみたいだが、クロカンスキーっていうとオギワラがやってたやつだ。
やわらかめの靴をはいて、つま先だけスキーに引っ掻ける。下る時はわりと普通にスキーだが、かかとが上がる。ゲレンデではくスキーよりもだいぶ楽な感じだ。
スキーの裏には、ウロコという断面が楔形の面があって、前進しやすく後退しにくいようになっている。これにより、緩い坂なら登れる。
白駒池の凍った湖面の上でやってみろとのことなので、そちらへ向かう。
途中の登山道は下り坂、歩かなくても滑れるので早いが、なにしろ登山道、幅が狭い。
それなりにスピードが出るんだけど、前からあばちゃん登山者が昇ってきたらどうするんだろう。
そりゃ滑ってるんだから歩くよりも楽で早いが、制御できてる感じではない。脱いだり履いたりしながら進んでいく。
見通しの利かない細い道で、直滑降するか、転ぶか、しかない。これが正しい方法なのか、自信がない。まぁ転んだところで痛くないし、かかとが浮く分、ひねる心配も少なく、だいぶ楽な感じだ。
クロカンスキー、なんとなく雰囲気は分かって面白かった。 が、もっと別のコースでやってみたい気もする。
雪の上を、どんな手段で移動すれば快適か。 雪の状態と斜面の状態によって、すごく快適になることもあれば、邪魔な荷物になるだけのこともある。 圧雪されていないところでは、アイゼン+ワカンというのは、確かに割りとつぶしのきく移動方法なのかもしれない。
小屋に戻って昼ごはん。少し休むと眠くなる。
周遊するか、そのまま降りるかという選択があったが、予想通りそのまま帰ろうということで意見が一致する。
下山後は横谷温泉。館内は広く、値段は少々張るが、渓谷沿いで露天風呂が3つある。
船室や岩風呂の雰囲気が式根島の温泉に似ていると思った。
反省会は茅野駅前でなく、わが家でやることとなった。あずさでビール飲み乍ら帰り、家帰って友人といろいろ作る。
やっぱり、またお酒をたくさん飲んだ。
僕は週明けから宇都宮出張だが、友人は明日、富山まで通勤だ。
すごい。元気だ。日本を股にかける出勤だ。明日は午後出社で良いとのことで、下山後、睡眠不足のまま運転するのも危ないし、茅野で飲んでホテル泊まるのも金銭的にそれほど変わる訳ではないし、ということだ。まぁそうなのかもしれないが、大胆、果敢な判断である。
今日も出張だったが、日帰り。
仕事が終わって家に帰ると言うのが、なんていうか、新鮮だ。
今年初めての本社勤務。
10カ月ぶりでセキュリティの登録がちょうど切れていて、自分の居室に入れなかった。
出張費の立て替えを申請したら、30万近くたまってた。
会社の同期と飲み会。 同じ建物で働いているのに(僕は最近そうでもないが)、けっこう顔会わせないもんだ。 下手すると数年ぶりに見る人もいる。
入社して数年経つが、数十人いる同期入社の友人たちがまだ誰も辞めていない。当節珍しいことなんじゃないか。会社の景気が良かったというのもあるかもしれないが、転職するような才覚がある人が少なく、大体の人が地味に一カ所で続けて行くタイプの人だというのも絶対にあると思う。
だいぶ既婚者が増えてきたが、女性の既婚者は少ない。出張先の同期もそういう傾向があると思う。 労働環境として男女に差は少ないように思うが、女性は結婚しにくいのだろうか。
BSで「サウンドオブミュージック」をやっていて、途中から見たが、えらいこと面白かった。
テレビで映画の話を見たのなんていつ以来だか分からないが、昔の名作はすごいなぁ。
「あ、しまった」気づいた時にはもう遅い。
閉まったのはドア。ホテルの暗証番号式オートロック。
やってしまったのは、その暗証番号を書いたレシートを部屋の中に置きっ放しにしていた。
普通に考えれば、フロントにいってもう一度番号教えてもらえば問題ない。が、最近のコストパフォーマンス高いビジネスホテルは合理化していて、24時以降はフロントやっていなかったりする。助けも呼べない。
とりあえずあやふやな記憶を頼りに番号打ち込んで見るが、エラー表示がピーピー続く。部屋に戻れない。
ちょっとロビーにある共用のPC使おうと思って部屋を出ただけだ。薄着していて寒い。
野外での遭難ならば、時間的にも装備的にも精神的にも、それなりの準備と覚悟をすることが多いと思う。
就寝前に不意にビジネスホテルで遭難するのは、なんだかみじめである。
共同の大浴場がある。そこで眠るというのも候補だが、湯温がちょっと熱すぎるし、おっさん達入ってくるし、ゆっくり休めない。
6桁の番号とは言え、自由度は恐らく1000000種類はない。同じ数字を複数回使ってるのは見たことないから、10×9×8×7×6×5通りの番号を打ち込めば、たぶん開く。
しかもそのうちの3桁くらいはおぼろげながら覚えているし、ほかの桁にも、使った数字、使わない数字はなんとなく分かる。全部で100通りくらいには絞れるとは思う。
重複しないように、一つずつ試していけば、無理な組み合わせではない。
気を取り直してかすかな記憶の条件を10個くらい試すが、試してるうちにロックがかかって番号入力できなくなり、途方に暮れる。
まぁ結局はヘルプセンターへの電話機が見つかって事なきを得たが、無駄に疲れた。
なお、曖昧な記憶によると、
・5??10? (?の2つは6と8が使われてた)
この条件を満たす組み合わせは54通り。全部試せないほどではないのだが。
正解は
・568104
なので、曖昧な記憶は間違って無かったが、数回見た程度じゃ6桁の番号って暗記できてないものなんだな。
もうすぐ製品開発も一段落つくので、開発メンバーたちと打ち上げに行った。
組織としての開発体制がなってないとか、あいつら皆責任逃れすんなよとか、誰でもできる仕事をいつまで引き受ければ良いんだとか。
僕も酔っ払って仕事のグチが言えるような年頃になった。成長したもんだ。
やっぱり毎日苦労を共にしている人たちと一緒に酒を飲むのは、かなり細かい情報まで共有していておもしろい。酒の場でのコミュニケーションもやっぱり重要だ。