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2008/8/9(土)

印象としては、割と突然に夏休みが始まった感じがする。いきなり自由に使える時間があらわれた感じだ。
とりあえず、今までできなかった洗濯とか、歯医者とか、掃除とか、効率的にやってしまえれば良いんだけど。 美人のお姉さんに歯を削られながら、「滑舌が悪い」っていう言葉が思い出せずにいて、それを考えていた。

小1のいとこにあげるべき誕生日プレゼントを考える。
注文とってあるのあらともかく、プレゼントって自分にはまったく興味の無いものをあげることはできない。自分に興味がありながら、相手にも興味を持ってもらえそうなものを探す、ということになる。

とすると何だろう。小1の女の子が好きそうなもので、僕にも理解できるものってなんだろうか。
きらびやかなで可愛らしいものは姉にでも任せるとして、僕はやっぱり本だろうか。

小1の子に小1向けの本上げてもたぶん喜ばないだろう。ちょっと背伸びするくらいか。やや教育的であって欲しいが、すごく面白くないと意味が無い。自分の小さいころの記憶たどっても、彼女とは嗜好が全然違いそうだから参考にならんよなぁ。

谷川俊太郎、星新一、宮沢賢治あたりの候補を抑えて、安野モヨコの小学生向けマンガ採用。誕生日プレゼントにいとこのおっさんからマンガ送るのってどうかとも思うが、マンガ文化のレベルの高さは誇るべきものだと思ってるし、脂の乗った安野モヨコがつまらない作品描くわけないし、良いんじゃないかとも思うが、どうなんだろ。

2008/8/10(日)

昼過ぎになってようやく掃除を始め、それが終わらないころに客が遊びに来た。 掃除を手伝ってくれる客なので便利だった。

最近、よく人が泊まりにきて本当に民宿状態だ。
「居心地がいい」といわれる。お世辞かどうかはわからんが、確かによく人が来るから嘘では無いんだろう。

2008/8/11(月)

そしてまた海。今週は房総方面へクルーズ。
浮き島のあたりで似非ウェイクボートやったり、全然釣れない回遊魚狙ってみたり、いろいろ船遊びをてきとーに。

館山湾をぐるっとまわり、海水浴場を沖から睥睨。 なんか一番雰囲気が良さそうだったのが、自衛隊の沖にある地続きの島に広がる海水浴場。ここの沖にちょっと泊めて海水浴。同行者たちは、島まで上陸しに行った。

離岸、着岸時の操船もだいぶ不安を感じなくなってきたな。強風吹かなければ大丈夫だ。本当に買うのか?

2008/8/12〜17

夏の本戦、今年は山。 目指すは南アルプス南部、カズさんの切り盛りする荒川小屋へ遊びに行く。

目的地を荒川小屋と考えると、小笠原並にアクセスが悪い。大井川と安倍川に挟まれた、国内最大級の未開発地帯の1番奥、登山口まで山道を数時間ドライブし、本数の少ない送迎バスに乗り換え、さらに登山口から1泊2日かけて歩かないと到着しない。 帰りも同じくらい時間がかかるので、荒川小屋で泊まるとなると3泊4日必要になってくる。

天気を見ながら一人でふらっと行こうかと思っていたが、あれよあれよと調整が行われ、カズさんの兄、Z氏を含む4人で行くことになった。にぎやかで結構だ。

0日目は仕事を終えた他のメンバーを拾いながら、神奈川より静岡へ移動。Z邸へ泊めてもらう。
到着が予定より遅れた原因は、一番暇なはずである僕の支度がまったく進まなかったからだ。昼間はなんだかぼーっとしていた。

Z邸にて、出産を控えたカズさんの新妻、Mさんにも再会。 前回会ったときよりも、表情がずいぶん柔らかくなっている印象を受けた。
翌朝も早いので、ほどほどのところで就寝。

荒川岳周遊コース、赤石岳、荒川岳を含むいくつかの3000m峰を踏む、U字型の縦走コース。3泊4日で回る場合は、4日間とも歩行時間6時間前後の、そんなに無理の無い日程となる。
なぜだか一般的に左回りコースが順路とされているが、右回りコースの方が急な下りを回避でき、歩きやすいんじゃないかと思う。
ネックとなるのは初日。夏の頻出パターン、夕立と落雷を避けたいが、早い時間に小屋まで着けるか。

朝1番、0810出発のバスに乗ろうと0540ごろに静岡を出発。
延々と続く静岡市葵区を運転し、2時間強で到着したが、1本目のバスは定員オーバーで乗車できず。1時間後の0910発のバスに乗る。

東海フォレストのバスは、公共の交通機関のようで、公共の交通機関ではない。 時刻表があってお金を払うと乗せてくれるが、実際には宿(山小屋)の送迎バスである。そのためか、客が多くても増発せず、必ずしも時刻表厳守という感じではなかった。 送迎バスといっても山小屋まで行ってくれる訳はなく、登山口のロッジまでで、バスに払うお金は乗車料ではなく、宿泊費の一部を前払いしている。 この一風変わった形式は、税金とか運転手の免許とか、そういうもの対策なんじゃないかと邪推している。

10時過ぎから登り始める。今日は標高差1500m程度の尾根道を登っていく。南アルプスの森は深く、森林限界は高いため、いくら登っても樹林帯。1日目は割と単調だ。
今回のメンバーは、腰痛持ち、女性も含まれているため、なるべく余裕を持った計画を心掛けたが、心配しているほどペースも悪くなく、心配しているほど天気のくずれも無さそうだ。

かき氷。カルピスかけて。梅酒かけて。宇治金時も捨て難い。 甘いカクテルとサイダーかけた南国風の味はどうだろう。
果物。よく冷えた梨。スイカ。りんご。
冷たいレモンティーにチーズケーキ。
いや、やっぱりビール一気のみか。 豊富な雪解け水を頭から浴びたい。清流に素足を浸したい。

「今食べたいものは何か」なんてことを言いながら歩く。

急な登りで疲れるって言っても、歩いていればいつかは着く。一番懸念していた初日のコースも、夕立に捕まることもなく、難の問題もなくクリア。16時ごろ赤石小屋着。

聖岳方面を眺望する、気持ちの良い食堂。
やわいご飯、水団入りの豚汁、ジューシーな高野豆腐、しょっぱい鯖。 よく考えられたメニューだと思った。
汗たくさんかいて水分失った身にも、パクパク食べられる。

前日もほとんど寝ていないし、今日も朝からよく運動した。さすがに眠い。 宴会もほどほどに、山小屋の早い消灯時間を待たずに眠りに落ちる。


明け方になれば月も沈む。
ペルセウス座流星群、肉眼ではいくつか見えたが写真には捕らえられず。狙ったんだけど。

この日の日程は、赤石岳を越えて荒川小屋まで。5、6時間、半日強の行動時間。やはり午後からは夕立の危険性がある。早めに出発して、昼ごはんは小屋で食べよう。

夏の太陽は働き者で、みるみるうちに高度を上げる。世界を暖めて雲を作る。標高3000mのあたりは、どんどん雲に覆われてきている。雲に蓋される前に展望地に出て、富士山拝んでこよう。

小屋を出て最初の展望地は、1時間の行程にある富士見平。 文字どおり富士山が見え、赤石、荒川、聖をぐるりと見渡せる。標高高いところは雲をかぶっているが、ここはまだ青い空の下。気持ちの良い場所だ。

その先は、花咲くトラバース。ここもまた気持ちの良い道。 森林限界が近づき、空が明るくなってきた。花虻がきらきらと綿毛のように飛び舞う。

水場を越えると急登が始まる。この先は雲の中に突っ込み、ガスってくる。


赤石岳頂上は展望なし。N氏、お約束の登頂ビール。

荒川小屋までも、やはりガスに包まれ展望はない。下の方は晴れてるっぽいんだけど。


12時ごろ、荒川小屋到着。
仕事してるカズさんに挨拶し、お昼ごはん。おそば、お酒、料理。いろいろ振舞ってくれた。 標高3000mの世界に、素敵な料理が展開する。サラダの生野菜がやたらとうれしく、ワインもおいしかった。

午後は天気が崩れ、かなり冷え込む。そのまま昼寝。

小屋の名物、カレーも素晴らしい。

食後は厨房に招かれて宴会。消灯後も軒先に出てくつろいでいたら、「こちらは24時間営業ですよ〜」とカズさんの個室に招かれて3次会(?)。小屋に入るいきさつなんかを楽しく語ってくれた。カズさんはいい感じに酔っ払っていて、こういっちゃ何だが、可愛らしい感じだった。

天候は下り坂らしい。
椹島までは無理すれば一日行程。頑張って下山して、椹島のロッジでふろに入るという選択肢もあるといえばある。 でもどうせあと1泊するなら、標高高い山小屋で泊まった方が良いというのも一理ある。

早朝は完全に霧の底に沈んでいた。雲の向こうに朝焼けや富士が見え隠れするなぁと思っていたら、その後ズンズン天候は回復。朝食後には理想的な登山日和が空いっぱいに広がっていた。


小屋の看板脇に「訪問販売・セールスお断り」の文字。こんなところまで訪問販売しに行くやついるのかよと思ったが、いた。僕がそうだ。星の写真集の行商に来てたんだ。セールスは禁止されたので、物々交換ということにする。小屋の皆さんに贈呈。


カズさん、三浦さん、小屋の皆さん、ありがとうございました。

予報とは裏腹、素晴らしい天気の素晴らしい稜線歩き。
昨日は見えなかった赤石岳は格好の良い山だった。お花畑は百花繚乱、何種類くらい咲いているのだろうか。




アドベンチャーレースのランナーに遭遇。日本海から太平洋まで、北アルプス、南アルプスを駆け抜ける過酷なレース。完走するだけでも一大英雄事業だ。北アルプスを1日ちょっとで突破って、何なんだ?
一位と二位がデッドヒートを繰り広げているそうで、昨日の夕方小屋でカレー食ってた3位の方は、前にも後ろにも人がいないと寂しがっていた。


稜線に出る。荒川前岳。


やっぱりビール。これ飲んで登頂公式記録。


主峰、悪沢岳の大きさに圧倒される。


悪沢岳から千枚岳の間は岩場がある。腰痛で高所恐怖症の人に厳しいかもしれない。


樹林帯に入り、お花畑も高山植物ではない感じになってくる。もうすぐ千枚小屋。

下まで下りるかどうか。昼飯食ったら下りる気なくなると思うが、とりあえず昼飯食ってから考えるか、ということにする。そしてそのとおりになる。


キツネ登場。
明らかに僕の昼飯狙ってる感じだが、まぁ野生動物を餌付けするのはあまり良いことではない。 可愛そうだがラーメンを奪われないように注意しておく。
そうしたらその代わりに、乾しておいたTシャツ盗られた。九重山で買ってきたやつ。
しかしそんな汗臭いもの盗ってどうするんだろ。腹が満たされることはないと思うのだが、僕のファンなんだろうか。
その後あらわれなかったことを考えると、キツネはとても満足したのかもしれない。

割と皆似たような日程で歩いている。なので、3日間で何度も顔をあわせる登山者も多い。
テントかついだ、父と子の二人連れ。大変仲良くしてもらった。父子で山登るのって、なんだかいい感じだなぁ。 子供は小4くらいだが、すでに自分で考えて山登ってる。地図見るのが好きらしい。一緒に遊んでもらえて楽しかった。

あまからくあげた鶏肉。このコースの山小屋、食事にもそれぞれ工夫があってうれしい。この小屋は揚げ物を得意としているらしい。


花札のような、絵になる富士山を見て一日が終わる。
星もそれなりに見えたが、デジカメの電池がなくなった。フィルムで撮影。

下山する。狙いは10時半のバス。それに間に合うよう、日の出を見て5時過ぎに出発。


最後の展望台から荒川岳方面を望む。カズさんは今何してるんだろう。

順調に樹林帯の中を歩き、9時半ごろ下山。山の大きさと、同じ人たちと何回も顔をあわせるようなアットホームな雰囲気が印象的だった。
登山口だってそこそこ標高あるはずだが、森林限界の上で4日間過ごしてきた我々には、暑くて仕方がない。これから大丈夫だろうか?

そして昼飯と温泉。 無料ということが信じられない山間の秘湯、赤石温泉、白樺荘にて。
昼飯食って時間をずらしたら、お風呂も貸しきり状態。超ヌルヌルのお肌に良さそうな泉質でそれなりに長湯。

Z邸に戻り、手巻き寿司をご馳走になる。旅仲間、カズさんの奥さんも合流し、写真を見ながらの楽しい夕食。
ごちそう様でした。

ベルガモ館長つれづれ日記

2008/8/18

世の中いろいろなことが起こるもので、ちょっと前まで一緒に働いていた同僚が、結婚して中東で暮らすことになるらしい。 お祝いとゲーム大会をかねて、皆で会おうということになって、我が家に招いた。

というわけで久しぶりにカレーを作る。カレーだけじゃつまらないから、サラダを3品。アボガド使ったやつと、かつお使ったのと、卵使ったやつ。

「おかしなお菓子なますずし」という、どうみても鱒寿司にしか見えないのに甘い、居心地の悪いスイートを皆で食った。


砂漠でもお幸せに

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