とはいえ、すべてのデートが流れる訳ではない。風邪引かず、法事も仕事も入らない日だってある。
というわけでデートらしき行為をするのはずいぶん久し振りのように思う。 事前に都合合わせて、待ち合わせの場所と時間を決める相手が一人だけというのも、なんだかいつもと勝手が違う感じだ。
デートの定義にはどうしても曖昧さが残ってしまうため、今までの僕の行動のどれがデートでどれがデートではないと区別するのは困難だが、これまでのところまったく機能していない「恋愛推奨期間」においても、そろそろ「こんな活動しました」と報告できるようなこともやっておかないとな。
久しぶりに興味をもった映画があるので、一緒に見に行くか、ということにする。中国の産業開発を通して、これからの地球と人間の生活を考えていくというような、甘くも暖かくもないドキュメンタリーなので、デートに相応しいかは疑問の余地もあるが。
ダムや鉱山跡など、産業によって景色をガラッと変えられてしまった風景を美しく撮る写真家、の活動、視点を紹介する映画。
僕の日常は、休日は海行ったり山行ったり、自然の美しさの中で遊び、平日は人々に使ってもらうために工業製品を作り出す努力をしている。
だから、この作品のテーマ、産業が自然をどう変えていってるかということは、仕事の面でも遊びの面でも、こりゃ知っとかないといけないな、ということになる。
作中に使われる彼の写真、リサイクル現場のゴミの山に囲まれて育つ子供たち、えぐられた鉱山の巨大なスケール、延々と続く工場群で働く人びとなど、異様で底知れぬ恐ろしさがあってしかも美しい風景写真、これらは作品として完成されてる感じがする。大きく引き伸ばされたものを、じっくり見てみたい。
映画の方は、練られて洗練された作品、というよりは、まだちょっと素材っぽい感じがした。ちょっと分かりにくいところがある。NHKスペシャルみたいな分かりやすい解説があるともっと伝わること多いと思うんだが。
いくつか、疑問に思ったことに対して解説がないので、問題意識をもつ前に、なんでこんなところで船の解体やってるんだろ、この不気味な川はなんなのだろ、なんでダムに水をためる前に町を破壊するのだろと、不思議に思ったところで終わってしまう。
とはいえ、これからの未来を考えるためのシーンが、すごくよく選ばれてるとも感じた。中国の各風景、価格破戒を可能にする巨大工場、生活環境の悪いリサイクル現場、膨大な物流を可能にする巨大な造船、水不足、エネルギー不足に備えるためのダム建設とそこで行われてる破壊、猛スピードで進む都市化、生活の欧米化。そして産業はさらに発展し、エネルギー需要は増え、風景はまた変わって行くだろう。これからの未来の方向を示唆するのに、必要十分な事象が選ばれているように思う。
この映画の分かりにくさは、まその内容が濃いから、ということがまずあると思う。(だからもっとちゃんと整理、説明してほしいと思った)
もう一つ、この映画は分かりやすさを優先するよりも、考える素材を提供して皆に考えてほしい、というスタンスで作られてる、というところもあると思う。
分かりやすさっていうのは、例えば、「美しい自然をこんなに破壊して、現代人は愚かだ」「石油燃料を使うな。破壊を止めろ」というようなもの。簡単なメッセージは伝わりやすいが、いろんな細部を失いやすく、受け取り手の思考を止めてしまうかもしれない。無責任に現状を悲観するだけの意見じゃ、たぶん何も解決されない。
何年後かに、人類全体に関わる大問題がやってくる。あるいはすでにやってきている。でもその解決策は、たぶん誰も答えを持っていない。
まずは皆に現状を知ってもらって感じてもらう。安直なメッセージを排除し、そういうスタンスで作ったんだな、と思う。
地球環境問題と恋人探しと、先延ばしにしておいて良いのはどっちだろうね、なんてヘンなまとめ方しなくても良いか。
最近、仲間内うちで何度か「デートでは何をするか」みたいなことが話題に上り、それで「映画を見る」というのもあったからやってみたが、デートで映画ってどうなんだろ。一人で行こうが二人で行こうが、どうせ見てる時は相手のことは構わずに映画見るだけなんだから、せっかく時間合わせて都合合わせてるのだから、一人じゃできないことやった方が良いんじゃないかな、と思った。
デートの目的って考えると、
・相手のことを知る
・その日を楽しく過ごす
ってところだろう。
あ、そうか。
・相手と仲良くなる
っていうのが一番の目的か。まぁ、その時々でそれぞれ割合は変わってくるが、大きな目的は大体この3つでカバーできるとしておこう。仲良くなるっていうところに色々意味含められそうだし。
ということは、この3つの目的を果たせるものが、デートに相応しい行動ということになるはずだ。
となるとやっぱり、会話に重点を置くような何かをするべきなんじゃないかと思うが、どうだろうか。
せっかくだから、昆虫の写真展も見にいった。これも前写真美術館に来た時に興味を引かれたものだ。
素直におもしろかった。はしゃぎすぎて学芸員のお姉さんに注意されたくらい。
虫はスゴイ。造形がすごいし機能がすごい。
昆虫、海の生き物、この2つは特に、人間の想像力なんて簡単に越える。すごく機能的に進化していると思ったら、良くわかんない機能、不必要なまでの美しさ、気持ち悪さ、驚き、不思議、そんなものが詰まっている。
たぶん僕の昆虫に関する知識は小学生のころに仕入れたものが大半なんじゃないかと思うが、我ながら、けっこういろんなウンチク出てくるんだなぁ、と思った。
今日は暑いし、夏らしいものを食べよう。
何が夏らしいかというのも難しいが、タイ料理は夏らしい。今日の気分から言って良い選択だ。
外食すると金がかかるが、こういう店は一人じゃ来ない。こういう機会に食べておいて、何かのヒントに生かせれば、そう悪くない話だ。やる気を出し過ぎて注文し過ぎてしまったが。
鶏のひき肉はだいぶ粗挽きだった。フードプロセッサー使ってるみたいだ。真似してみるか。
あと何美味かったけなぁ。カニはおいしかったが真似するの大変そう。
アボガドとシーフードは相性良い。
というわけで、昨夜はずいぶんと飲み歩いた。先方にとっても良い気晴らしになったみたいで、良かったんじゃないかと思う。
本日も大して何もやらず、夕方になって飲み歩きに行く。
旅仲間が世界一周から帰ってきたんだか、これから行くんだか、その両方だか、ということで集まる。
日暮里の、イラン人がやってるペルシャ料理のお店。座ってると注文しなくてもどんどん色んな料理が出てくる。中東の一般家庭に招かれた時ってこんな感じなんだろうか。
一口に旅好きって言っても、嗜好はいろいろだ。 周囲に色んなタイプの旅好きがいるので、自分自身の好みを考えるのにも参考になる。僕はこの人たちほどには旅行に人生かけないよな、とか。
今週は、塩なんかの調味料を少しもって来たので、ちょっとやりやすい。
野菜ウマイ。
久しぶりに自分の台所で料理ができる。しかも今日の夜は、同居人の彼女が遊びに来るらしい。
しめしめ、なんか作るかとか思っていたが、客は夜遅く来るとのこと。ちょっと気合入れて作ったのは一人で食って、客にはアボガド切ったの出したくらい。だらだら焼酎呑んでた。