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2007/6/16(土)

梅雨入りした土曜日ならゆっくり休日出勤して、静かなオフィスで特許書こうと思っていたが、目を覚ますと快晴。なので予定変更。

仕事を早めに切りあげ、その足で星の下まで行ってしまえ。
今日は年に12回しかない、新月がらみの週末だ。仕事が終わらなければそのまま日曜も会社へ行ってしまえばいい。

朝出発を決めて支度して、仕事をした後に移動するのだから、時間的余裕はない。考えたり迷ったりせず、アクセス良く行けるところ。かつ、それなりにやりがいを感じられるところ。 こういう時に過去の経験が生きてきて、愛鷹山の登山口にあった駐車場行ってみるか、という発想が出てくる。富士山と北極星がターゲット。

会社まで車で行くのは非日常的で休日らしいが、駐車場を探すのには予想以上に困難だった。まぁしかたが無い。
半日ほど働いて、ついでに撮影器材を拝借して、自宅ではなく山へ帰る。まだ乾燥した透明な空気は、僕の頭上に広がっている。 環状八号は混んでいたが、東名乗ってしまえば箱根の向こう側までだって、日が暮れる前に届く。

久しぶりに星を撮りに来た。氷点下にならないのも久しぶりだ。ので、忘れていた。この気候では夜露でレンズがぐっしょり濡れる。こういう状況での天文ファンご用達のアイテムは、今時珍しいくす灰カイロ。火をつけるタイプのやつだが、今日は持ってきていない。
急遽コンビニでカイロ購入。普通のカイロだと温度が上がりすぎてピント位置が変わってしまう、なんて話を聞いたことがあるが、無いよりもずっといい。露は避けられた。

確かに夜空も晴れて星も見えるんだけど、薄絹越しのチラリズムな感じ。明るい星で全体像は把握できるし、風が吹けば雲のベールがなびいて、その時は美しい姿も確認できるのだけど、僕が求めているのはそういうのじゃない。もっと細部のディティールまで、長時間にわたって凝視したいのだが。
寝袋にもぐりこんでも、見上げれば星星が見え隠れして、やっぱり薄絹の向こうの美女のようで始末が悪い。眠るにもふんぎりが必要だ。

今日はお昼も間食も夕食もコンビニ。便利ではあるけど、やっぱり割高だなぁ。

2007/6/17(日)

こういう「住所不定、会社員」的な生活は、理想の一つだと思う。

帰宅後、河原をさんぽ。遠くまで行かずとも、虫がいたりトリが飛んできたり魚がキラキラ光っていたり。
土手ではしばらく前に草刈りが行なわれたようだ。そうなると気になるのは先日勝手に植えたシークァーサーの命運である。

これは、圧倒的大勝利だ!
雑草の中に埋もれていたはずの弱々しいシークァーサーが、刈られて枯れた雑草からなる明るい褐色の大平原の中で、たった1本緑色に輝いている。

古くはカルタゴのハンニバル軍5万がカンネの戦いででローマ軍9万を全滅させ、蜀呉連合軍は赤壁に曹軍百万を破り、本朝では織田右大臣は田楽狭間に今川義元の首級をあげ、新しくは東郷提督率いる連合艦隊が波涛万里を越えたバルチック艦隊を全滅させた。
そんな歴史的勝利を髣髴させるような勝利だ。

いったい何が起こったのだろう。
敵(草刈業者か公園管理課あたり?)に内通者が出たのか?何かの陰謀なのか?温情的措置なのか?

今回の勝利は偉大な勝利であったが、しかしこれで慢心しては行けない。草刈はまたいずれ行なわれるだろう。戦いはまだまだ続く。

夏らしい一日だったので、夏らしいメニューを。
アボガド入れてトマトいれて、トロピカル的なカレーを目指したが、割とオーソドックスな味に落ち着いた。 もうちょっとトマト入れても良かったかな。

カレーの肉としては、羊、挽肉、鶏肉といろいろ候補はあったが、やはり豚のバラ肉のかたまりのやつが王道だ。カレー自体もおいしくなるし、脂っこい肉もやっぱりおいしい。

桐島洋子「大草原に潮騒が聴える」

大陸。
確かにあこがれの存在だ。まだ見たことのない、乾いた風が吹いてくる。どこまでも続く地平線、そこに沈む夕日。圧倒的な星空。

遥か昔の陸続きのころに日本に渡ってきた騎馬民族の血を色濃く引いている。うちの家系はそうなのだと母は主張していたが、僕もそう信じている。なので、モンゴルの大草原の中で夕陽を見るというのは大きなあこがれだ。

桐島洋子さんは戦前の上海に育ち、やっぱり大陸の地平線をどこまでもどこまでも追いかけていくことを夢見てたという。そしてそれを実現させた夢のような大旅行。故郷の上海を起点とし、上海、もうこ、シベリアと電車で踏破、海の都ベネチアへは海路で、ゴールはロンドン。

紹興酒が飲みたくなる。
あるいは、屋台街の喧騒の中で、香菜に頭をやられつつ、究極のB級料理を食べ歩きたい。 喧騒の奥で暗躍する人々の気配の中で、どこかに不安を感じながら。

出来事としてはなんてことの無い、食事や景色の記述の場面なのに、感動して泣いてしまいそうになる。
人間の所行と旅へのあこがれ、素晴らしい想像、愚かで賢くて美しくて醜い人々。
世界。文化。

思春期の娘、新しい夫との、関係を築き上げながら、世界の中で新しい家族関係を作っていく道中。
旅行記というより、エッセイに近い。

姉の本棚から、それほど選ばずに借りてきた一冊。予期しない大当りだったので大変嬉しい。

2007/6/19(火)

最近なんだか残業癖がついてしまって、会社にいる時間が長い。その割に仕事は進まない。 なかなか前に進まない。どころか、下手したら後退している気もする。 色々とチャンスがきているのに、低次元なトラブルが頻出し、迷走し、自己嫌悪に陥ってしまう。

何だか非常に流れが悪い。僕の仕事の進め方も問題は多いだろうけど、流れの悪さも重なって、ことあるごとに何かしらつまらない失敗をやり、つまらぬトラブルを発生させる。
努力が足りないとは思わないが、時間をかければかけるだけ迷走している気がする。僕の悪い点がいろいろと出ている。

まぁ長い人生だ。悪い時期だってある。ヤケになったり、くさったりしていては、来るべき良い時期を逃してしまいかねない。 どうしたらこの流れを変えられるかは分からないが、とりあえず今日もおいしいご飯食べて、疲れをとることから始めることにする。

というわけで今週はフードプロセッサー強化週間。
とりあえず冷蔵庫に残っていた野菜(タマネギ、ニンジン、アボガド)と挽肉を微塵にする。 するといろんな食材のごちゃごちゃなのが一固まりになる。 さてこいつを煮ようか焼こうか包んで蒸そうか。

つなぎのパン粉入れなくても結構ちゃんと固まっているので、このまま焼いちまえばハンバーグだ。
いろんな野菜の味がしておいかったが、ニンジン嫌いの同居人には不評。

2007/6/22(金)

今日もやっぱりフードプロセッサー。ほうれん草巻いたのは悪くないアイデアだと思うが、ひっくり返して両面焼くと見てくれが悪くなる。片面だけ焼いて蒸したほうが良かったかもしれない。

最近PCの状態が悪い。3回に1回の割合くらいで立ち上がらなかったのが、ここのところその割合が逆転してきて、ほとんど立ち上がらなくなってきた。「今日のごはん」更新もままならない。
原因はほぼ特定できて、電源だ。かわりの電源注文しているのだけど、僕のPCのものは汎用品ではないらしく、調達も手間取っているようだ。

USB機器をつないで電力が取られると、フリーズしたりする。無線LAN抜いて、カードリーダー抜いて差してと、不毛な試行錯誤を強いられる。まぁ人生なんてそんなことの繰り返しだろう。大雑把に言ってしまえば。

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