計画を立てよう-能書き編-

安全に山へ登り、目的を達成するにはしっかりとした計画を立てることが重要だ。
ここでは いつ どこへ だれと どうするか について、私見を述べる。

具体的な計画の立て方はこちら
机上プラン

いつ

雲一つない夜が期待できるのは4日に1日くらいか。月明かりがない日は2日に一回、それにバイトのない日、テストのない日を入れると、条件の良い日は以外と少ないことがわかる。すべての条件が整う日は1年間で10回くらいになってしまうのではないだろうか。

とりあえず晴れそうだったら出かけてみよう。少量の雲なら晴間がのぞくかもしれないし、朝焼け、夕焼けが美しくなるかもしれない。

・チャンスは意外と少ない
・基本的に晴れていればいつでも良い

天気予報のリンク

高知大学気象情報
水蒸気情報。何しろ乾燥している方が良い。他にも色々な衛星写真がある。

WNI
ほしぞら情報とオートキャンプ場情報が便利。

季節はいつが良いか

私の山行を参考にすると、春は最も少ない。つりの季節が始まることもあるが、晴れるときが少ないように思う。天気予報も難しいようで晴間がいきなりやってくる。 計画を立てる間がなく、あまりいったことがない。

夏は、何しろ寒くないのが良い。荷物も少なくなり、出かけやすい季節だ。 上空に広がる天の川が夏休みの思い出を彩るだろう。
蚊の心配をする人が多いが、僕は山の上では悩まされたことはない。水源から離れた山頂部には少ないのではないだろうか。
都心では40度を超すような日でも、山の夜は以外と冷える。 100m標高をあげると0.6度下がるといわれている。標高2000mの雲取山は、都心に比べ10度以上下がる計算になる。1,2枚上着を持っていこう。

山の夏は短い。9月に入るとアルプスの3000m峰から秋が始まる。 天気は周期的に変わる。このことを利用して、少し長めの計画を立ててみる。 3泊もすれば一日くらいは晴れる。紅葉も素晴らしく、登りやすい季節だ。
雲界もでやすい季節で、雲に沈む夕日、雲界から昇るオリオンなどを見ると、ちょっと世界感が変わってしまうかもしれない。
余裕のある計画を立てて、雲上の世界へ挑戦してみよう。

そして冬。私見だが、東京近郊、甲府近郊の山は12月、1月ごろがベストシーズンだと思う。何しろ晴天率が違う。天気予報を気にせず計画が立てられる。 木々は葉を落とし、空気は澄みわたっている。このころは雪も少なく、はるか遠方を眺めつつ、落ち葉を踏みしめ登っていく。
夜空もベストシーズンだ。冬の一等星がきらめいているだろう。 ただ寒さも半端じゃないので、防寒対策には気合を入れておく必要がある。
2月3月になると、太平洋側の山でも雪が降る。都心に冷たい雨が降れば山は雪で、一度積もるとしばらくは溶けない。年によって雪の状態は違うので、出発前には確認しよう。雪のある場合はアイゼン、スパッツなどの装備と体力や経験が必要になる。 雪嶺と星景なんて、どうしても魅力的なので、僕自身徐々にその経験をつんでいるところだ。

どこへ

まずはどこへ行くか決めよう。地図を見て、自分の家から行きやすいところにすれば良いと思う。よくわからない人は、東京近郊の山小屋を列挙したので参考にして欲しい。この中から候補を絞って、山行記を検索エンジンで探して気にいったところへ行けば良い。

計画を立てるとき、おおいに役立つのがカシミールというフリーソフトだ。(地図データは有料) 日本全土の詳しい地図になるだけでなく、どこの山からはどういう景色が見えるかがわかる。天文ソフトと組みあわせれば、「富士山とサソリ座」といった構図をかなり正確に予想できる。また、コース断面図、予想時間など、便利な機能が目白押しだ。

誰と

僕はいつも一人でいく。一緒にいってくれる人がいないというのと、一人のほうが計画を立てやすい、思い立ったら行けるというのが理由だ。 誰もいないところで一人の夜を過ごしたいというのもあるかもしれない。

一緒に行きたい人がいれば誘ってみるといいだろう。忘れ物をしても借りられるし、親の了解も得やすい。 経験者が同行するというのが望ましいが、ちゃんと調べておけば初心者のみで嗜好錯誤というのもチャレンジングで良いのではないか。

どうするか

無事、小屋についた。夕日はきれいだったしご飯もおいしかった。 防寒対策をしたら、星を見に行こう。何も考えずに眺めるだけでもいいし、おしゃべりしながらでもいい。山小屋ならば知らないおじさんとも気軽に話ができる。 不意に流れ星が走ったりする。 お菓子やお酒があれば幸せな気分になれる。寝袋にくるまって星を眺めるのも極楽だ。双眼鏡があれば楽しめる。 写真をとりたいならカシミールや天文ソフトで構図を予想できる。 特に朝焼け、夕焼けを絡める場合、事前に調べておくと素晴らしい作品につながる。 具体的にはこちらを参考にして欲しい。

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